|
|
|
ケンブリッジ大学出版局
株式会社 Cambridge University Press Japan
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町1-10-1 サクラビル1F
TEL Academic 03-3291-4068 / ELT 03-3295-5875
FAX 03-3219-7182
URL
http://www.cambridge.org
e-mail japanacademic@cambridge.org
設 立 2003年12月 (英国本社 1534年)
組 織 株式会社
代表取締役社長 マーク・グレシャム
Academic Manager 平野 圭子
ELT Manager イヴァン・ソレンティノ
職 員 数 9名
〈概 要〉
Cambridge University Press(ケンブリッジ大学出版局)は、1534年にイギリス国王ヘンリー8世により創立された、世界最古の歴史を誇る出版社である。英国ケンブリッジ大学の出版部門として、「あらゆる分野における知識の取得、向上、保存、普及」を目的し、学術書と英語教育教材(ELT)を中心に年間約2500点の書籍及び約200点のジャーナルを出版している。
日本オフィスは、約20年の日本における活動を経て、2003年12月に株式会社 Cambridge University Press Japanとして法人格を取得した。学術書及びELT教材のプロモーションを行うマーケティングオフィスとして、日本市場に向けてケンブリッジ大学出版局の出版物に関する積極的な情報発信を行っている。2006年春には版権業務が本社から移管され、翻訳権の販売も開始した。今後は和書の市場にも目を向け、日本における日本向けの出版事業をも視野に入れながら活動範囲をさらに広げていく予定である。
〈出版活動の現況〉
ケンブリッジ大学出版局の書籍の出版活動は、大きく以下の3つに分類される。
1.学術書
人文科学・社会科学・自然科学の全ての分野において、テキストブックから専門書まで幅広い出版物を出版している。ここ近年は、法律、工学、医学の分野における出版点数を増やしている。日本においてよく売れる分野は、言語学、数学、法律、英文学、経済学、政治学、物理学、地球科学など。
2.ELT
英語教育教材の出版。コースブック、テキスト、セルフスタディ、教師向け指導書など、英語教育に関わる出版物全般を出版している。ELTの分野においては、すでに日本向けにバイリンガル版の出版を実現している。
3.スクールテキスト
主に英国における小・中・高校生を対象としたスクールテキストを出版している。日本においてはインターナショナルスクール等で採用されている。
〈最近の主な出版物〉
学術書
*The Historical Statistics of the United States 5 Volume Set, Millennial Edition, Carter et al
*The Cambridge Edition of the Works of Jane Austen 3 Volume Set Austen/Todd
*A History of the English Language, Hogg/Denison
*A Student's Introduction to English Grammar Huddleston/Pullum
*The Cambridge Grammar of the English Language Huddleston/Pullum
*Microeconometrics, Methods and Applications, Cameron/Trivedi
*Global Crises, Global Solutions, Lomborg
*The Skeptical Environmentalist, Measuring the Real State of the World, Lomborg
*Wireless Communications Goldsmith
*Fundamentals of Wireless Communication Tse/Viswanath
*A First Course in String Theory, Zwiebach
*The New Physics, For the Twenty-First Century, 2nd edition Fraser
*Principles of Optics, Electromagnetic Theory of Propagation, Interference and Diffraction of Light, 7th Edition, Born et al
