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北海道大学図書刊行会

▼赤司道和著『19世紀パリ社会史』(A5判・4725円)1815〜60年、フランスが近代市民社会確立への地歩を固めつつあった時代のパリの労働者の労働と日常生活の諸相を、労働者家族を分析軸に検討する。復古王政期以降の救貧、家族政策を工業化の進展過程で顕在化した社会対立の深化の中で捉え直す。文学研究科叢書5
▼菊池俊彦著『環オホーツク海古代文化の研究』(A5判・4935円)オホーツク海を取り巻く地域の歴史的・文化的結びつきが近年明らかにされつつある。ロシア語・中国語文献をも駆使して、オホーツク海周辺地域の諸民族の歴史と文化を明らかにし、交易や朝貢などを通じた諸文化相互の交流を究明する。文学研究科叢書6
▼石塚喜明著『日本の農業・アジアの農業』(四六判・2100円)日本農業研究の最長老の一人である著者が広い視野から、いまなお若々しい問題意識で後進に贈る激励のメッセージ。前著『生命を支える農業』に続き、日本の農業と発展途上国、とくにアジアの農業の過去と現在、そして未来についての根底的な問題を平易に語る。


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東北大学出版会

▼鈴木善弘著『種子生物学』(A5判、411頁、4200円(税込))植物の進化の過程で形成され、種の存在、生活環のなかで重要な役割を担っている種子については、以前からその重要性が認識され、多くの研究が行われてきた。本書は、種子の形態と機能、種子形成、種子の発育と発芽力の生成、休眠と発芽の生理・生態、寿命などの一連の関係を取り上げ、著者の永年の研究と多くの文献を参考にして論述し、そこに存在する法則性を探っている。
▼池谷和信著『山菜採りの社会誌―資源利用とテリトリー―』(A5判、210頁、2310円(税込))著者は、東北日本海側の多雪地帯で、ゼンマイ採集の実態を、地元の山菜採りに弟子入りをして採集活動を行い、詳細に観察・記録した。本書は、フィールドワークに基づいた生き生きとした描写に加え、自然資源の持続的な配分を可能とするテリトリー制の動態をポリティカル・エコロジーの視点から解明したところに特徴がある。環境と人間との関係に関心の強い地理学、人類学、社会学などの読者にとって必読の書。


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流通経済大学出版会

▼角本良平著『自滅への道―道路公団民営化 II 』(3150円)
 小泉改革の目玉の一つであった「道路公団民営化」は完全に失敗に終わった。
 このことについて、北沢栄氏は「道路公団改革を腰砕けにした小泉首相の罪(エコノミスト2004.1.20)」で次のように指摘している。「小泉流の丸投げ手法が、改革意欲に欠ける担当大臣のもと、官と族議員による改革案の骨抜きをもたらしたといえるだろう。とはいえ、首相の『丸投げ』がもたらす『骨抜き』の危険を、首相自身が見抜けないはずはない。となると、首相の暗黙の承認のもとで、改革案が骨抜きにされた疑いが浮上する。…骨抜きの結果、官僚主導の新たな仕組みができあがってしまうだけに、深刻な後遺症を引き起こす。…ここに『小泉改革』の幻想と国民の期待を裏切る罪がある。」
 本書は、推進委員会の「最終報告」から本年3月までの政・官の動きを詳細に追跡しており、第一部の『道路公団民営化』と併せてお読みいただけば、現政権の行政改革への取組みの実態が浮き彫りになるだろう。


