ナチズムは再来するのか? 民主主義をめぐるヴァイマル共和国の教訓
価格:1,980円 (消費税:180円)
ISBN978-4-7664-2606-9 C1022
奥付の初版発行年月:2019年06月 / 発売日:2019年06月中旬
民主主義は危機にあるのか?
当時、世界で最も民主主義的な憲法をもちながらも、
わずか14年でナチスに破壊されてしまったヴァイマル共和国。
当時の政治社会状況と現在の状況との、共通点とはなにか。
現代社会を覆うポピュリズムに、ドイツを代表する研究者たちが
歴史の経験から警鐘を鳴らす。
ヴァイマル建国100年を記念して、ラジオ・新聞でメディアミックス的に
展開されたエッセイを一冊にまとめた、注目の書。
(原著:Weimarer Verhältnisse? Historische Lektionen für unsere Demokratie, Reclam, 2018)
アンドレアス・ヴィルシング(アンドレアス ヴィルシング)
1959年生まれ。ミュンヘン大学(LMU)教授(現代史)、現代史研究所(IfZ)所長。ドイツにおける現代史研究を牽引する存在であり、ヨーロッパ現代史に関する著作多数。近著に、冷戦終焉後のヨーロッパを論じたDemokratie und Globalisierung. Europa seit 1989, München:C.H. Beck, 2015がある。また、ヴァイマル共和国に関しては、スタンダードな概説書・研究手引書であるDie Weimarer Republik. Politik und Gesellschaft (Enzyklopädie Deutscher Geshichte 58),München: R. Oldenbourg, 2000(2. Aufl., 2008)を著している。
ベルトルト・コーラー(ベルトルト コーラー)
1961年生まれ。ジャーナリスト。1999年から『フランクフルター・アルゲマイネ新聞』の発行責任者。
ウルリヒ・ヴィルヘルム(ウルリヒ ヴィルヘルム)
1961年生まれ。ジャーナリスト。2011年からバイエルン放送の代表。
板橋 拓己(イタバシ タクミ)
1978年生まれ。成蹊大学法学部教授。北海道大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。専門は国際政治史。『黒いヨーロッパ―ドイツにおけるキリスト教保守派の「西洋(アーベントラント)」主義、1925~1965年』(吉田書店、2016年、日本ドイツ学会奨励賞受賞)、ほか。
小野寺 拓也(オノデラ タクヤ)
1975年生まれ。東京外国語大学世界言語社会教育センター特任講師。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専門はドイツ現代史。『野戦郵便から読み解く「ふつうのドイツ兵」―第二次世界大戦末期におけるイデオロギーと「主体性」』(山川出版社、2012年)、ほか。
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
まえがき
第1章 〈政治文化〉 理性に訴える
第2章 〈政党システム〉 敵と友のはざまで
第3章 〈メディア〉 政治的言語とメディア
第4章 〈有権者〉 抵抗の国民政党
第5章 〈経済〉 ヴァイマル共和国の真の墓掘人――問題の累積をめぐって
第6章 〈国際環境〉 番人なき秩序――戦間期の国際紛争状況と軍事戦略の展開
第7章 〈外国からのまなざし〉 不可解なるドイツ
おわりに 警戒を怠らないということ
ヴァイマル共和国略史
訳者あとがき
編著者・訳者紹介