*Deep Earthquakes, Frohlich
ELT
*Interchange, Third Edition
*マーフィーのケンブリッジ英文法(初級編)
*マーフィーのケンブリッジ英文法(中級編)
*ケンブリッジ エッセンシャル 英英辞典 Cambridge Essential English Dictionary
→INDEX | →HOME
産業能率大学出版部
〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-7-12 サピアタワー9階
TEL 03-6266-2400
FAX 03-3211-1400
URL
http://www.sannopub.co.jp/
e-mail mail@sannopub.co.jp
設 立 1965(昭和40)年3月
組 織 株式会社
代表取締役 上野俊一
社 員 数 10名
〈出版部の発足〉
産能大学出版部の母体である産業能率大学の淵源は、昭和16年、上野陽一が日本能率学校を設立したのに始まる。そして、昭和25年に産業能率短期大学を、さらに昭和53年に産業能率大学(4年制)開校の運びとなり、また平成3年には大学院も開設された。
出版部の正式の発足は昭和40年であるが、その前身は、昭和30年に発行を始めた「能率ガイド」の編集・出版に遡る。31年に誌名を「マネジメントガイド」と変え、当時としては数少ない総合経営月刊誌としてスタートした。その後、雑誌の刊行を続け、昭和40年にこれらの伝統を生かして、経営・管理を中心とした単行本の編集発行を始めた。本格的な発足である。
〈昭和40年〜48年(オイル・ショック)〉
マネジメント専門の教育活動を行う大学の一機関として発足した当出版部は、産業界のニーズ・動向をいち早くキャッチした出版、いわゆる当時数少ないビジネス専門書の刊行を行った。
最初の単行本は、経営管理学の原点を示すF・W・テーラーの「科学的管理法」である。訳者は当学の創立者でもあり、日本におけるテーラーの紹介者でもある上野陽一による。
この時期、日本の産業界は二つの大きな節目をもった。一つはマネジメント・ギャップ、すなわちわが国の経営・管理技法の未成熟さが指摘されたことである。そのため、わが国の産業界はこぞってアメリカの経営・管理技法を積極的に摂取・導入し、生産性の向上に一丸となっていた。
当時、当学が中心(産業教育・セミナー等)となって紹介した「目標による管理」は、わが国の産業界に大きな話題を提供した。目標管理に関する著書「目標管理の進め方」「目標管理の考え方」また、その理論的主柱となったD・マグレガー著「企業の人間的側面」等が次々に刊行され、爆発的な売行きを示した。
一方、上野一郎の訳による「期待される管理者像」=マネジリアル・グリッドは、管理スタイルの分析と自己変容・組織開発を説いたものとして、当時大きな反響があった。A・H・マズロー著「人間性の心理学」も、有名な欲求段階説として、今また新たな光が当てられている。
この期の後半の節目は、わが国企業の成長と隆盛である。国際競争力を一段とつけた日本企業は、もはや内部管理による生産性向上のみでなく、企業戦略そのものに取り組まざるを得なくなってきた。そのため、訳本よりも独自の経営手法を用いたユニークな経営を紹介する本の読者に迎えられた。特筆すべきは当時東芝社長であった土光敏夫氏による「経営の行動指針」である。本書は、短期間に30万部を突破する大ベストセラーとなった。異色なものとして渡部昇一著「人間らしさの構造」、J・マーフィーの一連の訳本がある。
〈昭和48年〜59年〉
二度にわたるオイル・ショックを切り抜けたわが国企業の隆盛は、アメリカが逆に「日本的経営に学ベ」というような状況を生み出すに至った。
この間、当出版部は、ナポレオン・ヒル著「成功哲学」、「トヨタ高収益構造の解明」、「社長業」等、時代時代の動きに合った出版刊行で読者のニーズに応えてきた。
一方、高齢化社会の到来を迎えたわが国に符合してベストセラーとなったのが、字野収・他著「青春という名の詩」である。
〈昭和59年〜現在〉
20年以上にわたって大学の一機関として活動してきた当出版部も、その業容の拡大に伴い、昭和59年10月、株式会社として新たな発展を期することとなった。また、平成元年には手帳部門も合併し、現在に至っている。
現在までの単行本の総出版点数は、1600点余、ジャンルも経営・管理関係から、一般教養書に至るまで、幅広い活動を行っている。また、手帳部門は、38アイテム、59種の各種手帳を発行している。
