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対話と寛容の知を求めてグローバル化時代の人文学 下 共生への問い

グローバル化時代の人文学 下 共生への問い 対話と寛容の知を求めて

A5判 462ページ
価格:6,050円 (消費税:550円)
ISBN978-4-87698-710-8 C3090
奥付の初版発行年月:2007年03月

内容紹介

上巻で「連鎖する地域と文化」として,分裂と統合,地域や文明の個性など,主として歴史的に人文学の諸相を論及したのち,本巻では「共生への問い」と題して哲学,心理学,行動科学などの視点から未来を展望しようとする.とりわけ,巻末に「人文学の意義と手法を考える」と題する座談を配し,グローバル化と多元化のはざまにあって,哲学を中心とする人文学の意義を根底から捉えなおす.


目次

下巻への序 ✎ 紀平 英作

第一部 向き合い、伝え、繋がること
第一章 心の進化 ✎ 藤田 和生
第二章 志向する意識の脳内表現  ——自己から他者へ ✎ 苧阪 直行
第三章 言語と論理  ——ことばが伝えるもの ✎ 田窪 行則
第四章 グローバル化する家族  ——台湾の外国人家事労働者と外国人妻 ✎ 落合恵美子
第五章 現代日本における性比不均衡と国際結婚 ✎ 石川 義孝

第二部 入り組む寛容・戦争・平和の論理
第六章 インド的寛容は寛容か ✎ 赤松 明彦
第七章 西洋中世の「正義」概念と戦争  ——トマス・アクィナスの立場から ✎ 川添 信介
第八章 近世ヨーロッパにおける平和と戦争のイメージ ✎ 中村 俊春
    ——八〇年戦争の時代のネーデルラントを中心に
第九章 明清中国による対朝鮮外交の鏡としての対ベトナム外交 ✎ 夫馬 進
    ——冊封問題と「問罪の師」を中心に
第十章 ターバンをかぶったナポレオン ✎ 杉本 淑彦
第十一章 東アジア世界における宗教的寛容と公共性 ✎ 芦名 定道

第三部 多元的世界における人類知を求めて
第十二章 科学的真理のステイタス  ——ローティ対テイラー ✎ 伊藤 邦武
第十三章 空と根源的構想力  ——西谷啓治「空と即」をめぐって ✎ 氣多 雅子
第十四章 現代世界の多元性と対話の可能性 ✎ 片柳 榮一
第十五章 二一世紀の哲学 ✎ 藤田 正勝

座 談 人文学の意義と手法を考える  ——とくに京都哲学の将来をめぐって
 伊藤邦武・氣多雅子・片柳榮一・藤田正勝・紀平英作・  
 中務哲郎・小林道夫・池田秀三・水谷雅彦
       
あとがき
索 引(逆頁)
執筆者紹介


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