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聖学院大学出版会

▼康仁徳・小田川興編著『北朝鮮問題をどう解くか――東アジアにおける平和と民主主義のために』(A5判、税込価格2940円)
 北朝鮮問題は、東アジアに大きな緊張と危機をもたらしている。核開発、拉致問題、食糧、燃料援助問題など、さまざまな問題が複雑に絡み、また歴史的な問題、国家体制の問題などが重なり、解決を難しくしている。この北朝鮮問題をめぐって南北、日米中ロの6カ国による包括協議が進められている。しかし、この6カ国協議はこの地域に平和の新たな枠組みをつくることができるのか。また拉致問題はどのように解決できるのか。
 日本は明確なビジョンを持ち、重要な役割を果たすことが求められているが、どのような解決の方向を提示できるのか。
本書は、元大韓民国統一部長官の康仁徳氏と元朝日新聞編集委員の小田川興氏を編者に、伊豆見元、小此木政夫、和田春樹、李鍾元、遠藤哲也氏など、朝鮮半島問題の専門家による論考を通して、これらの緊急かつ重要な課題に取り組み、平和的解決の筋道を検討するものである。


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聖徳大学出版会

▼この度、聖徳大学出版会が日本大学出版部協会に入会させて頂くことになりましたこと、心より御礼申し上げます。今後とも宜しく御指導、御鞭撻のほどお願い申し上げます。
▼村井靖児著『音楽療法を語る―精神医学から見た音楽と心の関係―』(四六判・280頁・2100円)
 小会刊行第一作目となる本書は、近年話題の「心と身体の癒し」がテーマ。私たちは日常生活において、ストレス等を抱え、病にかかることもあります。しかし、その治療法は種々あるため自分に合った治療法を見つけなければなりません。心と身体を治癒する方法として私たちが日頃親しんでいる音楽を用いた音楽療法をご存知でしょうか。その音楽療法の第一人者である著者が音楽療法の理論、心身と音楽との関係を解き明かしています。音楽療法の本質をつかむための専門書としてはもちろん、入門書としても活用して頂ける内容となっています。
 本書をご一読いただき、音楽が心と身体に安らぎを与えるためのお力添えになるよう願っています。


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麗澤大学出版会

▼中村元著『中村元が説く仏教のこころ』(四六判並製・1050円)釈尊は言う「何人も他人を軽んじてはならない。互いに他人に苦痛を与えることを望んではならない。この慈しみの心づかいをしっかりと保て」。この慈しみの心こそ釈尊の悟りであると著者は言う。中村元仏教講話シリーズの第三弾。
▼細谷直樹著『深読みの力――大人のための古典読解』(四六判上製・1680円)古典を悠々と、じっくりと読み味わう。これぞ快楽の極み。中世文学の碩学による「大人のための国語教科書」。
▼法頂著/河野進訳『すべてを捨てて去る』(四六判フランス装・1680円)「あなたは、今どこに向かっているのか」――韓国の高名な禅僧にしてベストセラー作家の珠玉の随筆集、全63篇。


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慶應義塾大学出版会

▼シリーズG−SEC Eyes 薬師寺泰蔵編著『グローバル・セキュリティ入門』(1260円)、吉野直行編著『アジアの金融市場』(1890円)、小此木啓吾・濱田庸子・山田康著『〈次世代を育む心〉の危機』(1890円)、竹内勤・中谷比呂樹編著『グローバル時代の感染症』(1680円)、井手亜夫編著『アジアのエネルギー・環境と経済発展』(2100円)、橋本芳一・関根嘉香・王雪萍著『中国の空 日本の森』(1890円)。 大学初の本格的シンクタンクを目指す慶應義塾大学グローバルセキュリティ・リサーチセンター(G−SEC)における研究プロジェクトをもとにした啓蒙書シリーズの第一弾。現代の様々な局面での危機管理に関する問題をグローバルに捉えてわかりやすく発信する。
▼権丈善一著『年金改革と積極的社会保障政策―再分配政策の政治経済学 II 』(3360円)従来の批判に経済理論的根拠を示し、消費税・相続税に焦点を当てた極めて独自性の高い画期的改革提言。
▼藤澤益夫著『長寿譚』(8400円)世界の長寿譚事典ともいえる博物誌的読物。


