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志賀重昂『在札幌農學校第貳年期中日記』朝天虹ヲ吐ク

朝天虹ヲ吐ク 志賀重昂『在札幌農學校第貳年期中日記』

亀井 秀雄:編著, 松木 博:編著
A5判 490ページ
価格:8,250円 (消費税:750円)
ISBN978-4-8329-5961-3(4-8329-5961-1) C3090
奥付の初版発行年月:1998年04月 / 発売日:1998年06月下旬

内容紹介

名著『日本風景論』で知られる志賀重昂の若き日の日記を,可能な限り正確に翻刻して解説を付し,明治期の知識人の思想 ・精神形成の軌跡を辿る意欲作.ナショナリズムの再検討が進められる現在,日本近代国家の制度化と植民地形成との関わりを明らかにするための基本文献ともいえよう.

著者プロフィール

亀井 秀雄(カメイ ヒデオ)

北海道大学文学部教授.
主要著書:
小林秀雄論 (塙書房,1972)
個我の集合性—大岡昇平論 (講談社,1977)
身体・表現のはじまり (れんが書房新社,1982)
感性の変革 (講談社,1983)
身体・この不思議なるものの文学 (れんが書房新社,1984)
戦争と革命の放浪者 二葉亭四迷 (新典社,1986)

松木 博(マツキ ヒロシ)

大妻女子大学短期大学部助教授
主要著書:
森鴎外「スバル」の時代 (分担執筆,双文社,1997)


上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第Ⅰ部  背 景
第 1章  志賀重昂の位置
     1  志賀重昂の足跡
     2  <インター>ナショナリズムの問題
     3  札幌農学校の特色
     4  志賀日記の意味
第 2章  初期札幌農学校の状況
     1  札幌農学校の成立まで
     2  札幌農学校の生活
     3  札幌農学校と周囲の変化

第Ⅱ部  翻刻と解説
○  『在札幌農學校第貳年期中日記』
     1  卒業式 (明治14年7月9日)
     2  「開拓」史遡行 (明治14年7月)
     3  空白の天皇巡幸と政争の波 (明治14年10月−12月)
     4  学習の実態 (明治15年1月−3月)
     5  志と詩 (明治15年1月−3月)
     6  小樽行その他 (明治15年4月)
     7  民権運動と民衆 (明治15年4月−5月)
     8  祝祭 (明治15年6月)
     9  明治16年以降および雑録 (明治16年1月−17年9月)
○  『日記』解説 (亀井秀雄)

第Ⅲ部  研 究
第 1章  志賀日記における実学と文学 (松木 博)
     1  読書環境と「実学」教育
     2  「文学」意識の確立
第 2章  志賀日記と言説空間 (亀井秀雄)
     1  『シドニー・エコー』の記事
     2  加藤弘之の問題提起と「一寒生」の反応
     3  解剖学教師カッターの場合
     4  志賀重昂のポジション
     5  furze の意味するもの
付  録  『在札幌農學校第貳年期中日記』人物誌 (亀井秀雄)



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