思想史の中の日本と中国 第II部 歴史と人間
四六判 244ページ
価格:2,750円 (消費税:250円)
ISBN978-4-13-010149-3 C3010
奥付の初版発行年月:2021年01月 / 発売日:2021年01月上旬
価格:2,750円 (消費税:250円)
ISBN978-4-13-010149-3 C3010
奥付の初版発行年月:2021年01月 / 発売日:2021年01月上旬
内容紹介
何を論じれば中国思想を論じたことになるのか.それは日本人にとって他者なのか,自らをも顧みることなのか.現代中国の俊英が溝口雄三の方法(第一部)や昭和史論争を読み解く,日中比較思想史の新展開.日中の彼此から歴史における客観性,政治,記憶のアクチュアリティをめぐる思索へと読者を誘う.
著者プロフィール
孫 歌(ソン カ)
中国社会科学院文学研究所研究員
鈴木 将久(スズキ マサヒサ)
東京大学大学院人文社会系研究科教授
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
論争の時代――日本の読者へ
上編 現代史叙述と「国民の体験」
一 昭和史論争の縁起
二 昭和史論争の基本的な対立構造
三 戦争責任と国民生活の体験
四 政治闘争の手段としての「科学性」と「客観性」
五 偽の命題を除去する――歴史と文学の関係の先入観を超えて
六 相補的な対立関係――『昭和精神史』の登場
下編 現代史叙述の認識の枠組み
一 日本歴史学の倫理の構築
二 全体的な判断と人格の分析――スターリン批判から生み出された思考
三 唯物史観の再「発見」
四 偶然と必然、一般と特殊
五 学術史と思想史の中の昭和史論争