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特別支援教育とアート

特別支援教育とアート

A5判 並製
価格:2,200円 (消費税:200円)
ISBN978-4-86463-072-6 C3037
奥付の初版発行年月:2018年03月 / 発売日:2018年04月中旬

内容紹介

専門家の領域であった障害児教育は、今やすべての教師がかかわる特別支援教育へと変化をみせている。本学教職課程「美術と福祉プログラム」の20年にわたる蓄積から、障害についての最低限の知識のみならず、造形ワークショップによる交流、他者理解を伝授する。子どもたちを中心に、教師が、保護者が、地域の人々も含めてチーム学校として一緒に悩み、取り組むことで、障害のある人もない人も平等に参加する共生社会に近づいてゆく。

著者プロフィール

高橋 陽一(タカハシ ヨウイチ)

1963年生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程満期退学。武蔵野美術大学造形学部教授。日本教育史(国学・宗教教育)を専攻。著書に『新しい教育通義』、『造形ワークショップを支える ファシリテータのちから』、『美術と福祉とワークショップ』、監修に『ワークショップ実践研究』、共編著に『道徳科教育講義』、『新しい教育相談論』、『造形ワークショップ入門』、『新しい教師論』、『新しい生活指導と進路指導』、『造形ワークショップの広がり』(いずれも武蔵野美術大学出版局)、共著に岩波書店編集部編『教育勅語と日本社会』(岩波書店、2017)、教育史学会編『教育勅語の何が問題か』(同、2017年)、駒込武/奈須恵子/川村肇編『戦時下学問の統制と動員 日本諸学振興委員会の研究』(東京大学出版会、2011年)、東京大学史史料室編『東京大学の学徒動員・学徒出陣』(同、1998年)、寺﨑昌男/編集委員会編『近代日本における知の配分と
国民統合』(第一法規出版、1933年)ほか。

葉山 登(ハヤマ ノボル)

1949年生まれ。東京学芸大学修士課程修了。横浜創英大学教授、武蔵野美術大学非常勤講師。色彩造形研究所所長、彫刻家。武蔵野美術大学卒業後、パリ国立美術学校客員教員を経て小学校・中学校・高校・大学の図画工作・美術教師となり、幼児から高齢者に至るまでの美術教育に携わっている。著書『色彩造形教育の実践─自我形成へのアプローチ』(はる書房、2001年)、『生きる力を強めるために─心障学級での色彩造形教育』(同、1992年)。共著『障がい児保育』(光生館、2012年)、『造形ワークショップの広がり』(武蔵野美術大学出版局、2011年)、『ワークショップ実践研究』(同、2002年)。論文「動的な世界とのかかわりに着目した色彩造形教育」(白梅学園大学子ども学研究所「子ども学」編集委員会編『子ども学』第三号、萌文書林、2015年)。

田中 千賀子(タナカ チカコ)

1983年生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科博士後期課程修了。博士(造形)。武蔵野美術大学非常勤講師、森林総合研究所多摩森林科学園非常勤研究員など。日本教育史、美術教育を専攻。著書『近代日本における学校園の成立と展開』(風間書房、2015年)、共著『造形ワークショップ入門』(武蔵野美術大学出版局、2015年)。論文に「学校園概念の成立─1905年学校園施設通牒をめぐって─」『日本の教育史学』第52集、「東京市の公立小学校における学校園の展開」『日本の教育史学』第55集、「明治後期の教育課程論における学校園の美的観念と道徳教育─東京高等師範学校附属小学校を中心に─」『成城大学共通教育論集』第4号、「奈良女子高等師範学校附属小学校の学習園」『日本教育史学会紀要』第8巻ほか。

有福 一昭(アリフク カズアキ)

1958年生まれ。有明教育芸術短期大学教授。多摩美術大学大学院美術研究科油画専攻修了後、材料学研究室研究員を経て、1985~2015年「こどもの城」で幼児から大人までの様々なワークショップ、造形教育に携わる。共著に『ペーパーパラダイス』(こどもの城、2000年)、『ブルーノ・ムナーリのアートとあそぼう』(日本ブルーノ・ムナーリ協会、2006年)、『造形ワークショップの広がり』(武蔵野美術大学出版局、2011年)、『ニューカラーパラダイス2014』(リンテック株式会社、2014年)ほか。

杉山 貴洋(スギヤマ タカヒロ)

1969年生まれ。武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン学科卒業。白梅学園大学子ども学部発達臨床学科准教授。武蔵野美術大学非常勤講師(教職課程)。船堀中央保育園、白河かもめ保育園、南砂さくら保育園、たいとうこども園、大和東保育園、亀戸こころ保育園、神田淡路町保育園大きなおうち、造形ワークショップ講師。2008年、10年、11年、13年にキッズデザイン賞を受賞。第49回冨田博之記念賞、第7回こども環境学会活動賞受賞。共著に『ワークショップ実践研究』『造形ワークショップの広がり』『造形ワークショップ入門』(武蔵野美術大学出版局)など。

川本 雅子(カワモト マサコ)

1977年生まれ。武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。東京学芸大学大学院美術教育専攻美術科教育コース在学。高齢期を見据えた美術教育の在り方、障害者や高齢者の特性を考慮した表現や造形活動について研究。武蔵野美術大学非常勤講師として教職課程、通信教育課程で教鞭をとる一方、障害者支援施設や自閉症等の子どもを対象とした造形教室などでワークショップ活動を実施。共著に『造形ワークショップの広がり』『造形ワークショップ入門』(武蔵野美術大学出版局)。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

まえがき
第1章 共生社会のためのインクルーシブ教育
第2章 身体障害の理解と配慮と指導の基礎
第3章 知的障害、発達障害、障害以外の特別な教育的ニーズの理解と配慮と指導の基礎
第4章 特別支援学校の教育とアート
第5章 特別支援学級の役割とアート
第6章 通級による指導の役割とアート
第7章 通常学級における配慮とアート
第8章 児童館等における障害児、幼児への配慮とアート
第9章 地域における障害理解とアート
第10章 学校と社会福祉施設の連携
第11 章 事例研究 特別支援学級での実践とアート
第12章 事例研究 ソーシャル・インクルージョンとしての「だれでもワークショップ」
第13章 事例研究 障害のある子どもたちと歩んだアートと日常
第14章 事例研究 アール・ブリュット作品などを題材にした対話型鑑賞の授業
第15章 事例研究 乳幼児から幼児を対象とした造形プログラム
あとがき
索引


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