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現代日本の「看取り文化」を構想する

現代日本の「看取り文化」を構想する

A5判 408ページ
価格:6,160円 (消費税:560円)
ISBN978-4-13-060417-8 C3036
奥付の初版発行年月:2022年08月 / 発売日:2022年08月中旬

内容紹介

現代の日本で人はどこで、だれと、どのように最期を迎えるのだろうか。だれもが直面するこの死と看取りに関する問いに、人類学・社会学・民俗学の立場から、そして医療やケアの実践の現場から迫り、読者と共に答えを見出そうとする試み。

著者プロフィール

浮ヶ谷 幸代(ウキガヤ サチヨ)

相模女子大学名誉教授

田代 志門(タシロ シモン)

東北大学大学院文学研究科准教授

山田 慎也(ヤマダ シンヤ)

国立歴史民俗博物館民俗研究系教授

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第I部 「死と看取り」研究の射程
第1章 「死の研究」の現在――人類学・社会学の系譜から(田中大介・田代志門)
第2章 協力のためのシステムとしての文化――カナダ先住民サーニッチの事例から(渥美一弥)
第3章 現代日本の「看取り文化」を構想する四つの視座(浮ヶ谷幸代)
[コラム1]住み慣れた場所で暮らしを下支えする(高田大志)

第II部 死にゆくことと看取ること
第4章 看取りにおける「本人の意向の尊重」とは――病いの語り研究から意思決定支援へ(田代志門)
第5章 死にゆく人の思いの力――ゆらぎ・ふりまわし・まきこみながら(浮ヶ谷幸代)
第6章 仏教の使い方――タイ・エイズホスピス寺院における暮らしから(鈴木勝己)
第7章 看取りの場面における状況的人格――ヴァヌアツ・アネイチュム島の事例から(福井栄二郎)
[コラム2]命の終わりを取り戻せ!(佐々木直英)

第III部 最期を迎える場所
第8章 介護と看取りをめぐる集合的記憶と開かれた記録――二ツ井ふくし会の「ホームカミング」と『あんしんノート』を事例として(相澤 出)
第9章 ルームシェアで最期を迎える――神奈川県藤沢市UR住宅における小規模多機能ホーム〈ぐるんとびー〉の取り組みから(浮ヶ谷幸代)
第10章 シマで老いて死ぬということ――沖縄島嶼社会における高齢者介護(加賀谷真梨)
[コラム3]地域をひとつの大きな家族に(菅原健介)

第IV部 コミュニティによる看取りの力
第11章 コミュニティとシステム――看取りを支える互助の課題(松繁卓哉)
第12章 放っておかれないしま――長崎県の島の取り組みを事例として(山田千香子)
第13章 近親者なき困窮高齢者の意思の実現――看取りから葬送への連続的サポート(山田慎也)
[コラム4]医者がいなくても永源寺は心配ない(花戸貴司)
補 論――COVID-19と葬儀業(田中大介)
[コラム5]病院残酷物語――この一年間私が見てきたもの(新城拓也)


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