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人種とアメリカ文学の生成 上巻死にたる民を呼び覚ませ

中央大学人文科学研究所翻訳叢書13
死にたる民を呼び覚ませ 人種とアメリカ文学の生成 上巻

四六判 上製
価格:4,510円 (消費税:410円)
ISBN978-4-8057-5412-2 C3398
奥付の初版発行年月:2015年03月 / 発売日:2015年04月中旬

内容紹介

19世紀初頭から20世紀初頭にかけてのアメリカ文学は、奴隷制の問題と切りはなしては語ることができない。いや、黒人奴隷制こそ、アメリカ文学生成の原動力だ。こう論じて、アメリカ文学と人種の問題を深く剔抉した画期的な研究書。文学にかぎらず、政治、宗教、民話、音楽や民俗舞踏にまで踏みこんで、ナット・ターナーから、フレデリック・ダグラス、ハーマン・メルヴィル、マーティン・ディレイニー、マーク・トウェイン、チャールズ・チェスナット、W・E・B・デュボイス、そしてウィリアム・フォークナーまでを論じるアメリカ人種文学論の決定版。


目次

第一部 奴隷制、革命、ルネサンス
第一章 力のしるし―ナット・ターナーとフレデリック
・ダグラス(高尾直知訳)
サンドミンゴとその愛国者たち
ナット・ターナー、トマス・グレイ、       
そして奴隷制の現象学
イボ族の戦士たち
黒い頭の標識―預言と恐怖
フレデリック・ダグラスによる修正
鉄のように冷徹なる文章―父権制度、識字能力、自由
砕かれた足かせ―革命の権利
第二章 メルヴィル、ディレイニーと新世界の奴隷制(野崎直之訳)
記憶、権威、そして影を落とすタブロー
理髪師の芝居
アシャンティ族の祈禱師たち―アフリカ的特性とアフリカ化
自然の法則、あるいは狡智の巣
カリブ海の帝国
「エレミヤ書には書いてある」―アメリカのマルーンたち
砂糖、陰謀、そして梯子
王の日
第二部 カラー・ライン
第三章 マーク・トウェインとホーマー・プレッシー(内藤容成訳)
二度目の奴隷状態
隷属の記章―ホーマー・プレッシー事件と人
種隔離政策の悪化
罰当たりな色―かの異形の双生児
読者への囁き(藤平育子訳)


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