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産業能率大学出版部

▼(学)産業能率大学TM研究プロジェクト編著『テクノロジー・マーケティング―技術が市場を創出する―』(2625円)
 テクノロジー・マーケティングとは、テクノロジーをテコにして新たなニーズを掘り起こし、ニーズを満たす商品市場を創出するためのマーケティングと技術構成に関する考え方と技法の体系である。現在、産業の境界線は曖昧になってきている。そのため市場創出の基軸は製品を生み出す「技術」であり、技術を磨き、外部調達や技術の連携をはかって多様な市場を創出する戦略が競争優位を導くのである。本書は、産業能率大学がTMのコンセプトを確立し、種々のモデルと技法を開発、まとめたものである。
▼岩倉信弥著『デザイン「こと」始め―ホンダに学ぶ―』(2100円)
 本書は「プロダクトデザイン」とはどのようなものか、どのようにして行うのか、それが人々の生活の中でいかに大切なものであるかを、本田宗一郎から直接薫陶を受け自動車のデザインの第一人者である著者が詳説する。


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専修大学出版局

▼専修大学今村法律研究室編『今村力三郎訴訟記録33 虎の門事件(一)』(4384円)今朝摂政宮殿下の行啓途中に、一凶漢がお召車に発砲し窓ガラスを破損せるも…、と当時の朝日新聞に報じられた本事件は、言論の自由への抑圧という歴史の流れを決めた一連の事件の一つである。本巻には「特別事件記録之主要調書(検証調書、難波大助聴取書、証人訊問調書など)」を所収している。
▼佐藤雅男『小林秀雄 創造と批評』(2940円)小林秀雄の批評とは何だったのか。それは古代ギリシア哲学のミメーシスの性質、世阿弥『花伝』の「物学」の手順・方法に溯ることができる。本書は、小林の「創造的批評」における方法意識の特質を、〈模倣〉〈宿命〉〈自発〉〈実験〉などの概念を中心に読み解いたものである。附論に「『花伝』の方法」を収録。
▼佐藤潤一『日本国憲法における「国民」概念の限界と「市民」概念の可能性|「外国人法制」の憲法的統制に向けて|』(5880円)外国人の「権利」について究明した憲法論である。イギリス法を比較に出し「居住市民権」を提唱している。


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大正大学出版会

▼伊藤淑子著『家族の幻影―アメリカ映画・文芸作品にみる家族像―』四六判〔定価2205円〕TU選書2
 “家族とは何だろうか”家族のあり方は千差万別であるのに、家族という言葉を聞いてそれぞれが共有できるイメージを描くことができるのは何故か。私たちの家族体験はかぎりなく個人的なものであるはずなのに。
 家族のイメージは、政治的、歴史的、文化的、社会的、経済的要因が重なり合って形成されたものに過ぎない。さまざまな問題の原因を、家族の機能が失われたからという声もあるが、家族が健全さを取り戻せば問題は解決するのか。アメリカ的な社会の構築を範としてきた日本。時代の変化にさらされながら、普遍であるかのように幻想されがちな家族の規範を、アメリカの映画や小説がどのように捉えてきたのかをたどり、私たちの意識にどのような家族のイメージが構築されてきたかを考える。


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玉川大学出版部

▼久野弘幸著『ヨーロッパ教育 歴史と展望』(6510円)ヨーロッパ意識の形成と多様なヨーロッパ人の育成を目指すヨーロッパ教育は各国の教育の中でどのように位置づけられるのかを、ヨーロッパ教育の歴史と実践事例から解明する。
▼杉江修治他編著『大学授業を活性化する方法』(2940円)学ぶ意欲を高めようという取組みが増えてきている。自分のめざす授業にあてはまる教授法がないという大学教師にも応用可能な授業の事例を、それを着想した根拠を含め解説。
▼定松正著『イギリス児童文学紀行』(2100円)各地の伝説、風土を題材にしたものが多いイギリス児童文学。作家が描いた地方と歴史を訪ねて、物語の背景や意味をたどる。作品の面白さを再発見するきっかけを与えてくれる本。
▼O・チェックランド著/加藤詔士、宮田学編訳『日本の近代化とスコットランド』(4725円)日本の近代化の基礎を築く手助けをした多くのスコットランド人。ダイアーやブラントンらの優れた仕事や、河鍋暁斎、竹鶴政孝ら、日英の交流に貢献した日本人の足跡を描く。


