内容紹介
著者が学んだ学習院と東京都立、長年奉職した中央の三大学で教鞭をとった名物教授たち(ドイツ文学者や政治学者もいるけれども、多くはフランス文学者)の肖像を描いた珠玉のエッセイ集。ほとんどが弔辞または追悼文の形をとっているが、多彩で個性豊かな師友たちとの愉快な交遊がさまざまなエピソードとともに語られている。著名な鈴木力衛、竹村猛、福永武彦、白井健三郎、三宅徳嘉、並木康彦、野沢協、山﨑庸一郎、丸山圭三郎などのあまり知られざる姿も紹介されている。敬愛と友情、深い理解とユーモアに溢れた筆致で、生き生きとした会話をまじえて活写された人物像は、個性豊かな大学人が大勢いた良き時代を偲ばせるであろう。
著者プロフィール
高橋 治男(タカハシ ハルオ)
中央大学名誉教授
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
一 力衛さん
二 福永さん
三 猛さん、猛先生
四 安曇野の青春 ――並木さん追悼
五 わが友、わが同僚
六 「丸圭さん」を悼む
七 われらが篠原洋一君を悼む
八 シラケン先生
九 「茂久さん」を悼む
十 交遊余情
十一 藤井寛さんのこと
十二 三宅徳嘉教授旧蔵書
十三 石黒英男さんに
十四 竹下春日先生のこと
十五 水野明路さんにおくる
十六 江川潤氏追悼
十七 山﨑庸一郎先生
十八 五十嵐敏夫大兄
十九 野沢協先生追悼
二十 鈴木重生さんに
あとがき