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北海道大学図書刊行会
▼浅田政広著『北海道金鉱山史研究』(A5判・8200円)一三鉱山の発見・開発の経緯、採掘量・従業員数の推移、鉱山街の形成、災害・鉱害、閉山を詳述。
▼加藤和秀著『ティームール朝成立史の研究』(A5判・9500円)ペルシャ語史書とワクフ文書等にもとづきティームール朝の形成と発展過程を解明。
▼大原雅編著『花の自然史』(A5判・3000円)花の多様性とその美しさに秘められた進化の謎を多彩な側面から紹介。
▼田村善之編『情報・秩序・ネットワーク』(A5判・6000円)インターネット上の著作権や表現規制問題など情報化社会の様々な問題に多角的に切り込む。
▼長谷川晃編『市民的秩序のゆくえ』(A5判・4200円)都市の公共性や多文化主義など、多様な視角から現代社会秩序の動揺とそのゆくえを探る。
▼秋月俊幸著『日本北辺の探検と地図の歴史』(B5判・8300円)北大図書館北方資料室が世界に誇る貴重な資料を基に、日本北辺の地理的探検と地図製作の問題を総合的に著述。北方地図学史・日本北辺史の決定版。日生出版助成図書。

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聖学院大学出版会
▼組織神学研究所編『パウル・ティリッヒ研究』(3800円・A5判・296頁)
 パウル・ティリッヒはK・バルトと並ぶ神学者であるが、宗教学のみならず、哲学や思想史、さらには心理学、美術史の分野にも広く影響を与えてきた。本書は、ヘーゲル、ハイデガーなどの思想を踏まえて執筆された『組織神学』を中心に、象徴論、存在論などティリッヒ思想の特色を際立たせながら、その思想の限界と課題を批判的に論じた論文集である。
▼W・パネンベルク『近代世界とキリスト教』(深井智朗訳・2000円・四六判・176頁)
 ヴェーバーやトレルチによって提起された「近代世界の成立に与えたキリスト教の意義」を、ポスト・モダンが叫ばれ、近代批判がなされている現代の視点から根源的に問いなおす。特に、環境破壊、産業社会の諸問題から近代批判がなされ、世俗化の進行により宗教の社会的機能が失われたと見なされている中で、近代とは何か、近代世界の成立とキリスト教の関わりを論ずる。

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麗澤大学出版会
▼ロナルド・A・モース/見付宗弥『インターネットで学ぶ―アメリカ政治の基礎知識』(本体2500円)
 本書の第一の特色は、アメリカで普及しているインターネット活用学習法を取り入れている点である。さらなる調査研究のために米政府機関、議会、研究機関など厳選した有力情報源のホームページアドレスを270余件紹介。しかもその全てが著者のホームページから完全リンクしているので、読者にとってはたいへん便利だ。
 著者は米国防総省、国務省、経済戦略研究所等に25年勤務し、現在、麗澤大学教授。本書はその経験に基づき、アメリカ政治の理論と実際を日本と対比しつつ書き下したもので、学生は勿論、政治実務家にも役立つ内容となっている。

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慶應義塾大学出版会
▼『若林真 個人訳 アンドレ・ジッド代表作選(全5巻)』(セット価格25000円)。本国フランスではその再評価がはじまっている大作家ジッドの代表作選集。ジッド研究の第一人者による個人訳でジッド作品が甦る。ジッド独自の作品分類による5巻構成とし、ジッドを知るために重要な作品をすべて網羅した。各巻には訳者自身の解説論文を収録。
▼『アートとコンピュータ 新しい美術の射程 』(藤幡正樹著、2800円)。メディア・アーティストとして国際的に活躍する著者が、アートとコンピュータの関わりとは、バーチャルとは、アルゴリズミック・ビューティとは、などの示唆に富む議論を展開する。未来の見え方が変わるエッセイ集。
▼『福澤諭吉論の百年』(西川俊作・松崎欣一編著、2200円)。百年の歴史をもつ慶應義塾『三田評論』。そこにかつて掲載されたものから選ばれた福澤諭吉をめぐるエッセイを収録。福澤諭吉を、今あらためて時代の「テキスト」としてひもとこうとする読者におくる、異色出色の福澤諭吉論18篇。