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中央大学出版部

▼斉藤孝著『「記録・情報・知識」の世界―オントロジ・アルゴリズムの研究』(3150円)オントロジ・アルゴリズムと呼ぶ知識の獲得と表現モデルの研究について総合的に解説する。
▼石川利治著『空間経済学の基礎理論』(2520円)長い時間をかけて産業全体の基本的立地構造を構築してきている経済活動の立地に焦点を絞って、理論的な立場から分析する。
▼小島武司著『CIVIL PROCEDURE and ADR in JAPAN』(5565円)現代日本の司法改革及び訴訟手続改革の源流とその方向性を動態的に示し、日本社会における法の支配の未来像を占う手がかりを提供する。
▼百瀬泉監修『シェイクスピアは世界をめぐる―各国における出会いと再創造』(2940円)「世界劇場」発信者シェイクスピアを徹底解明する。第一級の専門家により新次元を開示する。
▼細野助博監修『実践コミュニティビジネス』(2520円)手づくり感覚でコミュニティビジネスを実践した人達の体験から、まちづくりの意識改革を促す。


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東京大学出版会

▼歴史学研究会・日本史研究会編『日本史講座』(全10巻・各2310円)刊行開始
 歴史学、とりわけ日本史学は、近年大きなうねりのなかにおかれているといってもよいだろう。なによりも「日本」という自明の対象をもつかのように「日本史」学を考えればよい時代は去っていった。遺跡捏造事件は考古学・歴史学の研究方法のみならず、学問と社会とがいかに切り結ぶべきかということまで見直しを迫った。歴史叙述のあり方をめぐってはいくつもの議論が重ねられている。
 この講座はこうした動きをしっかり受け止め、新しい「日本史」の創造を目指すものである。しかし、それは戦後歴史学が重ねてきた模索を投げ棄てることから始まるのではない。その営為を現代の地平から確実にかつ批判的に継承していき、遙かな過去のなかからも現代につながる問題を見出し、より多元的な「日本史」像を描き出す。
 歴史学に志す読者、とくにその世界に一歩を踏み出そうとしている若い読者に読んでいただきたい。


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東京電機大学出版局

 インターネットをはじめとする情報技術の普及により、情報の流れ方・とらえ方・発信の仕方に新たな展開が生じている。今日の情報化を、情報技術の発展を推進力とした社会・経済的動向とみなし、情報技術の仕組みを理解するとともに、効果的な情報発信を行っていく必要がある。情報技術を生産と発信それぞれの視点からとらえ、わかりやすく解説したテキストを紹介する。
▼本多満正他編著『実践情報科教育法―「ものづくり」から学ぶ』(2310円)大学教職科目「情報科教育法」のテキスト。情報技術の発展を支える「ものづくり」の重要性に着目し、ものづくりの視点による情報教育を提案。情報技術のしくみと労働のおもしろさをつかみとらせるための教育実践例を豊富に掲載。
▼永崎研宣著『文科系のための情報発信リテラシー』(2520円)文科系の学生や研究者が、調査・研究等の情報をインターネットを用いて発信していく際の手引。WWWの基礎技術や法的・倫理的問題、留意事項等を解説し、人文科学系のウェブサイト構築事例も豊富に紹介。


