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人口センサスが語る世界東アジアの社会大変動

東アジアの社会大変動 人口センサスが語る世界

A5判 352ページ 上製
価格:5,940円 (消費税:540円)
ISBN978-4-8158-0884-6 C3036
奥付の初版発行年月:2017年09月 / 発売日:2017年09月中旬

内容紹介

少子化と高齢化の同時進行、メガリージョンの形成、労働者の越境など —— アジアは今、大変動の真っただ中にある。各国データの徹底分析により急速な変貌を浮き彫りにするとともに、調査の実施方法やこぼれ落ちる問題にも光を当て、東アジアの現在を丸ごと捉える。

著者プロフィール

末廣 昭(スエヒロ アキラ)

1951年鳥取県生まれ。2010年「東南アジア地域研究」の功績により紫綬褒章。東京大学社会科学研究所所長などを経て、現在、学習院大学国際社会科学部長。(序章、第1章、第5章、コラム1、コラム2、コラム6、コラム7)

大泉 啓一郎(オオイズミ ケイイチロウ)

1963年大阪府生まれ。現在、日本総合研究所上席主任研究員。著書に『老いてゆくアジア』(中公新書,2007年)など。(第1章、終章、コラム3)

木崎 翠(キザキ ミドリ)

横浜国立大学教授。(第2章)

澤田 ゆかり(サワダ ユカリ)

東京外国語大学教授。(第3章)

川上 桃子(カワカミ モモコ)

日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員。(コラム4)

金 炫成(キム ヒョンソン)

中京大学教授。(第4章、コラム5)

鳥居 高(トリイ タカシ)

明治大学教授。(第6章、コラム7)

増原 綾子(マスハラ アヤコ)

亜細亜大学准教授。(第7章、コラム8)

鈴木 有理佳(スズキ ユリカ)

日本貿易振興機構アジア経済研究所主任研究員。(第8章、コラム9)

坂田 正三(サカタ ショウゾウ)

日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員。(第9章、コラム10)

小林 磨理恵(コバヤシ マリエ)

日本貿易振興機構アジア経済研究所図書館司書。(第10章)

髙橋 昭雄(タカハシ アキオ)

東京大学教授。(コラム11)

土佐 美菜実(トサ ミナミ)

日本貿易振興機構アジア経済研究所図書館司書。(コラム12)

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 章 なぜ、人口センサスなのか?
     1 「社会大変動の時代」 を迎えた東アジア
     2 人口センサスから判明すること、そして、乏しい研究
     3 本書のねらいと各章で明らかにしたこと
     コラム1 人口構造・家族構造に関する基本用語の解説

第1章 東アジアの人口動態と人口センサス
     はじめに
     1 人口センサスとは
     2 東アジアの社会変動と人口動態 —— 人口爆発から人口減少へ
     コラム2 高齢者とは誰を指すのか?

第2章 中 国
       —— 人口大国の発展の軌跡と新たな課題
     はじめに
     1 中国の人口センサス
     2 経済成長を支えた人口動態
     3 外国人の数の把握
     コラム3 中国のメガリージョン

第3章 香 港
       —— 少子高齢化に与える 「越境者」 の衝撃
     はじめに
     1 香港の人口センサス
     2 人口動態と少子化
     3 高齢化と外国籍家事ヘルパーの受け入れ
     おわりに —— 移動する者と移動しない者
     コラム4 台湾の人口センサス

第4章 韓 国
       —— 人口の高齢化と高まる長寿リスク
     はじめに
     1 韓国の人口センサス
     2 人口センサスからみる家族構成と高齢者
     3 センサス方式の大転換と新たな課題
     コラム5 北朝鮮の人口センサス

第5章 タ イ
       —— バンコク・メガリージョンの誕生
     はじめに
     1 タイの人口センサス
     2 人口動態とバンコク・メガリージョン
     3 人口センサスが捉えた外国人労働者
     コラム6 1960年人口センサスと 『指導マニュアル』

第6章 マレーシア
       —— 崩れゆく民族構成と増える外国籍人口
     はじめに
     1 マレーシアの人口センサス
     2 3つの主要民族の変化
     3 もうひとつの 「NEP の実績報告書」
     おわりに
     コラム7 シンガポールの人口センサス —— 民族構成と政府の言語政策

第7章 インドネシア
       —— 高齢化と人の移動のダイナミズム
     はじめに
     1 インドネシアの人口センサス
     2 人口センサスからわかる社会の変容 —— 高齢化と人の移動に注目して
     3 人口センサスでは捉えきれない海外就労者
     コラム8 インドネシアの人口センサス —— 試行錯誤の民族分類

第8章 フィリピン
       —— 遠い少子高齢化と越境する労働者
     はじめに
     1 フィリピンの人口センサス
     2 遠い少子高齢化と高学歴な海外就労者
     3 越境する労働者
     おわりに
     コラム9 タガログ語は国民全体の母語にあらず

第9章 ベトナム
       —— 「若者の国」 の現在と未来
     はじめに
     1 ベトナムの人口センサス
     2 都市化と人口移動
     3 人口センサスの限界と必要性
     コラム10 カンボジアの人口センサスと ODA

第10章 東ティモール、ブルネイ
       —— 公用語、母語、そして民族問題
     はじめに
     1 東ティモール —— 国際支援下の統計行政の始動
     2 ブルネイ —— 民族と国民の統計化
     コラム11 ミャンマー —— 31年ぶりの人口・世帯センサス

終 章 東アジアの社会大変動と日本
     はじめに
     1 日本の国勢調査
     2 人口構造の変化と少子高齢化
     3 人口移動とメガリージョン
     4 世帯構造の変化と国際人口移動
     おわりに —— 人口センサス研究の発展に向けて
     コラム12 東アジア人口センサス・コレクション紹介
       —— アジア経済研究所図書館から

あとがき
図表一覧
索 引


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