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アメリカ的価値観の変容 1960年代−20世紀末史料で読む アメリカ文化史5

史料で読む アメリカ文化史
史料で読む アメリカ文化史5 アメリカ的価値観の変容 1960年代−20世紀末

古矢 旬:編, 亀井 俊介:監修, 鈴木 健次:監修
A5判 416ページ
価格:4,950円 (消費税:450円)
ISBN978-4-13-025045-0(4-13-025045-0) C332
奥付の初版発行年月:2006年11月

内容紹介

ヴェトナム戦争と公民権運動とは,「自由と平等」を根本的な価値としているアメリカ民主主義に深刻な内省を迫り,パクス・アメリカーナを大きく揺るがせる.1960年以後,9・11まで,アメリカ人の人間イメージ,空間認識,生活感覚の変化を探求する.

史料で読む アメリカ文化史【全5巻】


目次

概説(古矢 旬)
I 新たなるアメリカ人像の模索——ジェンダー・人種・エスニシティ
差別なき社会への夢とその実現を目指して——ワシントン行進とマーチン・ルーサー・キング・ジュニアのスピーチ(上杉 忍)/黒人ナショナリズム克服への転機——アフリカ・中東を旅するマルコム・Xの手紙(上杉 忍)/黒人女性作家の使命(伊藤淑子)/女性像の変容——マリリン・モンロー、自分を語る(亀井俊介)/女らしさの神話からの脱却——ベティ・フリーダンのフェミニズム宣言(有賀夏紀)/新しいエスニック状況への引き金——九六五年移民法改正(石川敬史)/自立を求めて立ち上がった先住民——アメリカン・インディアン・ムーブメント(AIM)の結成と展開(鈴木健次)/人種問題とスポーツ——モハメド・アリからマイケル・ジョーダンへ(川島浩平)

II 伸縮する空間意識——宇宙開発・国際意識=冷戦の終焉
宇宙に拡大されたアメリカ人の「明白な運命」——月面に立った宇宙飛行士アームストロング(佐藤 靖)/一触即発だった米ソ核戦争——キューバ危機の七日間(湯浅成大)/冷戦の終焉と新たな対立——サミュエル・ハンティントンの「文明の衝突?」論(五十嵐武士)/都市から郊外へ移る生活空間(尾崎一郎)/ネットワーク化とグローバル化の悪夢——ドン・デリーロの『コズモポリス』(上岡信雄)

III アメリカン・インスティテューションの危機——戦争・暗殺・暴力・犯罪・麻薬
リベラルから保守へ アメリカ政治主流派の交替——ヴェトナム戦争の中で生れた分水嶺(松尾文夫)/黒人学生の「座り込み」で始まった混乱の一〇年—— 一九六〇年代の人種暴動(古矢 旬)/「ヴェトナム」の曳く長い影——反共の理論に固執した戦争の失敗と影響(生井英考)/対抗文化の大衆化とヒッピーの出現——リチャード・ブローティガンの描くフラワー・チルドレン(平石貴樹)/

IV 大量消費社会の精神生活
『成長の限界』(久保文明)/裁判で争われる妊娠中絶——中絶を認めた最高裁のロウ対ウェイド判決と中絶反対派の反撃(小檜山ルイ)/政治を保守化させたTV宣教師——ジェリー・ファルウェルとモラル・マジョリティ(中山俊宏)/アメリカの神話——アンディ・ウォーホルの日記から(藤井かよ)/新しい疫病の脅威と闘った少年——ライアン・ホワイト『エイズと共に生きる』(藤井かよ)

V メディアと大衆文化
氾濫する幻影——ダニエル・ブアスティンの現代イメージ論(鈴木健次)/CNNの二四時間放送開始——『ニューズウィーク』の特集「テッド・ターナー、TVニュースに挑戦」(鈴木健次)/ヴェトナム戦争とアメリカ・ジャーナリズム——テレビと新聞は戦争をどう報道したか(桜井元雄)/ウォーターゲート事件と『ワシントン・ポスト』——新聞に追放された現職大統領(桜井元雄)/ネットワーク社会のヴィジョン(桜井元雄)/九・一一テロ後の世界とアメリカ——二〇〇一年九月二〇日 連邦議会両院合同会議におけるジョージ・W・ブッシュ大統領演説(岡山 裕)


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