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東京農業大学出版会

〈カラー写真集100シリーズ〉
▼『北の大地の生物生産―一〇〇の挑戦―』東京農大生物生産学科編
 北の大地のオホーツク。そこは生物生産の有用資源の宝庫だ。植物・動物・水圏生物の資源を用いた研究教育の一〇〇の挑戦を紹介。意外な世界を垣間見ることができる。誰もが「流氷の天使クリオネを食べている」という。北洋域から獲れるタラなどの胃内容物からクリオネが出てくる。そのタラはすり身の原料なのだ。
 平成15年11月/B6判/136ページ/税込価格1680円
▼『農業・農学の展望―循環型社会に向けて―』21世紀農業・農学研究会編
 日本学術会議第六部会のメンバーがまとめたもの。まさに農業・農学の展望について専門分野の立場からポイントが簡潔に述べられている。農業・農学を考える視点を与えてくれる好書である。
 平成16年1月/A5判/328頁/税込価格3360円


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法政大学出版局

▼『イラク戦争と明日の世界』(T・トドロフ著/大谷尚文訳・四六判・1575円)米英によるイラクへの軍事介入を新原理主義者による独善的強制として退け、欧州的価値観に基づく権力の多元化を実現するために、欧州連合は再軍備してアメリカの世界戦略と対峙すべきと説く。自由と民主主義を探究する著者が新たな世界秩序を洞察する緊急アピール。
▼『里山』I・II(有岡利幸著・四六判・各2940円)日本の原風景をなす里山は、古くから信仰の場であり生産活動の場であった。縄文時代から続く里山の変遷を生活史として描き出し、さらに地租改正による山林所有者の変遷、戦争による荒廃、木材輸入自由化による空洞化の経緯を辿り、里山の現状と未来を語る。
▼『英国の庭園――その歴史と様式を訪ねて』(岩切正介著・A5判・5460円)陰影に富み、繊細で自然を感じさせる英国の庭園を愛する著者が、自ら訪れた数多く庭園の中から三〇余についてその魅力を語り、造園を命じた王侯貴族、庭師たちのエピソードをまじえつつ、庭園の様式や作り手の変遷をあとづける。


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放送大学教育振興会

平成16年4月より開講中の放送大学の学部授業科目から主なものを紹介する。
▼『光電子技術とIT社会』(西原浩編著)…膨大な通信データを運び、世界を瞬時に結ぶ海底ケーブル網が実現したのは光ファイバー技術の飛躍的な発展の成果である。20世紀最大の発明といわれるレーザー光を中心に光を応用した電子技術の今を俯瞰する。
▼『若者の科学離れを考える』(岩村秀ほか編著)…今やグローバルな問題となっている若者の科学離れの実態と問題点を明らかにしつつ、その対応策と方向性を考える。
▼『日本文学における住まい』(島内裕子著)…日本文学に描かれた住まいの諸相を古典から近代までたどり、そこにどのような人生観や美意識が表現されているかを考察する。
▼『社会福祉入門』(岡本民夫ほか編著)…社会経済の変化に加えて急速な少子高齢化は日々の生活にさまざまな衝撃を与え、従来の社会福祉施策では人々のニーズに対応できなくなった。今後の福祉の基本となる概念や理念を紹介する。


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武蔵野美術大学出版局

武蔵野美術大学出版局は本学造形学部通信教育課程の教科書や美術・デザインをはじめ、文化と表現の諸領域にかかわるさまざまな分野をとりあげた出版を行なっております。
▼『現代日本画の発想』(武蔵野美術大学日本画学科研究室編・A4判・4色刷・3990円)
▼『graphic design 視覚伝達デザイン基礎』(新島実監修・A4判・4色刷・3570円)
▼『造形学概論』(金子伸二著・A5判・1995円)
▼『社会学のまなざし』(橋本梁司監修小幡正敏著・A5判・1995円)
▼MAUライブラリー(1)『ネパール周遊紀行』(田村善次郎著・四六判上製・1995円)
▼MAUライブラリー(2)『塾の水脈』(小久保明浩著・四六判上製・1890円)


