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環境秩序と公私協働

環境秩序と公私協働

A5判 254ページ 並製
価格:4,334円 (消費税:394円)
ISBN978-4-8329-6737-3 C3032
奥付の初版発行年月:2011年02月 / 発売日:2011年02月上旬
発行:北海道大学出版会  
発売:北海道大学出版会
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内容紹介

本書は,90年代以降加速する公私協働の動きを理論的に解明し,新たな実定法学パラダイムを構築することを目指す。『競争秩序と公私協働』と姉妹編となる。環境権という公共的利益を確保するために,公的・私的主体がどのように協働できるのか,そして環境法における行政法・刑法など公法と私法の交錯にも注目する。

著者プロフィール

吉田 克己(ヨシダ カツミ)

1949年1月1日生まれ
1972年 東京大学法学部卒業
現 在 北海道大学大学院法学研究科教授 法学博士(東京大学)
主 著 『現代市民社会と民法学』】(著,日本評論社),『フランス住宅法の形成―住宅をめぐる国家・契約・所有権』(著,東京大学出版),『現代の都市法―ドイツ,フランス,イギリス,アメリカ』(編著,東京大学出版会),『効率性と法 損害概念の変容』(編著,有斐閣)など

秋山 靖浩(アキヤマ ヤスヒロ)

早稲田大学大学院法務研究科教授

池田 清治(イケダ セイジ)

北海道大学大学院法学研究科教授

伊東 研祐(イトウ ケンスケ)

慶應義塾大学大学院法務研究科教授

越智 敏裕(オチ トシヒロ)

上智大学法学部准教授

北村 喜宣(キタムラ ヨシノブ)

上智大学法学部教授

瀬川 信久(セガワ ノブヒサ)

北海道大学大学院法学研究科教授

曽野 裕夫(ソノ ヒロオ)

北海道大学大学院法学研究科教授

根本 尚徳(ネモト ヒサノリ)

北海道大学大学院法学研究科准教授

長谷川 貴陽史(ハセガワ キヨシ)

首都大学東京都市教養学部法学系教授

長谷川 晃(ハセガワ コウ)

北海道大学大学院法学研究科教授

人見 剛(ヒトミ タケシ)

立教大学大学院法務研究科教授

藤谷 武史(フジタニ タケシ)

北海道大学大学院法学研究科准教授

古矢 旬(フルヤ ジュン)

東京大学大学院総合文化研究科教授

堀口 健夫(ホリグチ タケオ)

北海道大学大学院法学研究科准教授

水野 謙(ミズノ ケン)

学習院大学法学部教授

山下 竜一(ヤマシタ リュウイチ)

北海道大学大学院法学研究科教授

山本 寛英(ヤマモト ヒロツネ)

北海道大学大学院法学研究科情報法政策学研究センター研究員

亘理 格(ワタリ タダス)

北海道大学大学院法学研究科教授

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はしがき 吉田克己
第1部 環境秩序への多元的アプローチ
趣旨説明 吉田克己
報告1 環境行政法における公益,
個別的利益,共同利益 亘理 格
1 はじめに  
2 公益への個別的利益の組み込み――公共施設・公共事業の公益性をめぐる事件を例に  
3 公益達成のための手段としての個別的利益の法的保護利益性  
4 結び  
報告2 環境保護における刑法の機能と視座――近代刑法原理を超えて 伊東研祐
1 はじめに  
2 刑法学における議論の特殊性  
3 法益としての環境  
コメント山下竜一
〈討論〉(午前の部) 池田清治・吉田克己・亘理 格・伊東研祐・長谷川晃・長谷川貴陽史・瀬川信久・堀口健夫
報告3 「環境」をめぐる法的諸相――市場の論理・共同体の利益・個人の自律 水野 謙
1 はじめに――問題の所在  
2 自然的環境と人間との関わり合い・その1――公害事例  
3 自然的環境と人間との関わり合い・その2――景観侵害事例   
4 社会的環境と人間との関わり合い――プライバシー侵害事例  
5 おわりに――「環境」問題と個人の自律  
報告4 環境秩序と民法…吉田克己
1 はじめに  
2 環境権論争と今後の方向  
3 景観利益の法的保護――国立景観訴訟を素材として  
4 おわりに  
コメント 瀬川信久
〈討論〉(午後の部) 池田清治・水野 謙・吉田克己・長谷川貴陽史・山下竜一・曽野裕夫・瀬川信久・伊東研祐・亘理 格・長谷川晃・古矢 旬・堀口健夫
第2部 都市環境法における公私協働
趣旨説明 亘理 格・吉田克己
報告1 まちづくりにおける私法と公法の交錯――私道の通行をめぐる最近の民事裁判例を手がかりにして 秋山靖浩
1 問題の所在  
2 判例のこれまでの到達点と問題点  
3 考察の視点  
4 第1の視点――民法の土地利用の調整規範に期待される意義  
5 第2の視点――民法の土地利用の調整規範における調整のあり方  
6 今後の課題  
報告2 産業廃棄物規制における
公法的手法と私法的手法 北村喜宣
1 環境法における「公法的手法」と「私法的手法」
2 典型的警察規制法としての廃棄物処理法  
3 産業廃棄物処理業の特徴と法制度の限界  
4 産業廃棄物処理施設の特徴と法制度の限界  
5 私法的手法による公法的システムの補完の必要性と困難性  
6 私法契約領域への公法的手法の拡大  
7 私人の活動の公法システムへの取込み  
8 産業廃棄物規制の将来  
報告3 公共事業紛争における公法と私法の交錯――都市施設の設置をめぐる訴訟を題材に越智敏裕
1 問題意識  
2 場面設定と例示  
3 訴訟実務経験から  
4 現状に関する若干の検討  
5 方向性――公共事業における公私協働  
〈討論〉(午後の部) 亘理 格・山本寛英・秋山靖浩・根本尚徳・吉田克己・北村喜宣・山下竜一・人見 剛・瀬川信久・越智敏裕・藤谷武史




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