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都市移住者を取り込んだ「伝統的」組織の変容メキシコ、先住民共同体と都市

メキシコ、先住民共同体と都市 都市移住者を取り込んだ「伝統的」組織の変容

B7 228ページ 上製
価格:6,600円 (消費税:600円)
ISBN978-4-7664-1244-4(4-7664-1244-3) C3036
奥付の初版発行年月:2006年03月 / 発売日:2006年03月上旬

内容紹介

メキシコ社会の変貌を捉える人類学的研究。
都市への移住がすすむ先住民社会。「閉鎖的農民共同体」が「地理的に広がる共同体」へと変化する村落−都市の相互関係を、村の役職組織「カルゴ」の変容を通して民族誌的に描いた意欲作。


禪野美帆(ぜんの みほ)
東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程修了。文化人類博士。現在、慶應義塾大学文学部教員。専攻:文化人類学、都市人類学。
主要論文として「村落在住者と都市移住者の社会組織の相互関係——メキシコ、オアハカ州、ミシュテカ高地の一村落の事例から」(『民族学研究』59巻3号、1994年)、「メキシコ、オアハカ州、サン・マルティン村における村長選出の過程」(『イベロアメリカ研究』23巻2号、2002年)ほか。

目次

はじめに——フィールドとの出会い
I 序論
 1 本書の目的
 2 先行研究
 3 経済資本、象徴資本、文化資本とカルゴ・システム

II サン・マルティンの地理的・社会的環境
 1 地理的概観
 2 生業
 3 サン・マルティンの近代的施設
 4 近隣の小都市との関係

III サン・マルティン在住者の我々意識
 1 インディヘナおよびエスニック・グループの分類の基準
 2 複数の我々意識
 3 「サン・マルティンの者であること」を生成する要因
 4 「所与の」我々意識

IV 都市移住の様相
 1 都市移住の要因
 2 移住先と移住者数
 3 首都在住者の生活——村との比較の視点から

V 都市移住者と村落在住者の組織的関係
 1 個人的関係
 2 都市移住者と村落在住者の組織的関係
 3 カトリックの祭礼における村在住者と都市移住者
 4 村長選出の過程

VI 結章——村落と都市の紐帯
 1 まとめ
 2 考察:村人であり続けるための資格

おわりに——2005年のサン・マルティン


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