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明星大学出版部

▼笠原順路編『地誌から叙情へ――イギリス・ロマン主義の源流をたどる』(価格3700円)
 西欧近代人なるものが、所謂ロマン主義の時代に生まれたとするなら、そのロマン主義的叙情の源を、17〜19世紀イギリス文学で自然観照が自我意識を刺激してゆく過程のなかに克明にたどり、もって近代人の精神構造の本質に迫ろうとする。「作品編」では九編の道標となるべき作品を精読し、「批評編」で20世紀後半の批評家の視点を検討する。これまで新古典主義という名で一括されがちであった18世紀イギリス詩の奥の深さを浮き彫りにする。
¶作品編 「クーパーの丘」(植月)/「ウィンザーの森」(里麻)/『四季』(笠原)/『ローマの廃墟』(笠原)/「挽歌」(片山)/『吟遊詩人』(吉川)/『課題』(今村)/『十四のソネット』(笹川)/『ビーチー岬』(阿見)¶批評編 ワッサーマン、エイブラムズ、ウィムザット、ジリアン・ビア、ド・マン、ブルーム、ハートマン、マガンなど(大河内、樋渡、石幡、小田)


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早稲田大学出版部

▼『グローバル社会の情報論』(伊藤守・西垣通・正村俊之編/3360円)グローバルに展開する世界経済、デジタル技術への対応を迫られる特許・著作権法等を取り上げ、情報ネットワークの問題点を分析。シリーズ社会情報学への接近4
▼『歩く文化 座る文化――比較文学論』(野中涼/6090円)西欧の立俗文化と日本の座俗文化。この相違が、文学の創作過程、論証のレトリックなどに反映することを明らかにし、比較文学の新しいキー・コンセプトを提唱。新装版
▼『転換期の福祉国家――グローバル経済下の適応戦略』(エスピン−アンデルセン、埋橋孝文監訳/4725円)ヨーロッパ・北米・東アジア等の福祉政策を比較検討し、世界経済のもとでの福祉国家のあり方を提示する。


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東海大学出版会

▼『アメリカ大学技術移転入門――AUTM(米国大学技術管理者協会)教本』山田清志監訳/東海大学知的財産戦略本部編訳(2415円)
 「文部科学省・大学知的財産戦略本部整備事業(2003年度)」に採択された本学(※)は、世界最大の大学技術移転実務専門職団体であるAUTMと協力し、AUTMが大学のTLOスタッフ養成用として編集した知的財産法制度と運用のための入門テキスト "AUTM Educational Series" を訳出した。米国の制度を基にベテランの専門職・弁護士・弁理士らが執筆した実務体験に基づく内容は、日本の実情に適合しない部分もあるが、産学連携、研究成果物の技術移転を試みる者には大きく示唆に富む。
■目次:発明者のための特許と特許出願者手引/先行技術――特許出願人を脅かす時限爆弾/材料譲渡同意書/ソフトウエア・マルチメディアなどの著作権保護/大学におけるデジタル作品の開発と実用化
(※東海大学を代表校に北海道東海大学、九州東海大学の三大学が採択機関)


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名古屋大学出版会

▼川島 真著『中国近代外交の形成』(7350円)国際社会における「文明国」の地位をめざして外交官僚たちが紡ぎだした制度や政策を、当時の外交档案を博捜し同時代的文脈の中で捉えた大作。
▼高 哲男著『現代アメリカ経済思想の起源―プラグマティズムと制度経済学―』(5250円)米国の自由主義における保守と革新のダイナミズムを捉え、制度主義を再構築した卓抜な「知」の歴史。
▼金井雄一著『ポンドの苦闘―金本位制とは何だったのか―』(5040円)今日のマネタリズムにも及ぶ金本位制の神話的理解を斥け、両大戦間期の資本主義史に新たな展望を拓く労作。
▼長尾伸一著『トマス・リード―実在論・幾何学・ユートピア―』(5040円)リードの知的体系の総体とそれが内包する現代性を明らかにすると同時に、新しい思想史の方法を拓いた力作。
▼西澤邦秀編『放射線安全取扱の基礎[第二版]―アイソトープからX線・放射光まで―』(2520円)必要不可欠な知識を図・写真を多用しわかりやすく解説した増補改訂版。


