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女性医療家の歴史魔女・産婆・看護婦

増補改訂版 魔女・産婆・看護婦 女性医療家の歴史

四六判 230ページ 上製
価格:2,860円 (消費税:260円)
ISBN978-4-588-35231-7 C0036
奥付の初版発行年月:2015年09月 / 発売日:2015年09月上旬

内容紹介

豊かな知恵と経験で身近な人々を治療していた女たちを、資格や免許がないという理由で迫害し、排除し、閉じ込めてきた歴史を明らかにする。1970年代にアメリカでパンフレットとして出版され、フェミニズムの古典となった「魔女・産婆・看護婦」と「女のやまい」を収めた初版に、その後の社会の変化を詳しく解説した序文を加え、訳文も全面的に改めた。

著者プロフィール

バーバラ・エーレンライク(エーレンライク,B.)

(Barbara Ehrenreich)
1941年モンタナ州生まれ。邦訳のある『われらの生涯の最悪の年』、『「中流」という階級』(ともに晶文社)、『ニッケル・アンド・ダイムド』(東洋経済新報社)、『スーパーリッチとスーパープアの国、アメリカ』(河出書房新社)、『捨てられるホワイトカラー』(東洋経済新報社)、『ポジティブ病の国、アメリカ』(河出書房新社)をはじめ、多数の著書を持つベストセラー作家。

ディアドリー・イングリッシュ(イングリッシュ,D.)

(Deirdre English)
1948年生まれ。『マザー・ジョーンズ』誌の編集者を経て、現在カリフォルニア大学バークリー校大学院ジャーナリズム科教授。

長瀬 久子(ナガセ ヒサコ)

元静岡県立大学国際関係学部教授。筑波大学大学院文芸・言語研究科博士課程満期退学。主な著書に『エリザベス・ギャスケルとシャーロット・ブロンテ――その交友の軌跡と成果』(英宝社、2011年)、『ギャスケルで読むヴィクトリア朝前半の社会と文化』(共著、渓水社、2010年)、訳書に『ギャスケル全集別巻II短編・ノンフィクション』(共訳、大阪教育図書、2009年)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

I 魔女・産婆・看護婦──女性医疲家の歴史
序文
第二版への序文 これまでの話
中世の魔術と医学
魔女狩り/魔女の犯罪/ヨーロッパの医療専門家の出現/女性医療家の弾圧/その後
アメリカの医療専門家の興隆と女性
医師の登場/公衆衛生運動/攻勢に出る医師/専門家の勝利/産婆の追放/ランプを手にした婦人/医師が看護婦を必要とする
結論

II 女のやまい──性の政治学と病気
序文 医学の社会的役割──その全体像
第二版への序文(スーザン・ファルーデイ)
一九世紀末から二〇世紀初頭の女性と医学──歴史的背景
上流階級の「病気」の女性
女は病弱説の普及/医師と女性の病気との関係/女性の虚弱さについての「科学的」説明/卵巣心理学/治療/病人の立場を利用する
「病原菌」である労働者階級の女性
階級的細菌戦争/労働者階級の女性の特別な危険性/売春婦と性病/中産階級の社会運動、公衆衛生/中産階級の社会運動、産児制限/女性が女性を「向上」させる
今日の状況に関する覚え書き
今後──結論として

訳者あとがき
参考文献


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