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産能大学出版部
▼『セールスレターで「住宅」が売れる本』三島俊介著(2000円)
 景気は冷え切り、モノが充足している経済社会において、営業マンはいかにして顧客の心をつかむのか。
 それには説得力もさることながら、素直かつ真摯な気持ちを、熱意をもって相手に伝えることである。それには心のこもったセールスレターが威力を発揮する。本書は、住宅営業マンのために、160余にも及ぶ文例をまとめたものである。
「手紙を書くのが苦手」と思う人の参考書、会社の指導書として最適である。
▼『日本の中の世界一企業』石川昭/根城泰共著(1600円)
長引く平成不況の中、スピード・専門性を武器にした専業型の中堅企業から世界トップシェアを誇る企業が何社も現れている。
 本書はこれら18社をとりあげ、どのようにして世界一企業にのぼりつめたのか。世界一企業のトップシェア製品や経営戦略などの分析を通じ、「世界一企業」になるための原則を探る。

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専修大学出版局
▼専修大学今村法律研究室編『帝人事件別巻二』(4175円)本書の原本をふくむ「今村力三郎文庫」は、本学が所有する貴重図書・資料のうちでもとくに量が膨大なものであり、これまでも『金剛事件』『五・一五事件』『神兵隊事件』『血盟団事件』などが復刻刊行されている。「一にも二にも人権擁護」の信念を貫き、明治・大正・昭和の三代の長きにわたって、軍部と司法部の人権侵害に争闘してきた弁護士・今村の良心の軌跡であると同時に、わが国の近代史の記録の一端であるともいえよう。 ▼本巻で帝人事件シリーズは完結するが、全一三巻に収録された内容は以下の通りである。(1) 鑑定答申書、予審証人訊問調書、(2) (3) 予審証人訊問調書、(4) 証拠物品目録、告発状、始末書、聴取書、(5) 聴取書、強制処分請求書、捜索調書、捜査押収調書、答申書、提出書、(6) (7) (8) (9) 予審被告訊問調書、(10) 予審被告訊問調書、検証調書、(11) 予審終結意見書、予審終結決定書、上申書、(別巻一)弁護士今村力三郎氏帝人事件弁論、中島久馬吉被告事件弁論稿、(別巻二)判決書、判例解説。
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玉川大学出版部
▼宗教という営みは人間の歴史と共に古いが、学問として認知されるようになったのは一世紀程前のことである。文化と宗教を考えるシリーズに二点が加わった。▼増澤知子著/中村圭志訳『夢の時を求めて―宗教の起源の探究―』(4800円)デュルケム、ミュラー、フロイトのテクストを再読し、宗教の起源に内在する論理の矛盾をポスト構造主義の立場から分析する。原書は英語で書かれているが、著者はアメリカで活躍する日本人宗教学者である。▼J・ヒック著/間瀬啓允・本多峰子訳『宗教多元主義への道―メタファーとして読む神の受肉―』(4400円)西欧ではキリスト教は唯一神の宗教であり、他のどの宗教よりも優れたものと解釈されてきたが、著者はこの伝統的な正統主義神学に対し異を唱える。宗教はそれぞれ異なる文化を反映し、超越的な究極のリアリティに対する人間の応答であり、どれもみな真なるものであるとし、キリスト教の多元主義的な自己理解の道を提唱する。現代イギリスを代表する宗教哲学者である著者の思想は、遠藤周作『深い河』創作に大きな影響を与えた。
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中央大学出版部
▼深町英夫著『近代中国における政党・社会・国家―中国国民党の形成過程―』(本体3600円)
 王朝体制が崩壊した後、巨大な中国を統一的に支配できたのは、議会制・連邦制等ではなく、中国国民党が創出し中国共産党が継承した「党国体制」であった。
 本書は現代中国の源流を成すこの近代史上の体制転換を検討するため、中国国民党の組織が国家―社会関係の変容の中で形成されていった過程を中国(大陸・台湾)・シンガポール・アメリカで収集した貴重な資料を用いて分析し、新たな中国近代史像を描き出すとともに、21世紀の中国の行方をも展望するものである。

