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ほんとうのトコロ、認知症ってなに?

阪大リーブル69
ほんとうのトコロ、認知症ってなに?

山川 みやえ:編著, 土岐 博:編著, 佐藤 眞一:編著
四六判 252ページ 並製
価格:1,760円 (消費税:160円)
ISBN978-4-87259-637-3 C1377
奥付の初版発行年月:2019年03月 / 発売日:2019年03月下旬

内容紹介

認知症について、研究者、医師、看護師、行政の専門家が、「ほんとうのところ」を書き下ろしました。脳のなかで起きていること、誤解されやすい症状、的確な診断の実践、薬、患者さんの心の理解、社会で支えるしくみ、効果的なケアの実践まで。認知症と付き合いながら、最後まで前向きに満足して生ききれるよう、役立ててほしい、現場の知識と実践が集まっています。

前書きなど

認知症は不思議な病気です。誰でも知っているけれど、ほとんどの人がきちんとした説明ができません。そのために、「ほんとうのトコロ、認知症ってなに?」というタイトルをつけました。
超高齢社会のなかで、認知症は「社会の病気」となったといえます。認知症になれば人生をあきらめざるを得ないと考えることも、その理由のひとつといえます。認知症の最大の発症要因は老化です。
そのために、あまり考えることがなかった「死」というものを深く考えてみることも重要ではないかと思っています。
この本では、生命科学の分野から、認知症ケアの実践、認知症発症予防のための取り組みなど多岐にわたり、読者の皆さんの超高齢社会においての認知症に関する考え方、そして歳をとることへの思いの馳せ方に一つの「問い」をもたらしたといってよいでしょう。
この社会の病気をどのようにとらえて、どう付き合うのか。ぜひとも読者の皆さんも、最後まで前向きに満足して生き切れるように、自分なりの答えを探してみてください。
そのために、この本が少しでも役に立てば幸いです。(あとがきより)

著者プロフィール

山川 みやえ(ヤマカワ ミヤエ)

大阪大学大学院医学系研究科

土岐 博(トキ ヒロシ)

大阪大学名誉教授・基礎工学部附属極限科学センター

佐藤 眞一(サトウ シンイチ)

大阪大学大学院人間科学研究科 

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第1部 認知症って本当はどんな病気?
1章 認知症は脳の病気
2章 さまざまな認知症のさまざまな治療
3章 ヒトの脳機能の柔らかさ
4章 心と体のレジリエンス-漢方医学がもたらす復元力
まとめ  「患者はなぜあきらめようとするのか?」

第2部 認知症の予防と治療は可能か?
1章 運動が新しい神経をつくる
2章 認知症の人に対する認知活性化療法
3章 自治体で取り組む認知症予防戦略
4章 健康長寿と人生の最終段階の医療
まとめ  「何が予防と治療を困難にしているのか?」

第3部 認知症が教える個人の自律と社会の姿とは?
1章 認知症の「自律」支援
2章 看護師が地域で果たせる役割
3章 認知症を地域で支える専門医療と地域連携
4章 自分らしく生きるためのさまざまなツールと取り組み
まとめ  「いつまで人として(自分らしく)暮らしていけるのか?」


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