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中国の経済発展と制度変化

プリミエ・コレクション 1
中国の経済発展と制度変化

A5判 300ページ 上製
価格:4,180円 (消費税:380円)
ISBN978-4-87698-552-4 C3333
奥付の初版発行年月:2011年06月 / 発売日:2011年06月上旬

内容紹介

改革・開放政策を経て,1990年代以降の中国経済は世界に類を見ない高度成長と発展を遂げた。社会主義市場経済体制のもと,アメリカに次ぐ世界第二位の経済規模を有するに到り,「チャイナ・アズ・ナンバーワン」の声も囁かれる。レギュラシオン理論を駆使して軽工業・自動車産業・労働市場を分析し,その国家的調整メカニズムを解明する。

著者プロフィール

厳 成男(ゲン セイナン)

1997年,中国延辺大学経済学部卒業。
2009年,京都大学大学院経済学研究科博士課程修了,博士(経済学)。
京都大学大学院経済学研究科付属プロジェクトセンター研究員,京都大学大学院経済学研究科非常勤講師などを経て,現在,福島大学経済経営学類准教授。
主な著作に,“Analysis of the Linkage Effect in Chinese Export-Led Growth: According to the Subdivisions of Asian International Input-Output Tables” (Boyer, R., Uemura, H. and Isogai, A. (eds.), Diversity and Transformations of Asian Capitalism, 2011, Routledge),「中国の影響で進む繊維産業の空洞化」『大阪社会労働運動史』第9巻(2009年),「中国自動車産業の発展と日韓自動車産業への連関効果」『経済論叢』第183巻第4号(2009年),など。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 章 中国経済の発展とその調整メカニズム
1 はじめに
2 本書の課題
3 本書が依拠する諸理論
4 本章の構成と内容

第Ⅰ部 1990年代以降の中国における経済成長の実証分析

第1章 経済発展戦略と輸出主導型成長体制
1 はじめに
2 経済発展戦略の転換
3 中国における輸出主導型成長の実態
4 産業構造と輸出製品構造の高度化
5 結  論
第2章 賃労働関係の変化と輸出主導型成長
1 はじめに
2 制度的補完性の視点から見る中国の制度変化
3 賃労働関係の変化と輸出主導型成長
4 結  論
第3章 1990年代以降の成長体制
1 はじめに
2 二部門成長モデルと累積的因果連関構図
3 需要レジームの定式化と推計
4 生産性レジームの定式化と推計
5 結  論

第Ⅱ部 中国における産業発展と近隣アジア諸国への影響

第4章 輸出主導型成長と東アジア諸経済への連関効果
1 はじめに
2 貿易動向から見た中国とアジア諸国の相互関係
3 連関効果分析
4 結  論
第5章 中国の産業発展と韓国製造業の空洞化
1 はじめに
2 産業空洞化の定義
3 韓国の製造業空洞化に対する中国の影響
4 雇用調整に対する中国の影響
5 結  論
第6章 繊維産業の発展と日本繊維産業の空洞化
1 はじめに
2 1990年代の日本の繊維産業
3 大阪繊維産業の動向
4 繊維産業における日中分業体制の構築
5 結  論
第7章 自動車産業の発展と日韓自動車産業への連関効果
1 はじめに
2 中国における自動車産業の発展
3 日韓自動車産業に対する連関効果
4 連関効果の変化に伴う日韓自動車産業に対する影響の比較
5 結  論

第Ⅲ部 中国における経済成長と持続可能な発展

第8章 労働市場の柔軟性と安全性の変化
1 はじめに
2 なぜフレキシキュリティなのか
3 中国の労働市場における柔軟性と安全性の変化
4 フレキシキュリティと成長体制の転換
5 結  論
第9章 輸出主導型成長から内需主導型成長へ
1 はじめに
2 消費中心の内需主導型成長体制の構築に向けて
3 成長から持続可能な発展へ
4 結  論

終 章 中国経済発展のレギュラシオン理論
1 はじめに
2 中国経済発展のレギュラシオン
3 新しい市場経済システムの誕生か
4 結びにかえて

あとがき
初出一覧
参考文献
索  引


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