→INDEX | →HOME
専修大学出版局
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町3-8 (株)専大センチュリー内
TEL 03-3263-4230
FAX 03-3263-4288
URL
http://www.sendai-sentyuri.co.jp/sup/
設 立 1974(昭和49)年4月
組 織 株式会社
代表取締役 渡辺政春
職 員 6名
▼専修大学は開学百周年にあたる昭和48年に神田校舎を改築したが、それに付帯する各種収益事業の運営にあたる法人として、株式会社専大センチュリーが設立された。翌49年に、小局は大学の出版・印刷を担当する部局として設置されたのである。
昭和50年、相馬勝夫他『経営と労働の法理』日比野清次『経営と人間』を相次いで出版、それをもって人文・社会科学を中心とするその後の出版の嚆矢とした。若く有為な人材を世界に輩出せんとした相馬永胤、田尻稲次郎ら大学創立者の建学精神に則り、学術と社会に有益となる出版物を学内外に幅広く刊行していくことを理念とした。
昭和54年には、本学図書館蔵の稀覯本「阿波国文庫」から『長秋詠藻』『伊勢物語』『恵慶集』を選び、料紙や表紙の織を原本に忠実に復刻したシリーズ『古典籍影印叢刊』第一期の刊行が始まった。これは開学百周年記念事業の一環であり、周到な準備作業期間をへたのちに、大学から援助をうけて行なった出版事業である。
専修大学の学術図書刊行助成制度もまた小局発行を原則としており、昭和58年には、久重忠夫『罪悪感の現象学』を助成図書第一号として出版した。以後も佐藤恭三『Japan & Britain at the Crossroads』栗木安延『近代社会運動史序説』高津眞也『薔薇の交響楽』古島敏雄『残るものと亡びゆくものと』などが刊行されている。
▼昭和63年、『古典籍影印叢刊』第二期の刊行が始まった。『古今和歌集』『つれづれ草』などとともに、本学図書館が所蔵するフランス革命関係資料「ミシェル・ベルンシュタイン文庫」も復刻の対象になった。このコレクションは四万数千点からなるフランス革命当時の貴重なもので、このうちから手彩色銅版画『人権宣言』ボワイエ=ブラン『カリカチュアの歴史』『フランス革命ポスター集』の3点が出版された。結局、第一期・第二期合わせて17点の復刻出版を終えたのは平成6年7月で、16年間にもおよぶ壮大な事業となった。
平成4年、大学にもうけられた将来構想会議において、出版局の活性化に向けた全学的な取り組みが起こり、学内に出版企画委員会を設置することが決まった。翌5年7月に第一回出版企画委員会が開催され、出版局にかかわる諸々の問題や今後の出版企画について旺盛な議論がかわされた。
今村力三郎訴訟記録シリーズ『帝人事件』の第一巻が刊行されたのは平成5年で、平成11年の別巻2で全13巻が完結した。現在は『大逆事件』の刊行が続いている。また宮坂宏編訳『現代中国法令集』が好評を博し、のちに増補、増補改訂版と版を重ね、また、経済関連法を集めた『現代中国法令集 企業法・税法篇』も出版された。
▼平成8年には、一般教養書としての内容をもつ試みとしての新刊、大島良行『「風と共に去りぬ」の女たち』、森武夫『かれらはなぜ犯罪を犯したか』を公刊した。社会に開かれたものとしての機能が大学に要求される潮流の反映として、大学出版部が、研究者・学生以外の一般社会人を読者の中心として意識する本を出すことはありえよう。
平成9年初夏、出版企画委員会の最初の企画である『シリーズ 性を問う』全5巻の刊行が始まった。生物学から哲学、社会科学の分野まで、広くアクティヴな「性」の諸相に切りこんで省察した集成版で、これは翌年3月に完結した。また平成13年には、専修大学社会科学研究所創立50周年記念事業として、同研究所編『グローバリゼーションと日本』が刊行された。これは以後、社会科学研究叢書と銘うたれて年間2点ほどのペースでシリーズ刊行されている。
〈最近のおもな刊行物〉
大庭健『私という迷宮』宮下誠一郎『ソ連・ロシア、東欧の政治と経済』森宏編『食料消費のコウホート分析』藤本一美『クリントンの時代』常行敏夫他編『The Global Economy in the News』水川侑『日本のビール産業』栄沢幸二『近代日本の仏教家と戦争』久重忠夫『非対称の倫理』西川正雄他監修『歴史におけるデモクラシーと集会』古城正佳『米沢藩刑法』吉田雅明編『複雑系社会理論の新地平』など
→INDEX | →HOME
大正大学出版会
〒170-8470 東京都豊島区西巣鴨3丁目20-1
TEL 03-5394-3026