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東海大学出版会
▼日本私立大学連盟編「シリーズ大学の教育・授業を考える」/第一巻『大学の教育授業をどうする―FDのすすめ』/第二巻『大学の教育・授業の変革と創造―教育から学習へ』(各巻、A5判・220頁・本体1900円)
 「日々変化し多様化する現代社会のなかで、いかにして学生たちの学習意欲に応え、意義ある授業を展開できるのか、もって今後の大学教育のありかたを考える」ことを目的としたワークショップが、1994年から年一回、日本私立大学連盟によって開かれている。
 本書はこのワークショップ四回分の内容を二巻に編集し直したものである。第一巻では、授業改革を実践しているさまざまな大学教員の授業例を紹介する。第二巻は「大学教員の役割とは何か」を模索する教員の対話と実践の記録である。
 本シリーズには、次世代を担う学生に学問や研究成果をいかにしてわかりやすく伝えるべきかという教員の熱意と、現代の大学が抱える問題を深慮し、真剣かつ誠実に対応している大学教員の姿が収録されている。

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東京大学出版会
 フィールドワークの第一人者が、現代演劇の舞台裏に挑む『現代演劇のフィールドワーク―芸術生産の文化社会学』(佐藤郁哉著、A5判・500ページ、5200円)。
 「芸術アートはビジネスになりうるのか?」「パトロン付きの芸術家に真に自由な表現は可能か?」―近代芸術成立いらいの難問に、劇場の表舞台と裏舞台、稽古場、劇団事務所、海外の俳優組合とNPO…演劇がつくられるさまざまな「現場」での徹底した取材を通して立ち向かい、文化産業と芸術行政の未来を描く。
 また、中堅劇団の制作部員として業務に携わり参加観察するなど、斬新な視点と手法で、現代社会におけるフィールドワークの可能性と、日本の文化社会学の新境地を切り開く。
 諸分野のフィールドワーカー、芸術家、文化担当官、必読の書。大部だが、物語形式の語り口に、思わず引き込まれる。
 著者は一貫して「文化生産」の現場に興味をもち、まず若者文化を扱った『暴走族のエスノグラフィー』とそして本書、今後は出版や学問を対象にしたいという。

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東京電機大学出版局
 獲物との再会を祈り、古代人は狩りの様子を洞窟の壁や天井に描いた。やがて文字が生まれ、媒体が工夫され、多くの文明が花開く。各種の印刷術を経て活字印刷の発明に至るが、そのもたらした情報量の爆発が「近代」を準備したことは様々に論じられてきた。
 本書は人間が情報を何に乗せてきたかということを切り口に、二万年余のメディア史とその背後に展開する文明史、人間の精神史を面白く、分かりやすく説く。
 近代以降、電気・電波による通信や映像技術の著しい進展は、メディアに拡大と変容を迫る。その先にあるのが我々の現代とコンピューター社会である。多様な歪みを抱えてしまった今日のメディアであるが、本書はその未来と可能性を楽観的に見つめている。

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東京農業大学出版会
 おすすめ書籍紹介
▼『名園の見どころ』河原武敏著(1748円)
 日本庭園一六〇を解説したもの。名園の場所や、園内の平面図を掲載しており名園鑑賞する方は、是非一冊携帯を。
▼『モンゴル一〇〇の素顔―もう一つのガイドブック―』(1500円)
 一般の旅行案内では得られない、モンゴルの情報を提供する目的で編纂されたもの。写真を中心に、文章も平易にまとめられている。モンゴル旅行の際には、心強い味方となると思います。
▼『野菜栽培あれこれ』
米安 晟著(1457円)
 50年間の野菜作りの実践と研究から、まとめたもの。著者の経験談を交えた読み易い文体で、内容も豊富。野菜作りや家庭菜園を行っている方には、参考になることが盛りだくさんです。
▼『盆栽技術入門』
槙松 敬著(1748円)
 盆栽を始める人のための入門書。樹形の基本から、用具、樹木の選び方など、ていねいに解説されている。

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法政大学出版局
▼テオドール・W・アドルノ著
龍村あや子訳/叢書・ウニベルシタス 628
『マーラー―音楽観相学―』2800円
=讀賣新聞評(3月14日)より抄録=
 マーラーの魅力にめざめたのは四十五年も昔のことである。しかしその頃国内版のLPは実に少なかった。……今初めてマーラーを買いに行く人は、あまりにも大量のCDを前にして、どれを選んだらよいか、案内がなければ大いに迷うに違いない。それほどマーラーの人気は上昇し、彼の音楽は一般化している。
 マーラー復興の機運を高めた画期的な著作が、四十年前に出たこの本である。……著者は二十世紀思想界の巨人だが、マーラーの音楽の徹底的な分析と、著者自身の思想の展開とが、ここで一つに重ねられている。
 ……マーラーの音楽を、著者はくり返しカフカになぞらえる。音楽に限らず、カフカなど広く二十世紀芸術の問題を追究した重い試みとして、この本は読まれる意味がある。……入念な注解を添えた苦心の労作というべき新訳の出現を喜びたい。評者・川村二郎氏(文芸評論家)

