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Excelで解く水処理技術

Excelで解く水処理技術

B5判 160ページ 並製
価格:2,750円 (消費税:250円)
ISBN978-4-501-62620-4 C3058
奥付の初版発行年月:2011年04月 / 発売日:2011年04月上旬

内容紹介

用途に応じた水を生成するためには,さまざまな数値計算を行ない処理していく必要がある。本書は水処理の要点について,実際に計算を行いながら身につけるテキストである。水処理をはじめて学ぶ方,Excelを使ったことがない方を想定して書かれている。

前書きなど

 人間が生きていくうえで水は欠かすことができない。その水は,石油や石炭などとは異なり,代替物のない有限な資源である。今や水はタダで手に入るものではなくなり,ウォータービジネスは水メジャーが出現するほどのビッグビジネスになっている。水に関連した仕事にかかわっているエンジニアの数も増えている。
 本書は,今やエンジニアの必需品である表計算ソフトExcelを使いながら,水処理の基礎を学ぶことを目的としている。Excelをほとんど使ったことのない人にも本書を利用できるように作ってある。本の進行に沿ってExcelの初歩からステップ・バイ・ステップで学べるように,丁寧に書いてある。数式の入力,グラフの作成,Excel関数の使い方から,収束計算のゴールシークとソルバー,数値積分,常微分方程式の解法まで,Excelの初心者の方にもわかりやすく説明してある。水処理技術を学ぶと同時にExcelの初歩(ゴールシーク,ソルバーを含む)が習得できるように構成されている。単位換算,濃度計算,pHの計算,物質収支,BOD,CODの水処理技術の基礎項目から,沈澱,凝集,ろ過,活性汚泥排水処理,吸着,イオン交換の水処理操作,さらに高度処理の膜分離,オゾン処理まで,Excelを使いながら自習できるように作られている。著者のホームページにアップロードされているExcelファイルをダウンロードして上手に利用していただきたい。本書を上手に使って,水処理のキャリアをステップアップしてください。
 本書を出版するにあたり,大変お世話になりました(株)工業調査会の一色和明氏ならびに辻亜弥子氏に心から感謝申し上げます。
 2010年2月
 著者

 追 記
 本書は2010年に(株)工業調査会から刊行され,幸いにも多くの読者から愛用されてきました。このたび東京電機大学出版局から新たに刊行されることとなりました。本書が今後とも,読者の役に立つことを願っています。
 2011年4月
 著者


当書籍は(株)工業調査会からの継続販売書籍です。

目次

第1章 単位換算の計算[数式の入力]
 1.1 単位換算
 1.2 接頭語
 資料・解説
第2章 濃度計算[ゴールシーク]
 2.1 濃度の単位
 2.2 ppm
 2.3 溶液調製
 資料・解説
第3章 pHの計算[オートフィル,Excel関数]
 3.1 酸性水溶液のpH
 3.2 アルカリ性水溶液のpH
 3.3 弱酸のpH
 3.4 緩衝溶液
 資料・解説
第4章 物質収支
 4.1 物質収支式
 資料・解説
第5章 BOD
 5.1 BODの定義
 5.2 工場排水のBOD
 資料・解説
第6章 COD
 6.1 CODの定義
 6.2 理論COD値
 資料・解説
第7章 沈澱・凝集
 7.1 沈澱
 7.2 溶解・飽和濃度
 7.3 溶解度積
 7.4 凝集処理
 7.5 G値
 資料・解説
第8章 沈降分離
 8.1 沈降分離
 8.2 理想的水平流型重力沈降装置
 資料・解説
第9章 ろ過[グラフの作成,近似曲線の追加]
 9.1 ろ過の原理
 9.2 Ruthの定圧ろ過式
 資料・解説
第10章 活性汚泥排水処理
 10.1 活性汚泥法
 10.2 余剰汚泥
 10.3 活性汚泥法でよく使われる用語
 資料・解説
第11章 吸着[ソルバー]
 11.1 吸着の原理
 11.2 吸着平衡
 11.3 ラングミュア式
 11.4 等温吸着線のパラメーター(ソルバーによる解法)
 資料・解説
第12章 イオン交換[数値積分]
 12.1 イオン交換の原理
 12.2 イオン交換装置の設計
 資料・解説
第13章 膜分離
 13.1 膜分離の原理
 13.2 膜分離性能
 13.3 逆浸透膜
 13.4 海水淡水化逆浸透膜モジュール
 13.5 膜分離法の問題点
第14章 オゾン処理法[常微分方程式の解法]
 14.1 オゾン処理法
 14.2 高度浄水処理技術
 14.3 オゾン酸化分解反応
 14.4 オゾン酸化分解反応のシミュレーション
 資料・解説
付録-1 水道水質基準
付録-2 排水の水質基準
索 引


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