GOZOノート 1 コジキの思想
価格:3,850円 (消費税:350円)
ISBN978-4-7664-2339-6 C0095
奥付の初版発行年月:2016年06月 / 発売日:2016年06月上旬
言語のアヴァンギャルドをひた走る吉増剛造
自選エッセイ・コレクション第1巻 〈詩論〉
怒涛の1960~80年代に、詩をめぐって書きつづられた、
過激にして優美なベスト・エッセイ集!
解説=平野啓一郎
萩原朔太郎、中原中也、芭蕉、石川啄木、北村透谷、田中冬二、武満徹、吉岡実、鮎川信夫、岡田隆彦、大岡信などの詩論のほか、「なぜ詩を書くのか」「詩とは、世界とはいったいなんなのか」……詩人の激しい思想をあますところなく伝える、赤裸の言葉たち。
単行本未収録のマボロシの作品も掲載
2016年6月から始まる東京国立近代美術館の〈吉増剛造展〉にあわせて記念出版
特別付録として、投げ込み詩付き
デザイン=服部一成
吉増 剛造(YOSHIMASU Gozo)
1939年生まれ。詩人。慶應義塾大学文学部国文科卒業。
1964年に第一詩集『出発』(新芸術社)を刊行。以降、絶えず現代詩の最前線を切り拓く詩作品を発表するとともに、詩の朗読を伴うパフォーマンスを世界各地で行う。主な詩集に『黄金詩篇』(思潮社)、『熱風 a thousand steps』(中央公論社)、『オシリス、石ノ神』(思潮社)、『螺旋歌』(河出書房新社)、『花火の家の入口で』(青土社)、『表紙 omote-gami』(思潮社)、『怪物君』(みすず書房)など。他に、映像作品『キセキ―gozoCiné 』(オシリス)、『詩学講義 無限のエコー』(慶應義塾大学出版会)、『我が詩的自伝』(講談社現代新書)がある。2015年日本芸術院賞・恩賜賞。
目次
(一瞬、オトタテテ)
「しろい一枚の皿」 ―― 田中冬二
アイヘイチューで終らない ―― 岡田隆彦
秋日帰郷 ―― 萩原朔太郎
朝日がゆがんでみえる
一語の魅力
内側から個を動かし規制するもの ―― 石川啄木『ローマ字日記』
王国ノート
大岡信への手紙
オートバイあるいは走る馬 ―― 吉岡実「孤独なオートバイ」
かがやく銀
巨人伝説
くろがねの秋の風鈴
コジキの思想
古武士のような名の ―― 武満徹
小息なき声を振り立つるが如く ―― 透谷ノート
三千行の「歩行」の詩
冥府の入口 ―― そのstepのこと
自覚的に詩を書きはじめたのは
詩の本質は激しさにある
神秘的な表面張力 ―― 吉岡実詩集『神秘的な時代の詩』
清しい声の人 ―― 透谷ノート
頭脳が細かく揺れて
世界はなんのためにあるのか
ツァララーラ
月が静かに下りて来た
中原中也と空の歌
氷島、The ice land
ひら、ら
ヒロちゃん
深い闇にたつ詩人 ―― 鮎川信夫
水だ
もしボクシングや相撲の
夢のベストナイン
リズムの魔に吹かれて恋の山にいたる
リズムのもたらすもの
霊魂のかたち
わたしの中也さん
わたしは燃えたつ蜃気楼 ―― 「風」からパルメニデスへ
解説 疾駆し、「ゆきき」する若き詩人 平野啓一郎
吉増剛造 著書目録