FAX 03-5394-3038
URL
http://www.tais.ac.jp/press/index.html
e-mail
Taisho-up@mail.tais.sc.jp
設 立 1927(昭和2)年4月
組 織 学校法人
代 表 者 杉谷義純(大正大学理事長)
会 長 小峰彌彦(大正大学学長)
編集委員長 勝崎裕彦(教授)
職 員 2名
〈出版会の歩み〉
本会の前身、大正大学出版部は、1927年4月大正大学の創立の翌年に、「大正大学における研究に関する出版事業を行う」ことを目的に創設した。研究雑誌『大正大学学報』が主な刊行物で、戦前は、「漢文」「英語」等の教科書も数点刊行された。
戦後1953年にあらたに大学の「研究紀要」「学報」(広報誌)等を主に刊行する事務部局の一つとして位置付けられた。1986年3月に増田慈良著『インド仏教史論』が学術書として初めて刊行された。
また、教養書の分野では、1983年に『大正大学選書』の刊行が企画され、『仏教と人間生活』を第1号として刊行した。この『選書』は、仏教精神を建学の基盤とする本学で、「開かれた大学として、広く一般社会に教育・研究の内容を公開し、生涯教育の一翼を担うこともまた大学存立の意義がある」と位置付け「現代人に生きる目標を示す一助」となることをめざし、仏教、宗教、社会福祉、国文学を中心に、以後1997年の『比較文化の新領域』まで17号を刊行した。
その後、1993年には、大学の学部学科の改組等の機構の変革があり、定期的な刊行体制の維持に支障をきたすこととなった。また、1994年にスタートした出版助成制度をより機能的に運用する必要が生じ、それと同時に大学を取り巻く環境の急激な変化の中で、出版部を見直すことになり、1998年9月、学長、出版部長を中心に出版部のあり方について検討された。2000年10月に出版に関する諸規程を見直し、「大正大学出版会」と改称し、新たにスタートすることとなった。
仏教の精神を建学の理念とする本学では、永年の学問的蓄積をもつ仏教学、宗教学、社会福祉学、国文学及びその周辺領域の研究成果を、学術書、啓蒙書、教科書等の形で社会に発表し、還元してゆくという使命があると考え、学内の理解を得て、有意な刊行を継続したい。
2003年4月に大学出版部協会に加盟する。
〈今後の課題〉
年間の刊行点数は多くないが、学術書・啓蒙書・教科書などを通じて、本学の特色ある学問分野において良書を刊行し、知的・文化的情報を発信してゆきたい。
〈最近の刊行〉
『古代インドの宗教とシンボリズム』松濤誠達著
『対話する宗教ーー戦争から平和へーー』(TU選書)星川啓慈著
『「女性自身」が伝えたアメリカの戦争ーーベトナムからイラクまでーー』藤原聖子監修 松田優・寺坂有美編著
『社会福祉原論』I大正大学社会福祉研究会編
『増上寺日鑑』第5巻
→INDEX | →HOME
玉川大学出版部
〒194-8610 東京都町田市玉川学園6-1-1
TEL 042-739-8935
FAX 042-739-8940
URL
http://www.tamagawa.jp/introduction/press/
e-mail tup@tamagawa.ac.jp
設 立 1923(大正12)年4月
組 織 学校法人
理事長 小原芳明(玉川大学学長、玉川学園園長)
出版部長 松尾公司
職員数 7名
玉川学園出版部は「全人教育」を提唱する玉川学園の創設(昭和4年)と同時に発足した。その前身は大正12年(1923)誕生のイデア書院に遡ることができ、現在の名称、玉川大学出版部となったのは昭和22年旧制玉川大学の発足の時だった。
イデア書院設立の趣旨は、当時刊行の雑誌「イデア」に次のように語られている。「小原國芳氏(玉川学園創立者)の一生の事業を援助するために生まれました。主として教育・哲学・芸術・宗教に関するものを出版いたします……真に精神的に文化的に有意義な本でなければ出しませぬ」。この原点の精神は今もなお、私たちのなかに生きつづけている。
幼稚部、小学部、中学部、高等部、大学を一つのキャンパスに擁する玉川学園は、子と親と教師が教育への価値観を共有し、同じ目標に向かって努力する「三位一体の教育」を教育理念に掲げている。この理念は玉川教育の基本であるとともに、出版活動の指標でもあり、出版の姿勢、出版物の内容をおのずから規定している。