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三重大学出版会

▼樋ばさみ博重著『食育のためのおもしろ栄養学』A5判140頁(940円+税)
第1章「食物繊維」の効果/2章 EPAとDHAの驚くべき効用/3章 ビタミンCの多様な作用/4章 ビタミンDの体内での生成と作用/5章 ビタミンEの多様な作用/6章 ストレスに強くなるための栄養/7章 乳児期にしてあげる大切なこと/8章 成長期の栄養は一生を左右する/9章 無機質の適量の摂取が大切/10章 老年期の栄養に気を付け長寿に/11章 有害な腸内細菌の増殖を抑制する/12章 肥満の原因とその予防法/13章 便秘の原因とそれを治す方法/14章 便秘による乳癌の誘発とその予防/15章 脂肪肝と高脂血症のヒトの食事/16章 純日本食は欧米人の理想食/17章 緑成分の驚くべき効用/18章 野菜・果物の摂取量が多いほど癌の発生率が低い
▼田中晧正著『起業する・ヨンキュウ』B5判220頁 定価2400円(内税)
売上500億円、無借金経営、取扱高日本一の魚類販売会社の40年史。


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京都大学学術出版会

▼G・パケット著『科学論文の英語用法百科 第1編―よく誤用される単語と表現』菊判・650頁・4935円/著者は、高名な理論物理学誌Progressの英文校閲者。2000篇を越える日本人の論文を校閲する中で、日本人の間にほぼ普遍的に存在する、語彙や文法についての誤解があることに気づいた。その誤解が招く表現上の問題と解決の方法を、英語理解の根本にまで立ち入って論じた、初めての本格的な解説書。例えば日本人のon the other handの使い方は、ほとんど間違っている。なぜならこの表現をはさむ二つの文は、その扱う題目が同じでなければならず、さらにその題目について異なった見方を示さなければならないから。とすると、The solution φ1 is stable for β〈1. On the other hand, it is unstable for β〉1. という、よくありそうな文章は、実は論理不明瞭。その詳しい理由は本書91章で……。aboutやagree、changeやcommonとかいった、ごく「基本的」な語に実は大きな落とし穴があることを教えてくれる、言語文化論としても貴重な一冊。


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大阪経済法科大学出版部

▼西山井依子著『債権各論』(3150円税込)債権各論を学ぶ学生たちのために、また資格取得を目指す社会人にも理解できるよう、債権各論の基本的知識と体系的な概念をできるだけ簡潔・明確に記述している。本文の記述に関する本格的な理解を深めるため、関連する重要判例などをそのつど解説直下に記し、学習の便を図っている。
▼澤勲/鹿島愛彦他編著『洞窟学四ヶ国語(英日韓中)用語集』(2730円税込)自然科学分野では膨大な学術用語関係書が刊行されているが、用語の不正確な表現・運用でその解釈や意思の伝達に混乱を生じる可能性があり、用語統一の必要性が求められている。本書は、アジア圏で使用されている断片的・不統一な洞窟学に関する用語を補完・整理した世界に類を見ない4ヶ国語対訳の洞窟学用語集である。漢字圏で文字・文化・慣習が類似している日本、韓国、中国の用語を比較してその関連性を明らかにしている。また貴重な世界各地の洞窟写真や図を多数収録して、洞窟の形態への理解が深まるように解説がなされている。


