計量経済学のフロンティア
価格:3,960円 (消費税:360円)
ISBN978-4-7664-1270-3(4-7664-1270-2) C3033
奥付の初版発行年月:2006年03月 / 発売日:2006年03月上旬
計量経済学の最前線へ。
計量経済学の最新研究論文を集めた1冊。外れ値の影響に対して頑健な2段階S推定法の提示など4本の理論研究論文と、家計の耐久消費財支出に対するオプション理論の適用など応用研究論文2本を収録。専門家のみならず、計量経済学を学ぶ学生にもぜひ読んでもらいたい知的刺激に満ちた論考集。
田中辰雄(たなか たつお)慶應義塾大学経済学部助教授。
中妻照雄(なかつま てるお)慶應義塾大学経済学部助教授。
簑谷千凰彦(みのたに ちおひこ)慶應義塾大学名誉教授、日本大学大学院総合科学研究科教授。
大津泰介(おおつ たいすけ)Yale大学Cowles財団助教授。
清水玄彦(しみず はるひこ)Rutgers大学経済学部大学院博士課程。
高木康順(たかぎ やすのぶ)國學院大學経済学部助教授。
隅田和人(すみた かずと)金沢星陵大学経済学部講師。
目次
1 2段階S推定による頑健回帰 簑谷千凰彦
1 はじめに
2 OLSと回帰診断
3 M推定
4 有界影響推定
5 総誤差感度と崩壊点
6 S推定
7 4つ損失関数、Ψおよびウエイト
8 調整定数と崩壊点、漸近的有効性
9 2段階S推定
10 賃金率関数の2段階S推定
11 2段階S推定
12 おわりに
2 一般化モーメント法の問題とその修正 大津泰介
1 はじめに
2 GMM
3 モデルの弱識別
4 多数のモーメント条件
5 新しい推定および検定方法
6 条件付きモーメントモデル推定
7 おわりに
3 モデル選択における包括テスト統計量の役割と意義 清水玄彦
1 はじめに
2 包括テスト統計量
3 モンテカルロ実験による包括テスト統計量の比較
4 まとめと今後の課題
4 状態空間モデルのベイズ分析 中妻照雄
1 はじめに
2 状態空間モデル
3 状態変数に関する推論
4 未知のパラメータに関する推論
5 MCMC法の活用
6 確率的ボラティリティ・モデル
7 まとめ
付録A 確率分布
付録B カルマン・フィルタの公式の導出
付録C 状態変数の予測分布の導出
付録D 平滑化の公式導出
5 投資オプションモデルの耐久消費財支出行動への応用 高木康順
1 導入
2 耐久消費財支出の間歇性
3 遅延確率モデル
4 推計モデルと推計結果
5 結語
補論
6 東京大都市圏における単一中心都市圏仮説と波紋効果の検証 隅田和人
1 はじめに
2 単一都市圏内での地域価格指数間の関係
3 データとその特徴
4 共和分検定
5 Granger因果性の検定
6 まとめと今後の課題
付録 制約付き推定量の導出