玉川大学出版部の80年の歴史を振り返ると、玉川教育の真の実現へ向けての確固たる信念と表裏一体をなし、波瀾万丈のドラマを展開してきたといえる。イデア書院時代から小原國芳の著作の刊行が始まり、学園創立後は、新教育運動や欧米の最新の教育思想を紹介する著作の発行、全人教育の普及を担う出版活動が活発に展開されていく。そして至難とも思えた『児童百科大辞典』(全30巻)が刊行される。これはわが国最初の児童対象の百科辞典で、「夢」の教育と「理想」の学園建設のためには体系式の百科辞典が不可欠であると考えた小原國芳の発案によるものであった。しかし、戦中に出版活動の受難の時代を迎え、活動停止のやむなきに至った。
戦後、日本の復興とともに『学習大辞典』(全30巻)『玉川児童百科大辞典』(全30巻)『玉川大百科辞典』(全31巻)の刊行を開始し、昭和29年には、玉川学園と誠文堂新光社とで百科辞典編纂の事業提携が行われ、『玉川こども百科』(全100巻)の刊行、『玉川児童百科大辞典』(全21巻)『玉川新百科』(全10巻)『玉川こども・きょういく百科』(全31巻)の編纂が行われ、編集の大きな柱となった。
一方、昭和37年ごろに出版部の体制が整備され、「世界教育宝典」「キリスト教教育宝典」「教育の名著」「玉川学校劇集」を初めとする教育の研究・専門書や音楽・演劇・体育を含む教育実践書の編纂などが行われた。昭和49年からは教養啓蒙書『玉川選書』の刊行が始まり、「フレーベル全集」「西洋の教育思想」や幼児・児童教育の叢書の刊行が相継ぎ、昭和57年からは高等教育シリーズが加わる。
また、この間、学園機関誌『全人』(月刊)の編集・発行が行われ、学園の広報活動の一環を担ってきた。
〈最近の主な刊行物〉
http://www.tamagawa.jp/introduction/press/news.html
→INDEX | →HOME
中央大学出版部
〒192-0393 東京都八王子市東中野742-1
TEL 042-674-2351
FAX 042-674-2354
URL
http://www2.chuo-u.ac.jp/up/
e-mail
syuppan@tamajs.chuo-u.ac.jp
設 立 1948(昭和23)年11月
組 織 学校法人
代表者 玉造竹彦(常任理事)
部 長 伊藤 晃
職員数 6名
〈顧みて〉
本学は英吉利法律学校設立(明治18年)の当初から、英米の法律書の翻刻出版や、広く学問を志す人々のために校外生制度を設けて「講義録」を発行してきた。この法律を実地に応用した実績をかわれて、後には大審院判決録や行政裁判所判決録の編集を委託され、逐次「判決録」を刊行するとともに、法律書を中心に数多くの有為な出版をつづけてきた古い歴史をもっている。
第二次大戦中は不幸にして出版事業を中断せざるを得なかったが、かかる伝統を受け継ぎ、敗戦後の昭和23年にいち早く立ち上がり、現在の出版部を創設して『法律学説判例総覧』シリーズを精力的に刊行した。その後、学内に分散して個別に編集発行していた『法学新報』、『経済学論纂』などの各種の学術機関誌や本学唯一の総合教養雑誌『中央評論』、それに各研究所の『研究叢書』、『紀要』、『年報』などの編集発行業務を順次併合した。
この間大学からの積極的な協力を得るとともに学外からも広くご支援を得て、法律書はもとより社会科学、人文科学、自然科学にわたる幅広い出版活動をつづけ知的生産機関としての責務を果たしてきた。また多摩への移転を契機として、充実した学術書刊行の機運が学内に盛り上がり、学術の振興並びにわが国の文化の向上に寄与する良書の刊行を目的とした「学術図書出版助成規程」も整備され、これらを含む専門書、教科書、叢書等の単行本の出版総点数は創設以来800点に達する。
〈将来の展望〉
本学が緑豊かな多摩の地に移転して28年の歳月を経たが、この間大学においては各学部のカリキュラム改革への取り組みをはじめ、総合政策学部の新設、すべての学部における学科増設、大学院研究科の増設などを相ついで行い、教育・研究内容の一層の充実を図った。さらに近年、教育・研究環境の整備に取り組み、新宿区市ヶ谷にアカウンティングスクールとロースクールを開設した。また、多摩キャンパスに学生研究棟、学生生活関連棟、グリーンテラスを建設、さらに後楽園キャンパスには理工学部・大学院理工学研究科の一層の充実発展を目指して新棟を建設した。
国際化、情報化の時代を迎えた今日、本学は時代を先取りする積極的な精神を堅持し、たゆまぬ努力を重ねているが、出版部はこうした学内外の学術・文化の進展に呼応して、学術書をはじめ多様な学術誌を刊行し学術研究の成果を積極的に発信する役割を果たしている。年間の刊行点数は専門書、教養書、教科書等が40点ほどになり、各学部と研究所の紀要・論集等の機関誌は合わせて60点に上る。出版部が知的生産機関として機能する限り、それに携わる我われの責務は今後ますます重くなるといえる。
〈最近の刊行物〉
http://www2.chuo-u.ac.jp/up/
