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公立大学の過去・現在そして未来

公立大学の過去・現在そして未来

A5判 192ページ 上製
価格:3,520円 (消費税:320円)
ISBN978-4-472-40603-4 C0037
奥付の初版発行年月:2021年09月 / 発売日:2021年09月中旬

内容紹介

国立大学と私立大学のはざまで公立大学はその存在もふくめて微妙な位置に立たされていた。地方都市に公立大学を作るのが抑制された時期もあり、存在価値を失っていったのだが1990年代以降次々と新設の地方公立大学が開校していった。一体なぜ?そして人口が減少する将来、公立大学はどう生き延びていけばいいのか明らかにする。


目次

はじめに
第1章 公立大学とは
1 公立が意味するもの
2 公立大学の位置づけ
3 研究者から見た公立大学
4『公立大学-その現状と展望』が投げかけたもの
5『公立大学に関する研究―地域社会志向とユニバーサリズム』が明らかにしたもの
6『20世紀の公立大学-地域はなぜ大学を必要とするか』が問いかけたもの

第2章 公立大学の歴史
1 はじめに
2 大学の誕生
3 京都府立医科大学の誕生
4 大学令第5条の改正と大阪市立大学の誕生
5 新制大学の誕生
6 新制大学の特徴
7 幻の地方移管
8 国立移管と大学昇格
9 相次ぐ市立大学の設置
10 小さな市の大きな大学
11 公立大学開設冬の時代
12 再び公立大学の新設ラッシュへ

第3章 データが示す公立大学の実像
1 数と設置者
2 設置時期
3 地区ごとの推移
4 規模
5 学部
6 関係学科ごとの学生数
7 予算

第4章 公立大学の学生数
1 公立大学の学生像とは
2 学生の出身地
3 各都道府県における大学進学の状況
4 都道府県内大学入学者数に占める公立大学の割合
5 都道府県内公立大学入学者数に占める県内出身者の割合
6 大学生の家庭の経済状況
7 授業料と入学料の格差
8 同一授業料の是非

第5章 国策に翻弄された公立大学
1 大学は国策によって設立された
2 大学の拡大
3 戦後の再編
4 戦後の地方自治制度
5 戦後の地方財政
6 1950年代の国立移管
7 1960年代から1970年代の国立移管
8 旧自治省がかけたブレーキ
9 大学を巡る環境の変化
10 ブレーキからアクセルへ
11 日米貿易摩擦が生み出した「大学」
12 ミネソタ州立大学機構秋田校から国際教養大学へ
13 相次ぐ看護系大学の新設
14 公立大学を巡るアクター
15 公立大学にも法人化の波が

第6章 公立大学と地方自治体の確執
1 公立大学と地方自治体
2 公立大学に関する3つの「事件」から
3 3つの市立大学に共通する点
4 3つの市立大学と設置市の相克
5 公立大学の統合
6 石原都政と都立大学の「解体」「再編」
7 改革の是非
8 先祖返り
9 大阪の大学統合
10 府市合わせの統合の先に
11 公設民営大学とは
12 公設民営大学の公立化
13 公立化の効果と課題
14 公立化を巡る最近の動き

終章
1 18歳人口の推移
2 大学「倒産」時代の到来?
3 大学の行く末
4 大学としての公立大学の行く末
5 地方自治体の関係機関としての公立大学の行く末
6 幾つかのシナリオ
7 シナリオの評価
8 公立大学の進むべき道

おわりに


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