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経済と環境の両立はいかに可能か日本の経済成長とエネルギー

日本の経済成長とエネルギー 経済と環境の両立はいかに可能か

A5判 288ページ 上製
価格:3,520円 (消費税:320円)
ISBN978-4-7664-2753-0 C3033
奥付の初版発行年月:2021年06月 / 発売日:2021年06月中旬

内容紹介

▼拙速な環境規制が更なる経済停滞を招く危険を説いた警世の書!
▼確かなエビデンスに基づく、日本のエネルギー環境政策への提言。

2020年10月に「2050年カーボンニュートラル」宣言が出され、「脱炭素」社会に向けた新エネルギー計画の動きが慌ただしい一方、その効果や影響には検証すべき課題も多い。
本書は、日本のエネルギー効率が環境規制によってではなく経済成長下で改善されてきた事実を頑健なエビデンスに基づいて示し、経済と両立する環境エネルギー政策を提言する。

著者プロフィール

野村 浩二(ノムラ コウジ)

慶應義塾大学産業研究所教授
1993年慶應義塾大学商学部卒、1995年同大学院商学研究科修士課程修了、1998年同博士課程単位取得退学、博士(2005年)。1996年慶應義塾大学産業研究所助手、2003年准教授、2017年より現職。この間、2003-05年ハーバード大学ケネディスクールCBGフェロー、2006-07年経済協力開発機構(OECD)科学技術産業局エコノミスト、2013-19年経済産業研究所ファカルティフェロー、2015-16年国連経済社会局コンサルタント、2019-20年経団連 21世紀政策研究所研究主幹など歴任。現在、アジア生産性機構PDB プロジェクトマネージャー(2007年~)、日本政策投資銀行設備投資研究所客員主任研究員(2009年~)、内閣府経済社会総合研究所客員主任研究官(2012年~)などを兼任。
主要業績:APO Productivity Databook (Asian Productivity Organization, Keio University Press, 2008-2020), “A Half Century of Trans-Pacific Competition: Price Level Indices and Productivity Gaps for Japanese and U.S. Industries, 1955-2012,” (Dale W. Jorgenson, et al. eds., The World Economy: Growth or Stagnation?, Cambridge University Press, 2016), 『資本の測定――日本経済の資本深化と生産性』(慶應義塾大学出版会、2004年/2005年度日経・経済図書文化賞受賞)など。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次


 図表一覧
 略語一覧

第1章 経済成長とエネルギー
 1.1 EPI-期待と課題
 1.2 長期の経済成長とエネルギー
 1.3 本書のアプローチと構成
 補論A マクロ長期データ

第2章 エネルギー生産性改善の源泉
 2.1 はじめに
 2.2 フレームワーク
 2.3 エネルギー品質変化による影響
 2.4 真のエネルギー生産性
 2.5 本章の結び
 補論B エネルギー分析用の生産性勘定
 補論C 英独における見かけ上のEPI
 付表

第3章 エネルギー価格高騰に対する耐性
 3.1 はじめに
 3.2 フレームワーク
 3.3 日米比較
 3.4 日本経済のRUEC
 3.5 産業レベルの脆弱性評価
 3.6 本章の結び
 補論D FITは太陽電池の価格低下を加速させたか
 付表

第4章 エネルギー生産性と全体効率
 4.1 はじめに
 4.2 フレームワーク
 4.3 エネルギー生産性とTFP
 4.4 本章の結び
 補論E 日米両国の経済成長と生産性格差
 付表

第5章 間接的な電力輸入
 5.1 はじめに
 5.2 フレームワーク
 5.3 電力の実効輸入依存
 5.4 本章の結び
 補論F 構造変化を描くベンチマーク産業連関表
 補論G イタリアの電力価格高騰と経済停滞

第6章 日本のエネルギー転換に向けて
 6.1 はじめに
 6.2 経済と環境の両立
 6.3 日本の直面する価格条件
 6.4 プライシングの役割
 6.5 本書の結び

 あとがき
 参考文献
 索 引


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