現代中国ゼミナール 東大駒場連続講義
価格:2,970円 (消費税:270円)
ISBN978-4-13-023076-6 C1022
奥付の初版発行年月:2020年05月 / 発売日:2020年05月下旬
一帯一路,香港問題,ウイグル問題,米中経済摩擦,台湾問題……習近平時代の中国はどこへ行こうとするのか.東京大学の中国研究者が学部1,2年生にむけて,超大国の最新事情を政治・経済・社会などあらゆる角度からバランスよく俯瞰し,平易に解説する.
東大社研現代中国研究拠点(トウダイシャケンゲンダイチュウゴクケンキュウキョテン)
東京大学社会科学研究所現代中国研究拠点
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
I 政治・外交・安全保障
第1講 中国の見る世界秩序と地域秩序(川島 真)
はじめに
1 世界秩序と地域秩序
2 中国の対外政策
3 新型国際関係
4 中国が歓迎される理由
5 一帯一路で生じていることと問題点
おわりに
第2講 習近平政権の特徴――内政と日中関係(高原明生)
はじめに――習近平政権の誕生
1 習近平政権の特徴
2 日中関係
おわりに
第3講 「一帯一路」時代における中国少数民族社会の変容と苦境(平野 聡)
1 「一帯一路」の姿と限界
2 内陸アジア少数民族地域の問題と中国の国家統合の行き詰まり
3 中国の多民族国家の運営のあり方
4 今日の「中華民族」と少数民族政策の変容
第4講 「雨傘世代」にとっての香港と中国世界(谷垣真理子)
はじめに 香港という地域
1 「香港」という地域
2 「雨傘世代」の若者
3 変化する中国内地との関係性
4 2047年に向けて
第5講 安全保障――何を何からどうやって守るのか?(松田康博)
はじめに
1 何を守るか?――中国共産党政権の維持
2 何から守るか?――多元化した脅威認識
3 どうやって守るか?――際限なく強化される国家権力
おわりに
II 経済
第6講 中華帝国と一帯一路(城山智子)
はじめに
1 「一帯一路」構想とは
2 海上シルクロードの歴史的様相
3 朝貢と互市
4 ポスト中華帝国の対外経済関係
おわりに
第7講 中国の台頭と世界経済の変容(丸川知雄)
はじめに
1 中国経済の現段階
2 製品の輸出国から資本輸出国へ
3 「一帯一路」への期待と疑念
4 中国との貿易拡大が新興国に与えるインパクト
おわりに
第8講 デジタルチャイナ(伊藤亜聖)
はじめに――デジタルチャイナという問題領域
1 技術革新とデジタル化
2 デジタルチャイナの論点群
おわりに
III 法と社会
第9講 中国の憲法改正(高見澤 磨)
はじめに
1 現行憲法と今回の改正
2 歴史
3 統治原理と「公民」の権利
おわりに
第10講 都市化政策と農民――「県域社会」の視点から(田原史起)
はじめに
1 偏った農村への認識
2 中国農村の軌跡
3 都市=農村の一体化――農民のロジック
4 都市=農村の一体化――政府のシナリオ
第11講 私のフィールドでの経験――エスノグラフィーによる現代中国研究(阿古智子)
はじめに
1 エスノグラフィーと中国でのフィールドワーク
2 フィールドワーク
3 エスノグラフィーとは
おわりに
Understanding Contemporary China:
Lectures at Komaba Campus, University of Tokyo
Contemporary China Research Base at Institute of Social Science, University of Tokyo, Editor