死の所有 増補新装版 死刑・殺人・動物利用に向きあう哲学
一ノ瀬 正樹:著
A5判 432ページ
価格:7,700円 (消費税:700円)
ISBN978-4-13-010142-4 C3010
奥付の初版発行年月:2019年05月 / 発売日:2019年05月中旬
価格:7,700円 (消費税:700円)
ISBN978-4-13-010142-4 C3010
奥付の初版発行年月:2019年05月 / 発売日:2019年05月中旬
内容紹介
死刑,安楽死,脳死,殺人,戦争,動物利用――さまざまな倫理的問題に潜んでいる虚構とは何か? 「人格」「所有」といった近代的な概念が可能にしている“死をめぐる思考”を問い直し,社会制度や宗教文化をふまえた,私たちの死生観の深層を探る.和辻哲郎文化賞,中村元賞を受賞した『人格知識論の生成』から,さらに現代の課題に挑む渾身の作.新たに補章を増補する.
目次
増補新装版へのまえがき
まえがき
序 章 「涙の哲学」に向けて――「死」の誕生
第1章 死刑不可能論――死刑存廃論に潜む倒錯
第2章 「死ぬ権利」の欺瞞――安楽死の陥穽
第3章 生命倫理と死ぬ主体――胎児,代理母,クローン,そして死にゆく人
第4章 殺人者の人格性――虚構なのか適応なのか
第5章 殺された人の非存在性――「害グラデーション説」の試み
第6章 戦争という法外な殺戮――戦争をめぐる事実と規範
第7章 動物たちの叫び――動物実験と肉食の彼方
終 章 死に基づく認識論――生と死を貫く同一性
補 章 死の害についての「対称性議論」――「害グラデーション説」から「因果連続モデル」へ
Ownership of Death:
A Philosophy towards the Death Penalty, Homicide, and the Use of Animals
[Expanded Revised Edition]
Masaki ICHINOSE