→INDEX | →HOME
東京大学出版会
〒113-8654 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学構内
TEL 03-3811-8814
FAX 03-3812-6958
URL
http://www.utp.or.jp/
設 立 1951(昭和26)年3月
組 織 財団法人
会 長 浜田純一(東京大学総長)
理事長 長谷川壽一(東京大学大学院総合文化研究科・教養学部教授)
専務理事・総務局長 山口雅己
常務理事・編集局長 竹中英俊
営業局長 黒田拓也
出版局長 高木宏
職員数 48名
〈設立と刊行実績〉
東京大学出版会は、1951年3月、ときの東京大学総長、南原繁先生の発意により全学教官有志の協賛を得て、日本の国立大学では初めての大学出版部として、また東京大学からも相対的に独立した財団法人という組織をもって設立された。爾来、本会は「大学に於ける研究とその成果の発表を助成するとともに、広く一般書、学術書の刊行により学問の普及、学術の振興を図る」(設立趣意書)ために、着実な出版活動を継続してきた。
設立五十数年を経ての本会の新刊書籍点数は、総計6000余点に及ぶ。それは、基礎的かつ開拓的な学術研究を体現する学術書、基本的かつ先端的な高等教育を支える教科書・教材、伝統的かつ現代的な主題に取り組んだ教養書・一般書など、まさにユニヴァーシティ(総合大学)の出版部にふさわしい多種多様な書目によって構成されている。
〈出版活動の内容〉
本会は、東京大学を基盤として、日本全体の学術研究の成果を公表する目的で、また教育に資する目的で、(1)学術書、(2)教科書・教材、(3)教養書・一般書というスタイルで刊行し、供給し続けてきた。
また、1958年、とくに「学術書刊行基金」を設け、東京大学教授の推薦になる、気鋭の若手研究者の研究成果を「東京大学出版会刊行助成図書」として刊行することとした。以来この制度により、130点近い日本語・英語の書籍を世に送り出して、高い評価を得てきた。
〈出版活動の現況〉
ここ数年の出版活動の主な特徴を示す。
第一に、東京大学教養学部の語学教材の刊行である。1993年の英語に始まり、その後、フランス語、中国語、ドイツ語、イタリア語と続いて、さらにそれぞれの続編も刊行している。
第二に、50周年記念事業の一環として刊行を開始した大型企画「日本の地形」(全7巻)の継続刊行と2006年の完結である。本シリーズは、100年に及ぶ日本の地形の調査・研究を総括したものである。
第三に、『日本美術の歴史』、「講座日本美術史」(全6巻)など、芸術分野への積極的な取り組みである。
〈最近の主な出版物(2006年)〉
金泰昌編「公共哲学」(全20巻)完結
小田部胤久『芸術の条件』
辻惟雄『日本美術の歴史』
天野正幸『正義と幸福』
田村毅『ジェラール・ド・ネルヴァル』
足立 信彦『〈悪しき〉文化について』
小泉順子『歴史叙述とナショナリズム』
沖本幸子『今様の時代』
劉傑、三谷博、楊大慶編『国境を越える歴史認識』
山本博之『脱植民地化とナショナリズム』
王 柯『20世紀中国の国家建設と「民族」』
ロバート・キャンベル編『江戸の声』
奈良文化財研究所編『評制下荷札木簡集成』
杉森玲子『近世日本の商人と都市社会』
東大教養学部英語部会『On Campus』
亀井俊介・鈴木健次編集代表「史料で読むアメリカ文化史」(全5巻)継続刊行
堀井秀之編『安全安心のための社会技術』
川合慧編『情報』
河野勝編『制度からガヴァナンスへ』
ウィリアム・アッシャー『発展途上国の資源政治学』
白波瀬佐和子編『変化する社会の不平等』
嵩さやか『年金制度と国家の役割』
生源寺眞一『現代日本の農政改革』
後藤晃、児玉俊洋編『日本のイノベーション・システム』
有田伸『韓国の教育と社会階層』
犬塚先『情報社会の構造』
今村都南雄『行政学叢書1 官庁セクショナリズム』
新藤 宗幸『行政学叢書2 財政投融資』
ティムール・ダダバエフ『マハッラの実像』
青山和佳『貧困の民族誌』
鶴尾隆・谷口維紹編集代表「がん研究のいま」(全4巻)完結
田中一之編「ゲーデルと20世紀の論理学」(全4巻)刊行開始
三村昌泰監修「非線形・非平衡現象の数理」(全4巻)完結
鈴木博之・石山修武・伊東毅・山岸常人編「シリーズ都市・建築・歴史」(全10巻)完結
佐藤英二『近代日本の数学教育』
相原博昭『素粒子の物理』
パスカル・マントレ『細胞の中の水』
溜箭将之『アメリカにおける事実審裁判所の研究』
鷲谷いづみ編『サクラソウの分子遺伝生態学』
高槻成紀『シカの生態誌』
→NEXT |
→INDEX | →HOME
|
|