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教育の美しい危うさ

教育の美しい危うさ

A5判 240ページ
価格:4,620円 (消費税:420円)
ISBN978-4-13-051358-6 C3037
奥付の初版発行年月:2021年07月 / 発売日:2021年07月下旬

内容紹介

弱さ,不確かさから構想する,教育という営みの核.現在ますます注目される教育思想家ガート・ビースタが著した定評高い著書を待望の邦訳.教育における創造性,コミュニケーション,そしてそれらが教育のデモクラシー,複数性の政治学に合流してゆく条件を探究する.

著者プロフィール

ガート ビースタ(ガート ビースタ)

アイルランド・メイマス大学教授ほか

田中 智志(タナカ サトシ)

東京大学大学院教育学研究科教授

小玉 重夫(コダマ シゲオ)

東京大学大学院教育学研究科教授

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はしがき

プロローグ 教育の弱さについて

第1章 創造性
 初めに,神は天地を創造された
 創造の美しいリスク
 弱さ,創造,善
 教育の主体
 主体性の倫理学
 手ぶらの教育学
 結論

第2章 コミュニケーション
 コミュニケーションの哲学としてのプラグマティズム
 コミュニケーションとしての教育
 意味の社会理論
 教育,コミュニケーション,参入
 共有された諸世界
 現前の形而上学か
 脱構築を証言すること
 プラグマティズムにおける脱構築,脱構築におけるプラグマティズム
 結論

第3章 教えること 
 構成主義と教えることの目的
 構成主義的教授法,内在性,学習のパラドクス
 超越を思考すること,思考を超越すること
 教えることという贈与を受けとること
 結論

第4章 学習
 学習,学習,学習
 「学習」にまつわる問題
 学習のポリティクス
 学習の非自然化は学習の再政治化であり,学習の再政治化は学習の非自然化を必要とする
 学習なき解放?
 一つの例――フーコーと侵犯の実践
 結論

第5章 解放
 解放の論理
 解放とその困難
 解放,政治,デモクラシー
 解放の実践
 教育と解放
 解放と学校制度
 結論

第6章 デモクラシー
 デモクラティックな教育と発達主義という問題
 活動,自由,そして複数性
 教育の危機
 アレントにとっての発達主義
 政治的実存
 結論

第7章 わざ
 置き去りの恐怖
 教育の「学習化」
 教育は何のためにあるのか
 教育における判断と知恵
 教育的に思慮深くなること
 結論

エピローグ 出来事の教育の方へ

付録 世界に参入すること,唯一性,そして教育の美しい危うさ(ガート・ビースタへのインタビュー/フィリップ・ウィンター)

監訳者あとがき(田中・小玉)


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