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二つの祖国に引き裂かれた日系人家族の戦争黒い雨に撃たれて 下

黒い雨に撃たれて 下 二つの祖国に引き裂かれた日系人家族の戦争

四六判 244ページ 上製
価格:2,750円 (消費税:250円)
ISBN978-4-7664-2686-1 C0021
奥付の初版発行年月:2020年07月 / 発売日:2020年07月中旬

内容紹介

▼運命の日への序曲

日系二世が直面した強制収容、人種差別やアイデンティティ・シフト、
従軍した日系人の戦争協力、原爆投下によって壊滅的被害を受けた広島――。
戦争に人生を翻弄された日米双方の市井の人々の経験を、あざやかな筆致で描き出す叙事詩。

著者プロフィール

パメラ・ロトナー・サカモト(パメラ ロトナー サカモト)

1962年にノースカロライナ州に生まれる。アマースト大学卒業。1984年に「アーモスト・同志社フェロー」として来日。以降、京都と東京で通算17年間を過ごす。タフツ大学フレッチャー法律外交大学院でPh.D.を取得。杉原千畝の研究書Japanese Diplomats and Jewish Refugees: A World War II Dilemma, Praeger,1998 を刊行する。長年にわたり米国ホロコースト記念博物館における日本関係のプロジェクトで専門コンサルタントを務めている。2007年にハワイに移住。ハワイ大学と名門私立校プナホウ・スクールで歴史を教える。現在、後者の社会科の責任者を務める。

池田 年穂(イケダ トシホ)

1950年横浜市生まれ。慶應義塾大学名誉教授。移民史、移民文学なども講じてきた。ティモシー・スナイダーの日本における紹介者として、『自由なき世界』『暴政』『ブラックアース』『赤い大公』(2020年、2017年、2016年、2014年)を、タナハシ・コーツの紹介者として『世界と僕のあいだに』(2017年)を翻訳している(出版社はいずれも慶應義塾大学出版会)。ほかに、アダム・シュレイガー『日系人を救った政治家ラルフ・カー』(2013年、水声社)など多数の訳書がある。

西川 美樹(ニシカワ ミキ)

翻訳家。東京女子大学文理学部英米文学科卒。訳書にメアリー・ルイーズ・ロバーツ『兵士とセックス』(共訳、明石書店、2015年)、ニール・バスコム『ヒトラーの原爆開発を阻止せよ!』(亜紀書房、2017年)、ジェイムズ・Q・ウィットマン『ヒトラーのモデルはアメリカだった』(みすず書房、2018年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

Ⅳ 太平洋における戦い
 17 初(しょ)っ端(ぱな)から疑われる
 18 タイプライターを持って前線へ
 19 桜の季節も忘れて
 20 ニューギニアに耐える
 21 ピアスの執行猶予

Ⅴ 運命の日への序曲
 22 サルミでの驚くべき遭遇
 23 ジャングルでの遅々とした変化
 24 赤紙(アカガミ)
 25 フィリピンでの極限状態
 26 戦う兄弟
 27 原子爆弾

Ⅵ 余波
 28 ほろ苦い再会
 29 心乱す一通の手紙
 30 平和、そして贖罪

エピローグ  ホノルルでの静穏な日々

謝辞
訳者あとがき
一次資料
原註


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