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「力」 と 「場」 の物語電磁気学読本 上

電磁気学読本 上 「力」 と 「場」 の物語

A5判 並製
価格:3,520円 (消費税:320円)
ISBN978-4-8158-0849-5 C3042
奥付の初版発行年月:2016年10月 / 発売日:2016年10月中旬

内容紹介

数式の行間を懇切ていねいに解説。電磁気学に登場する、からみ合った4つの 「場」 の相互関係を、独自の工夫によりクリアに解きほぐす。上巻では、まず物語のあらすじを紹介し、クーロンの法則から始まる静電場体系、そして静磁場のうちアンペールの法則までを読み解く。


目次

まえがき

第1章 電磁気学のあらすじ
  1-1 予備知識としての 「場」
    1-1-1 潜在的な力の 「場」
    1-1-2 「場」 と近接作用
    1-1-3 「力学」 と 「電磁気学」
    1-1-4 「場」 の表裏:電場 E と電束密度 D
  1-2 教科書の構図
    1-2-1 「静」 から 「動」 へ
    1-2-2 磁場のみなもとは磁荷から電流へ
    1-2-3 E ↔ B, D ↔ H 対応と E ↔ H, D ↔ B 対応
  1-3 少しだけ基礎を
    1-3-1 基本的な電場のかたちと磁場のかたち
    1-3-2 重ね合わせの原理
    1-3-3 座標系と 「電磁気学」
    1-3-4 いつも次元 (単位) をつかめ
  1-4 記号解読のための予備知識
    1-4-1 「マクスウェルの方程式」 は暗号文?
    1-4-2 発 散
    1-4-3 回 転
    1-4-4 「場」 の時間変化

  第Ⅰ部 静電場の物語

第2章 電荷と電場の物語
  2-1 電荷とクーロンの法則
    2-1-1 静電気学のもとはクーロンの法則
    2-1-2 クーロン力とニュートンの運動方程式
    2-1-3 クーロン力と重ね合わせの原理
  2-2 電場と電気力線
    2-2-1 電荷と電場
    2-2-2 電気双極子のつくる電場 (例題2-1)
    2-2-3 円周状に分布する電荷のつくる電場 (例題2-2)
    2-2-4 電気力線と電束線
  2-3 ガウスの法則 (積分形)
    2-3-1 単電荷とガウスの法則
    2-3-2 立体角とガウスの法則
    2-3-3 「ガウスの法則」 を使って問2-3を解く (例題2-3)
    2-3-4 球殻状に分布する電荷のつくる電場 (例題2-4)
  2-4 ガウスの法則 (微分形)
    2-4-1 発散とガウスの法則
    2-4-2 発散の効果
    2-4-3 注意事項: ナブラと球座標
    2-4-4 ガウスの定理
    2-4-5 電束密度 D と 「ガウスの法則」

第3章 電位と保存場の物語
  3-1 静電ポテンシャル、あるいは電位
    3-1-1 保存力としてのクーロン力
    3-1-2 静電ポテンシャル、あるいは電位
    3-1-3 電気双極子のつくる静電ポテンシャル (例題3-1)
  3-2 エネルギーは電荷がもつ? あるいは、場がもつ?
    3-2-1 静電エネルギーは電荷分布がもつ
    3-2-2 球面上に電荷分布があるときの静電エネルギー (1) (例題3-2)
    3-2-3 静電エネルギーは電場がもつ
    3-2-4 球面上に電荷分布があるときの静電エネルギー (2) (例題3-3)
  3-3 保存場の法則
    3-3-1 保存場の法則 (積分形)
    3-3-2 保存場の法則 (微分形)
    3-3-3 ストークスの定理
    3-3-4 回転の効果
  3-4 ポアソンの方程式とラプラスの方程式
    3-4-1 ∇ × ∇φ = 0
    3-4-2 ポアソンの方程式
    3-4-3 境界条件
    3-4-4 巾のある球殻に分布する電荷がつくる静電ポテンシャル (例題3-4)
    3-4-5 電位の極値