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放送大学教育振興会
▼平成11年度の新刊図書は71冊。放送大学の11年度開設科目308に含まれ、履修登録をした学生たちの手許に3月末日までに届けられた。
▼新刊図書の履修科目登録者数のトップテンは、(1)『地球環境を考える』 (2)『臨床心理学概説』 (3)『こころの健康科学』 (4)『日本の自然』 (5)『医療・社会・倫理』 (6)『発掘された古代日本』 (7)『宗教への招待』 (8)『高齢者福祉』 (9)『人間の生物学』 (10)『ジェンダーの社会学』。
▼放送大学の開設科目は「生活と福祉」専攻(生活科学、健康科学、福祉関係)、「発達と教育」専攻(教育学、心理学)に特性があり充実している。卒業をめざす学生(全科履修生)の約半数はこの二専攻に属していて、関連図書の需要もかなり多い。前記 (1) (3) (5) (8)『発がんとその予防』『高齢社会の生活設計』『食物の特性とその役割』『心理学入門』『カウンセリング』『生徒指導』(2)『老年期の心理と病理』などがそれである。
▼引き続き平成12年刊行予定の図書77点、200名以上となる執筆陣は、取材、執筆、校正にと、おお忙しである。

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明星大学出版部
▼塚田紘一著『児童心理学』(仮題)近世に至るまで、子どもは「大人の小さい者」と考えられていた。しかしながら、ルソー(Rousseau, J-J.)の子どもを中心にすえた児童観によって児童は研究対象になる。ルソーは「エミール」の中で「子どもは大人と違ったもの」であり、不完全な大人としてではなく、子どもとして理解されなければならない存在である」と提言した。大人はかつて子どもだったために子どもの心をあたかも知り尽くしていると誤解していた。その誤解を解き、児童の心理が科学的に研究され始めたのは、わずか百余年前に過ぎない。それから児童心理学は日進月歩に発達する。本書では児童の心理の最新情報を解説。(目次―抜粋―)第一章 発達の基礎的理解、第二章 児童研究の方法、第三章発達初期の展開、第四章 身体と運動機能、第五章 認知、第六章 知能と創造性、第七章 情緒・動機づけ、第八章 遊び、第九章 社会性、第十章 パーソナリティ。「児童心理学」を学ぶ者や、初等教育の教育者を目指す者の必携の書。
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早稲田大学出版部
▼〈シリーズ高齢社会とエイジング〉(全8巻)が完結した。最終回配本 (6)『エイジングの心理学』(東清和編・2600円)は老いの仕組みを心理学的に解説し、高齢者にとっての生きがい、望ましい家族関係などを考える。国際高齢者年に合せたシリーズの完結。この機にセットでのご購読をお薦めする。
▼『比較福祉論』(久塚純一・3000円)社会福祉や社会保障の国際比較は可能か。データにとらわれない斬新な方法論を展開して、福祉の意味を問い直す。
▼『マクドナルド化する社会』(G・リッツア/正岡寛司監訳・3500円)マクドナルド方式の画一化を、なぜ人びとは受け入れるのか。世界12か国で翻訳出版された話題の書。第二刷出来。

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名古屋大学出版会
▼アントニー・D・スミス/巣山靖司・高城和義他訳『ネイションとエスニシティ―歴史社会学的考察―』(4200円)近代的なネイションの底にあるものは何か?――エスニックな要素の持続性を明らかにし、ナショナリズム研究に新生面を切り拓いた名著。
▼スティーヴン・オーゲル/岩崎宗治・橋本惠訳『性を装う―シェイクスピア・異性装・ジェンダー―』(3600円)近代初期英国の演劇と社会におけるジェンダー構築と主体形成の揺らぎを、性のパフォーマンスの視点から探究。
▼服部祥子・山田冨美雄編『阪神・淡路大震災と子どもの心身―災害・トラウマ・ストレス―』(4500円)震災が子どもの心の奥底に残したものは何か。精神医学・心理学・看護学の専門家が独自の調査資料から多角的に分析。
▼重松伸司著『国際移動の歴史社会学―近代タミル移民研究―』(6500円)エトノス移民論の視角から、マレー半島に移住したインド移民の移動・定着過程と、その社会・文化構造を、現地調査と文献資料の両面から照射した労作。

