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自動車材料入門

自動車材料入門

A5判 192ページ 並製
価格:2,750円 (消費税:250円)
ISBN978-4-501-41780-2 C3053
奥付の初版発行年月:2009年02月 / 発売日:2009年02月下旬

前書きなど

 自動車の製造はもとより自動車技術の革新に材料の果たす役割は重要である。材料があり,それを加工して初めて有用な部品となるので,材料とその加工はものづくりの基礎ともいえる。2万点程度の多くの部品から成り立つ自動車において,部品の機能向上や自動車に対する時代の要求により,素材・材料は新たに開発される。したがって,自動車には,当然多くの材料が使用されている。
 機械技術の集合体といえる自動車を深く学ぶためには,材料についての基礎事項を把握する必要がある。しかし,材料は人間のように複雑であるので,いくつかの材料を知り,好きな材料になじむことが多岐多様な材料を学ぶ契機になるものと思っている。そこで本書では,材料の入門という観点から,機械の代表といえる自動車を対象にして材料の基礎知識を習得しやすいようにまとめた。
 1章では,多岐多様な材料を学ぶ第一歩として,自動車を構成する材料の概要を述べる。2章では,材料の代表である金属材料を取り上げ,その特性を説明する。そして3〜7章では,材料の各論と自動車への具体的な適用例を見ていくが,材料を初めて学ぶ者にとって材料は複雑であるので,金属材料,非金属材料,そして複合材料に大別し説明した。まず第3章では,自動車を構成する基本材料である鉄鋼について説明する。第4章では,自動車で使われる主な非鉄金属材料を取り上げたが,軽量化の視点からアルミニウムの後にマグネシウムとチタンを列挙した。5章と6章では,非金属材料について説明した。7章では,自動車部品が材料的にも複雑化していることを理解する第一歩として,複合材料を取り上げた。
 終わりに,本書に引用させていただいた参考文献は巻末に記した。著者の方々に謝意を表す。本書を記すにあたり,学内外の学生諸君と筆者が親しくしていただいている方々の協力を得た。ここに謝意を表す。また、執筆にあたり,お世話になった元エンジンテクノロジー編集長山崎敏司氏,アドバイス,コメントをいただいた東京電機大学出版局植村八潮氏,石沢岳彦氏に謝意を表す。
 2009年1月
 著者


目次

第1章 総論
 1.1 自動車を構成する材料
 1.2 材料の性質
第2章 金属材料の基礎
 2.1 金属の特性
 2.2 材料試験
 2.3 非破壊試験
第3章 金属材料・鉄鋼
 3.1 鉄と鋼
 3.2 鋼板
 3.3 炭素鋼(普通鋼)
 3.4 合金鋼(特殊鋼)
 3.5 鋳鉄
 3.6 焼結金属
第4章 非鉄金属材料
 4.1 アルミニウム
 4.2 マグネシウム
 4.3 チタン
 4.4 銅
 4.5 亜鉛,鉛,すず
 4.6 軸受合金
 4.7 白金
 4.8 ニッケル
第5章 非金属・有機材料
 5.1 プラスチック
 5.2 ゴム
 5.3 合成繊維
 5.4 摩擦材
 5.5 塗料
 5.6 シール材
 5.7 潤滑剤
第6章 非金属材料・無機材料
 6.1 ガラス
 6.2 セラミックス
第7章 複合材料
 7.1 複合材料の構成
 7.2 繊維強化プラスチック
 7.3 繊維強化金属
 7.4 繊維強化セラミックス
 7.5 繊維強化ゴム
参考文献
索引


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