第4章 導体と電場の物語
  4-1 導 体
    4-1-1 導体の特性
    4-1-2 誘起電荷と接地
    4-1-3 クーロンの定理 (例題4-1)
  4-2 導体と鏡像法
    4-2-1 導体と鏡像電荷
    4-2-2 電位の一義性
    4-2-3 導体平板と点電荷のつくる電位 (1) (例題4-2)
    4-2-4 導体平板と点電荷のつくる電位 (2) (例題4-3)
    4-2-5 球殻による静電遮蔽の場合 (例題4-4)
  4-3 電気容量とコンデンサー
    4-3-1 孤立した導体の電気容量
    4-3-2 相対する導体の電気容量
    4-3-3 コンデンサーの静電ポテンシャル・エネルギー

第5章 誘電体と電束密度の物語
  5-1 誘電体
    5-1-1 誘電体の特性
    5-1-2 コンデンサーと誘電体のはたらき
    5-1-3 分極 P
    5-1-4 分極と電気双極子モーメント
  5-2 電場と電束密度
    5-2-1 誘電体と電場 E
    5-2-2 誘電体と電束密度 D
    5-2-3 誘電率 ε
    5-2-4 境界条件
    5-2-5 誘電体中の電場 E と電束密度 D の測定
  5-3 いくつかの具体例
    5-3-1 一様な電場内での誘電体板 (例題5-1)
    5-3-2 半無限の誘電体板と点電荷 (例題5-2)
    5-3-3 一様な電場内での誘電体球 (例題5-3)
  5-4 分極と電束密度、こういうことだ!
    5-4-1 真空、導体、誘電体と電場 E、電束密度 D
    5-4-2 電束密度 D 理解のポイント
    5-4-3 分極 P と近接作用
  5-5 いくつかの練習問題

  第Ⅱ部 静磁場の物語

第6章 電流と電気回路の物語
  6-1 電 流
    6-1-1 電流と磁場
    6-1-2 電流と電流密度
    6-1-3 電荷の保存則と定常電流
  6-2 オームの法則
    6-2-1 i = σE
    6-2-2 オームの法則の物理
  6-3 電気回路
    6-3-1 起電力と非保存力
    6-3-2 キルヒホッフの法則とホイートストン・ブリッジ

第7章 電流素片と磁場の物語
  7-1 電流間の磁気力
    7-1-1 平行電流の法則
    7-1-2 「導線に流れる」 という表現についてのコメント
    7-1-3 潜在的な磁気力の場 B
    7-1-4 ローレンツ力
  7-2 ビオ・サバールの法則
    7-2-1 電流素片 Idℓ のつくる磁場 B
    7-2-2 電流回路のつくる磁場 B
    7-2-3 極性ベクトルと軸性ベクトル
    7-2-4 円電流のつくる磁気モーメント
    7-2-5 電流素回路
  7-3 磁場のガウスの法則
    7-3-1 電場 E と磁場 B の類似性から
    7-3-2 磁束と磁束管
    7-3-3 磁場 B のガウスの法則
  7-4 アンペールの法則
    7-4-1 直線電流とアンペールの法則
    7-4-2 電流素片だけでは 「アンペールの法則」 は成り立たない
    7-4-3 任意の電流回路とアンペールの法則
    7-4-4 ソレノイドの磁場 B とトロイドの磁場 B
  7-5 ベクトル・ポテンシャル
    7-5-1 電位と磁位
    7-5-2 ベクトル・ポテンシャル A と静電ポテンシャル φ
    7-5-3 直線電流のつくるベクトル・ポテンシャル
    7-5-4 円電流のつくるベクトル・ポテンシャルと磁気モーメント
  7-6 B or H ?
    7-6-1 「力の場」、「要素の場」 の割り当て方
    7-6-2 次元で比較する
    7-6-3 本書ならびに多くの教科書での 「磁場」 と 「磁束密度」 の使い方
    7-6-4 エールステッドの発見の重要性


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