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京都大学学術出版会
▼「生態学ライブラリー」刊行開始! 四六判・各巻2100円/個体認識など、欧米にはない独自の方法を編みだし、世界の学界の中でユニークな一角を形作っているわが国の生態学の最前線を、30〜40歳代を中心にした気鋭の研究者が、豊富な図版も交えて分かりやすく披露する。霊長類学から、数理生態学等の理論分野まで、現代生態学の各分野をほぼ網羅し、登場する生物もダニからチンパンジーまでと幅広い。「理科離れ」をくいとめると同時に、〈多様性〉を認め〈共存〉を図る新しい時代の価値観を支える知のバックボーンを育てる。第一回配本の『カワムツの夏』『サルのことば』以下、シリーズ全24巻を3〜4年で刊行する。 ▼『インドネシアの地場産業』水野廣祐著・5049円/かつて欧米の学者によって「貧困の共有」と評されたインドネシア農村に広がる小営業の群。しかし、共同体に支えられた雑多な職業が、大工業では満たせない需要に応えるこの産業構造の中にこそ、アジア経済復興の可能性がある。緻密なフィールドワークで既存の開発経済論に再考を促す意欲作。
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大阪経済法科大学出版部
▼竹岡勝美著『戦なきは武人の本懐―私の防衛本論―』(四六判・292頁・3200円)元防衛庁高官である著者の防衛問題を中心とした論評の集大成。焦点の日米新ガイドライン・周辺事態法案・北朝鮮問題・スパイ防止法・大東亜戦争肯定論等への評論も収録。防衛庁時代の苦悩。岡山県警時代の話。冷戦終結後のヨーロッパでの軍縮の進展報告。国防の第一義が国民の生命を守ることにあるとする著者の防衛『本』論が、冷戦終結後の新たな平和戦略の指針の一助となることを願っての、出版部異色の刊行。
▼岩崎允胤編著『哲学的価値論―日本・中国・旧ソ連での論究―』(A5判・200頁・4200円)97年に開催された日中価値論シンポジウムでの報告論文を中心に、日本・中国・旧ソ連での哲学的価値論の到達点を明らかにする。
▼呉 滿・安秉坤編著『標準韓国語文法の総合解説』(A5判・280頁・2500円)ハングル・朝鮮史研究の在日韓国人(呉)と日本語研究の韓国人(安)の二人の研究者の協力による韓国語文法の総合解説書。巻末に古典文法も収録。

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大阪大学出版会
 大学改革の進行は本作りにも反映してきた。ひとつは専門基礎教育の再編・統合の過程から、もうひとつは国際化に向けての学術基盤の整備から生まれた。
▼阪大地球総合工学入門編集委員会 編『地球総合工学入門―地球と調和する生活空間をめざして―』B5・3500円
 これまでの地球環境論とひと味違っているところは、土木・建築・船舶・環境工学などの生活空間の建設系工学者が、危機に瀕する地球と人間を救うためには何をなすべきかを積極的に主張している点にある。地球を知り私たちの生活空間を創造してゆくための、工学部学生のための環境科学教科書、市民向け入門書。
▼日本化学会編/大木道則・内田 章訳『有機化学変換のIUPAC命名法―その名称および記号・線形表示―』B5・4000円 IUPAC=国際純正応用化学連合で定義された術語・記号・表示法の完訳。すでに流布している化合物命名法の姉妹書として、有機化学のみならず高分子化学・生化学・薬学・医学・錯体化学など広い分野の研究者・技術者・院生・学生の座右必携の書。

