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サンリオ出版大全

サンリオ出版大全

四六判 400ページ
価格:3,960円 (消費税:360円)
ISBN978-4-7664-2940-4 C3036
奥付の初版発行年月:2024年02月 / 発売日:2024年02月中旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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内容紹介

サンリオ創業者の辻信太郎と、詩人のやなせたかしが出会い、抒情とヒューマニズムの夢をのせた出版事業が走り出す。「かわいい」キャラクター事業のかたわら、数々の出版物を世に送り出した新興企業は、他に類のない多彩な文化事業展開をみせ、多くのファンを獲得していった。
大量消費時代に先駆けた1960年代から1980年代までのサンリオ出版を、「女性文化」や出版史のなかに位置づける初めての試み。


★小手鞠るい氏、小池昌代氏、永田萠氏、元『いちご新聞』編集長・高桑秀樹氏の関係者説話も収録

★カラー口絵、図版多数

装画=やなせたかし
装丁=成原亜美


目次

序文 サンリオ出版の時代 小平麻衣子

  第Ⅰ部 雑誌共同体と外部

1 〈……だったら〉の詩情──『詩とメルヘン』とジェンダー 小平麻衣子

2 詩はだれのものか?──『詩とメルヘン』におけるやなせたかしの抒情と編集方針 大島丈志

3 『詩とメルヘン』のマザー・グースとアリス──ポスト戦後詩のノンセンスの視座から 吉田恵理

4 感傷の在り処──『詩とメルヘン』と安房直子 尾崎名津子

★コラム サンリオとロマンス小説の季節 尾崎名津子

  第Ⅱ部 女性詩のバリエーション

5 きのゆりと『詩とメルヘン』──詩の計量的分析から 米山大樹

6 〈少女〉から〈兄貴〉へ──『詩とメルヘン』をめぐる言説と誌面の変化 井原あや

7 言葉を送ること、受け取ること──『詩とメルヘン』における共鳴の方法 徳永夏子

★コラム サンリオの出版物──1970 年代の詩集を中心に 井原あや

  第Ⅲ部 教養ある商品

8 ひたすら信じつづけること──辻信太郎におけるメルヘン 河田綾

9 『いちご新聞』の中の〈文学〉──ファンシーな教養主義 帆苅基生

10 マンガ雑誌『リリカ』の挑戦 村松まりあ

★コラム 『キタキツネ物語』の周辺 吉田司雄

  第Ⅳ部 産業と科学とフェミニズム

11 サンリオの映画事業とその時代 木村智哉

12 サンリオSF 文庫の小説世界──山野浩一のSF評論とその実践 加藤優

13 サンリオSF 文庫とフェミニズムSFの地平 吉田司雄

  第Ⅴ部 サンリオの記憶

14 風に折れないコスモス、あるいは草原の口笛 小手鞠るい

15 講演 ポエムと現代詩のあいだ 小池昌代

16 夢のはじまる場所──『詩とメルヘン』のイラストレーション 永田萠

17 サンリオが届ける〈ギフト〉 高桑秀樹

謝辞
人名索引


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