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ロシアと「満洲」 1896-1935中東鉄道経営史

中東鉄道経営史 ロシアと「満洲」 1896-1935

A5判
価格:7,260円 (消費税:660円)
ISBN978-4-8158-0711-5 C3022
奥付の初版発行年月:2012年11月

内容紹介

シベリアから 「満洲」 へ —— 。東清ないし東支鉄道ともよばれ、「満洲」 を通るロシアの 「植民地化会社」 として、露・中・日・仏・米が角逐する国際政治の焦点となった中東鉄道。海運とも連動する鉄道事業経営と、収用地や警備隊による植民地経営が一体となった、その全体像を初めて実証的に解明。西洋史・東洋史・日本史を横断する跨境的な東北アジア近現代史を描きだす。


目次

序 章
     1 本書の意義
     2 先行研究
     3 本書の視角と構成
     4 史料、用語、ロシアの政策決定機構について

第1章 中東鉄道をめぐる国際環境
     はじめに
     1 中東鉄道とロシア帝国
     2 ロシア革命後の混乱
     3 ソ連と中国、満洲国の合弁経営
     小 括

第2章 中東鉄道の組織構造と社員
     はじめに
     1 監督官庁と、筆頭株主の露清銀行
     2 社内の組織構造
     3 敷設期の社員たち
     4 経営開始後の社員たち
     小 括

第3章 鉄道事業 —— 路線、収支、貨客の分析
     はじめに
     1 鉄道の敷設と幻の複線化、延伸計画
     2 中東鉄道の財政
     3 輸送貨客量の変遷
     4 上位輸送貨物の分析
     小 括

第4章 鉄道・港・海運の 「三位一体の交通システム」
     はじめに
     1 不凍の商港の夢、大連 (ダーリニー)
     2 海洋汽船
     3 日露戦争後の 「三位一体の交通システム」 の再建
     小 括

第5章 植民地としての収用地の形成と変容
     はじめに
     1 収用地の形成
     2 収用地への入植をめぐる諸問題
     3 ロシア式行政の確立
     4 中国による利権回収から満洲国の統治下へ
     小 括

第6章 燃料資源の確保をめぐる苦闘
     はじめに
     1 鉱山と森林の利権獲得
     2 薪と撫順炭への依存
     3 燃料資源の転換
     小 括

第7章 中東鉄道警備隊と護路軍
     はじめに
     1 警備隊の成立
     2 義和団戦争と軍拡
     3 日露戦争後の再編と辛亥革命時の干渉
     4 護路軍への再編と解体
     小 括

終 章 「植民地化会社」 の 「罪と罰」
     1 結 論
     2 残された課題と展望


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