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関西大学出版部
▼関西大学博物館『博物館資料図録』(25000円)関西大学博物館が収蔵する考古学資料には■状耳飾や石枕、縄文土器などの重要文化財が含まれている。本書は、同館が所蔵する縄文時代や古墳時代の主だった国内資料と、中国や朝鮮半島、ヨーロッパなどの外国資料をカラー写真で収録するとともに、専門研究者による解説・論考も付ける。▼浦西和彦解題『葦分船』(23000円)本書は、明治24年7月に山田芝廼園が尾崎紅葉補助と銘打って創刊したものの影印本。芝廼園の軽佻浮薄なたわいもない雑文に森鴎外が癇癪を起こし、「文壇の花合戦」論争として注目されたことでも有名。徳田秋声や丸岡九華らが寄稿し、河井酔茗が「気の利いた編輯振りを見せた文芸雑誌」と評した明治文学研究における貴重な資料。▼山村嘉己著『詩人と女性』(2900円)本書は、ボードレール、ヴェルレーヌ、ランボー、マラルメの4人について、それぞれの女性との関わりを追究し、その作品への現われ方を研究したもの。新しいフェミニズムの観点も入っている。
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九州大学出版会
▼納富信留・溝口孝司編『空間へのパースペクティヴ』(A5判・328頁・3400円)「空間」というテーマをめぐる、哲学、地理学、考古学、文化研究、政治学、法学、経済学による考察。私たちの生活や文化・社会の在り方、更には「近代」や知の枠組みを見直し多角的な視座を提示する、九州大学「空間」プロジェクト。▼T・J・ミセリ/細江守紀監訳『法の経済学』(A5判・324頁・3400円)不法行為法、契約法、財産法等の伝統的コモン・ローのトピックスを、ミクロ経済学的手法により分析するとともに、訴訟―和解決定に関する諸問題を検討する。▼武内忠男・衞藤光明『The Pathology of Minamata Dis-ease』(B5判・308頁・13000円)世界史的にみても未曾有の環境汚染による集団中毒である水俣病に関する病理学的知見を提供する初の英文モノグラフ。日本生命財団出版助成図書。▼諸宗教の倫理学5『環境の倫理』(四六判・276頁・2500円)。既刊1『性の倫理』、3『健康の倫理』。続刊2『労働の倫理』、4『所有と貧困の倫理』。
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東北大学出版会
▼涌井昭・山内英生・大内清明監修
『Carcinoma of the Pancreas and Biliary Tract: Recent Underlying Problems』B5判変型・上製・551頁・5000円
 東北膵・胆道癌研究会のメンバーによって纏められた英文モノグラフ。臨床医を対象として診断と治療上の問題点を明らかにし、遺伝子学から症例報告まで膵・胆道癌に関する幅広い内容となっている。
▼田中英道著『ミケランジェロの世界像―システィナ礼拝堂天井画の研究』A5判・384頁・3200円
 システィナ礼拝堂の天井に描かれたミケランジェロの宗教画に関する研究成果の集大成。天井画の製作順に7章から成り立ち、第一章では天井画全体の図像プログラムを初めて体系的に分析した。
▼材料電磁プロセッシング研究グループ編『材料電磁プロセッシング』A5判・115頁・2000円
 溶けた金属が浮く。驚異的な電磁場の力。材料電磁プロセッシングとは。わかりやすい基礎から最先端の実用例まで材料プロセス工学分野の待望の書。

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流通経済大学出版会
▼『産業立地の経済学』(F・マッカン著・坂下昇訳、予価4000円)  本書は、われわれが企業の立地問題を理論的および実証的観点の双方において如何に再構築すべきかということの試みである。企業の立地理論を再構築することの動機づけは、企業間連繋の組織における最近の変化の空間的効果を扱うという問題から生じている。その変化とは伝統的な西欧流の購入および配達の技術より離れて、進んでジャスト・イン・タイム(JIT)原理を採用するということである。JITの基本的原理は、一企業によって生産される産出生産物の品質は企業間連繋を含む生産連鎖のどの点においても在庫の保有量を可能な限り少なくすることによって最大化されるというものである。
 旧来の企業間購入連繋からJIT調達法を包含するそれへの変化の効果を理論的に論ずる場合、現存の新古典派的立地理論では不適切かつ不適当であり、その理論は根本的に再モデル化される必要があるということである。

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三重大学出版会
▼三重学術出版会は三重大学出版会の前身であり、以下のような出版物がある。 ▼『希望と苦悩のアジア』(三重大学国連協力推進委員会編、1950円)22名のエッセイ集。アジア・環境・地域社会をコンセプトに行われた共同研究の「もう一つの報告書」である。 ▼『日振島の昭和史』(田中皓正著、7800円)平安時代、藤原純友の反乱で舞台となった孤島の昭和史。人災・天災を克服してきた日振島に関し、多くの資料を集めて着実に再構成している。 ▼『政府の経済活動と市場機構』(焼田党著、4600円)計量経済学の世代重複モデルを用いた気鋭の論集。公共支出・税・インフレーションの関係が新たな視点から分析されている。 ▼『二十一世紀の授業づくり』(山根栄次編、1700円)問題解決型学習による社会科・生活科・総合学習における授業のビジョン、考える力を育てる指導のポイントを解説。
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