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アメリカ国際私法・国際取引法判例研究

大阪大学新世紀レクチャー
アメリカ国際私法・国際取引法判例研究

A5判 380ページ 並製
価格:3,850円 (消費税:350円)
ISBN978-4-87259-294-8 C3032
奥付の初版発行年月:2010年03月 / 発売日:2010年03月下旬

内容紹介

日本でも「法例」が全面改正され,国際裁判管轄について新たな立法作業が始まるなど,重要性が高まる国際私法・国際取引法について,日本と緊密な交流があり,また,抵触法革命によって世界の国際私法に大きな影響を与えたアメリカの判例動向を理解する必要性は高い.本書では,国際裁判管轄・国際商事仲裁,法選択,域外適用の分野から,リーディングケースとなる判例を選び,事実,判旨を原文と抄訳を併記して紹介,解説する。

国際裁判管轄権・国際商事仲裁、法選択(準拠法)、域外適用に関するリーディング・ケース14判例について、判決主要部分の原文と対訳wp見開きに掲載.
判例ごとに,関連判例・学説・立法などの[解説],[本件参考文献],[設問]を掲げた.
研究者・実務家・学生・アメリカロースクールへの留学希望者等にも役立つテキスト.


目次

Ⅰ 国際裁判管轄・国際商事仲裁
1 対人管轄?:Helicopteros Nacionales de Colombia, S.A. v. Hall, 466 U.S. 408 (1984)?

【解説】 
1 対人管轄(権)
2 一般管轄権と特別管轄権
3 一般管轄権の基礎:「継続的で組織的な」活動
4 反対意見
5 一般管轄権の行使に対する制限的立場
6 合衆国政府の裁判所の友(amicus curie)としての意見

2 対人管轄:Asahi Metal Industry Co., Ltd. v. Superior Court of California, 480 U.S. 102 (1987)?
【解説】 
1 対人管轄権革命:International Shoe判決
2 「通商の流れ」の理論とWorld?Wide Volkswagen 判決
3 2段階テスト:最小限の関連とフェアネス
4 最小限の関連
5 フェアネス又は相当性
6 管轄権拡大法(long arm statute)

3 対人管轄:Miller v. Honda Motor Co., 779 F.2d 769 (1st Cir. 1985)
【解説】
1 Howse判決
2 多国籍企業に対する裁判管轄権
3 法人格否認が肯定された事例
4 アメリカ子会社に対する管轄権

4 合意管轄:The Bremen v. Zapata Off- Shore Co., 407 U.S.1 (1972)
【解説】 
1 本件以前の判例状況
2 第2リステイトメント第80条
3 本判決の法理
4 その後の展開:Carnival Cruise Lines判決
5 仲裁合意:Scherk判決

5 仲裁適格性:Mitsubishi Motors Corporation v. Soler Chrysler-Plymouth, Inc., 473 U.S. 614 (1985)
【解説】 
1 仲裁適格性:証券取引法上の請求と独占禁止法上の請求
2 American Safety判決
3 Scherk判決
4 本件多数意見
5 その後の展開
6 仲裁適格性と裁判管轄

Ⅱ 法選択(準拠法)
6 旅客運送契約中の準拠法約款:Siegelman v. Cunard White Star Ltd.,? 221 F.2d 189 (2d Cir.1955)
【解説】
1 アメリカ国際私法における当事者自治の原則   
2 第2リステイトメントにおける当事者自治の原則とその制限   
3 附合契約における準拠法約款の効力   
4 第2リステイトメントにおける解決
5 Fricke判決

7 競業禁止約款の準拠法:Nordson Corp. v. Plasschaert, 674 F.2d 1371 (11th Cir.1982)
【解説】 
1 競業禁止約款における法の抵触
2 第2リステイトメントにおける当事者自治の原則
3 当事者による法選択を否定した判決
4 Barnes判決
5 競業禁止に関する準拠法約款の効力についてのアメリカ法の傾向

8 代理店契約の準拠法:Southern International Sales Co., Inc. v. Potter


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