WEB大学出版第60号をお届けします
ご一読下さい
《 特 集 》
大学と教養 ―― 知の専有と分散
美術史家ケネス・クラークいわく「十八世紀のイギリスはアマチュアの楽園であった」(『芸術と文明』)。
「アマチュア」とは何者か。それは、きわめて専門的な知識を有しながら、しかしいかなる制約からも解放されたのびのびとした精神を持ち、自ら知を求め独創的な文化を開花させた「教養人」たちである。
いま、大学や専門書出版の危機の感覚が、新たな「教養」を求めている。私たちは既存の専門的分類や、主義、権威の枠組みを越えて、自発的に自由に知を求める場を創造できるだろうか。また「アマチュア」精神を受け継ぎ、越境して広く知識を狩猟する「教養」の復権のために、大学と大学出版に何が出来るのだろうか。
まずは「教養の体現者」を、民間のダンテ研究者大賀寿吉のなかに見てみたい。つぎに大学内での実際の教養教育をめぐる当事者の心の動きを追って、求められる「二一世紀的教養」のあり方を示唆する。そして大学出版というメディアが、専門知の生成を支えながら、「読む」ことを通して、いかにして専門分野の外に知を拡散させられるかという可能性をさぐる。
《 INDEX 》
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〈装丁の四季−春〉
*『春と修羅』の装丁:大貫伸樹
協会創立40周年「記念講演」
*大学の変化と出版部の役割:佐々木毅
〈 特 集 1〉
*市井のダンテ学者 大賀寿吉:岩倉具忠
〈 特 集 2〉
*「二一世紀的教養」を求めて:北川東子
〈 特 集 3〉
*学問を社会に開くための煩悶:黒田拓也
〈古書のある風景1〉
*香り立つ十八世紀:村井則夫
〈 歩く・見る・聞く 知のネットワーク 33 〉
*嵐山モンキーパークいわたやま:高垣重和
*大学出版部ニュース
〈 AJUPオピニオン 〉
*にわか「編集者」の呟き
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和綴じ本の風合い
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会社はこれから・・・
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関西支部だより〈大阪経済法科大学出版部の誕生〉
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