京都大学学術出版会

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設 立  1989年(平成元)年7月
組 織  一般社団法人
会 長  湊 長博(京都大学総長)
理事長  足立芳宏(農学研究科教授)
他、理事計15名
監事2名
専務理事・編集長  鈴木哲也
職員   12名

〈学術情報流通の変化を正面から受け止めて〉
当会の創立は1989年であるが、その後の四半世紀は、「大学設置基準の改訂」から「国立大学法人化」を経て、昨今の大学教育の全面的な再編成に至る時期に文字通り重なっている。同時にこの時期は、全ての学問領域において研究の高度化に応じて発表論文数が急増するとともに研究の細分化が進み、またオンラインによるサーキュレーション等研究成果公開のチャネルが一気に多様化した時期でもあった。学術出版が必ずしもこうした変化に十分対応できていない、という問題意識のもと、我が国の研究教育をリードする大学の出版部として処方箋を示すべく試行錯誤する中で、当会は特徴あるビジネスモデルを確立してきた。

〈四つの特徴を持った出版ビジネス〉
その一つは、英文書の刊行である。日本が誇る研究を世界市場で発表すべく、当会は二〇〇〇年以来、オーストラリア、シンガポール、さらに最近ではタイ、香港の大学出版部・学術版元と提携し海外を拠点に編集校閲・制作から販売を行うことで百点を超える英・欧文書を刊行し、海外での受賞作も輩出している。ひとえに研究の国際競争に応える活動であり、この分野では、我が国の大学出版部随一であると信じる。
第二の特徴は、あらゆる知的活動を支える古典的な知への素養を育てる出版活動である。すでに百巻を超えた『西洋古典叢書』や、2008年から開始した『近代社会思想コrテクション』は、学界だけでなく市場でも高く評価されているが、そうしたシリーズ以外にも、諸科学における厚手の科学史書を意識的に刊行し好評を得ている。
古典的素養と同時に、細分化され限られた専門的関心を越えて、それぞれの学問分野に関する広い知識を持つ厚みのある研究者を育てることは、インパクトの高い研究を育む上で非常に重要になっている。その点で当会は、我が国の書籍市場では敬遠されがちな本格的な包括的概説書の刊行に力を入れてきた。M・ベゴンらによる『生態学』はその嚆矢であるが、自然科学の分野では『卵子学』『ニューロンの生理学』『海と湖の化学』『総説宇宙天気』等、人文社会科学分野では『西洋古典学事典』『都城の系譜』等、いずれも学界はもとより市場でも大きく評価され、当会の特徴の一つとなっている。地域研究分野における基本的図書とされている『地域研究叢書』等の逐次シリーズも、当該領域を越えた知見を示すものとして、広くサーキュレーションされている。
「大学院重点化」による若手研究者の増大は、様々な問題を抱えつつも、ユニークな視点や方法によっていくつかの学問領域を活性化させている。当会は、こうした成果を公開し若手研究者を支援する活動にも力を入れてきた。京都大学総長による支援を得て2011年から年間十数冊の規模で刊行を開始した『プリミエ・コレクション』はその代表的書目群であるが、これら若手研究者の単著からは、多くの出版賞・学術賞受賞作品が生まれており、当会の第四の特徴として顕著な成果を挙げている。
なお、こうした特徴のある出版活動に対して、梓会出版文化賞第二十回記念特別賞(2004年)、2011年度地中海学会賞(2012年)を受賞する栄誉を得た。

〈21世紀の学術コミニュケーションを見据えて〉
学術出版においても電子書籍への期待が広がっているが、当会は、この点でも慎重ながらも積極的に活動している。iPadアプリとして刊行した『わくわく理学』『西洋古典学事典電子版』は、実験的ながらも成果を挙げた。この分野でもビジネスモデルを確率するリーディングパブリッシャーとなるべく企画を進め、近未来の学術コミュニケーションを担うに相応しい存在意義を示すべく、精進していきたい。

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