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大阪大学出版会

▼松岡博著『[新版]国際私法・国際取引法判例研究』A5判・306頁・2100円 27の重要判例を完全評釈。好評の初版をさらに充実。
▼横田睦子著『渡米移民の教育―栞で読む日本人移民社会―』A5判・208頁6090円 移民の貴重な情報源である栞の意義と実態を詳述。
▼柏木隆雄他編著『エクリチュ―ルの冒険―新編・フランス文学史―』A5判・300頁・2100円 作品の表現方法作者・映画を時代順に紹介。
▼渡部眞一郎・Risto Hiltunen 編著『Approaches to Style and Dis-course in English』菊判・288頁3990円 英語文体論及び談話研究に関し多角的に論述。
▼桑原恵著『幕末国学の諸相 コスモロジー/政治運動/家意識』A5判・320頁・6720円 和泉の大庄屋中家の産霊思想と宇宙論。
▼増田幸子『アメリカ映画に現れた「日本」イメージの変遷』A5判・235頁2520円 初期作品から現在まで日本人男女はどう描かれてきたか。


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関西大学出版部

▼大庭 脩編著『長崎唐館図集成』(A4判・14175円)国内外から集めた長崎唐館図の集大成がはじめて実現。140頁におよぶフルカラーの図版はまるで空から唐人屋敷内を覗き込むようである。日中交渉史に生涯を捧げた故大庭脩教授の絶筆をはじめ4編の論説とともに図版解説、英文解説がつき、読者の便宜を計っている。
▼ブルーノ・ラミレス著、伊藤健市訳『労働者が闘う時』(A5判・3675円)革新主義期の労働情勢をセオドア・ローズヴェルトやマーク・ハナが代表する政界、サミュエル・ゴンパースやジョン・ミッチェルが代表する労働界、そして全国市民連盟に参集した実業界、これら三者の織りなす歴史模様として克明に描いた高著の本邦初訳。
▼靜 哲人著『NEW HORIZONS IN COMPUTERIZED TESTING OF READING』(B5判・4725円)パソコン制御の斬新な言語テストを提案する。たった4項目で40項目相当の信頼性を実現。全英文。


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関西学院大学出版会

新刊
▼後藤明・松原好次・塩谷亨編
『ハワイ研究への招待――フィールドワークから見える新しいハワイ像』
若い世代の研究者を中心にした各フィールドからの論考は一般的なハワイ・イメージをうち破りハワイの面白さを再認識させてくれる。(A5並製・340頁・定価2625円)
▼関西学院大学キリスト教と文化研究センター編
『民と神と神々と――イスラーム・アメリカ・日本を読む』
9・11をはさんで行った、国家・宗教問題の第一人者(池明観・花崎皋平・阿満利麿・小田淑子・小杉泰・中田考・森孝一・板垣雄三)らによる講演集をまとめる。(A5並製・270頁・定価2520円)
▼北米エスニシティ研究会(田中きく代・高木眞理子他)編
『北アメリカ社会を眺めて――女性軸とエスニシティ軸の交差点から』
(A5並製・300頁・定価2835円)


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九州大学出版会

▼藤井美男・田北廣道編著『ヨーロッパ中世世界の動態像―史料と理論の対話―』(A5判・640頁・9870円)西欧中世史研究の第一人者、九州大学名誉教授森本芳樹氏の古稀記念論集。史料論を軸に西欧中世の世界を動態的に解明する、気鋭の若手から中堅、練達の研究者26名の論考。第一部「史料論の世界」、第二部「史料と理論の対話」。
▼中園聡著『九州弥生文化の特質』(B5判・650頁・14700円)なぜ弥生時代は開始されたか、なぜ古墳文化は九州から興らなかったか……。九州全域・沖縄を主な対象として、東アジア的脈絡から弥生時代中期社会を解き明かす。認知考古学などの理論や新しい方法論を縦横に駆使して、独自の視点から弥生社会の実像に迫る意欲作。
▼森谷裕美子著『ジェンダーの民族誌―フィリピン・ボントックにおける女性と社会―』(A5判・478頁・8610円)そこでは女性たちが主体的、戦略的にその役割を利用し、状況に応じて新たな役割を創りだしていく。本書は、民族誌を再構築してジェンダーを考える。


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