大学出版部協会


主題による書籍紹介

93●日本を愛した外国人

ザビエルやシーボルト、開国後はクラーク博士やフェノロサなど、日本を愛した外国人は多数います。幅広い分野において、日本は彼らから多大な影響を受けました。ほかにも日本在住の有無に関係なく、日本を愛する外国人の視点から研究や紹介がなされています。彼らの活動によって、私たちが気づかされる日本の良さがあります。

92●学習―○○の基本をおさらいしましょう―

基礎から学びたい、もう一度やり直したい、知識をより確かなものにしたい、そんな「勉強したい」の熱い気持ちにきっと応えられるさまざまな分野の導入書・入門書が勢揃いしました。新たな気持ちで学びをスタートさせたい、そのやる気を後押ししてくれるぴったりの一冊が見つかるはずです。

91●法と安全

法の成り立ちを考えれば、法は国家や市民の安全に資するはずだが、法があっても争いや殺人は絶えず、国家間の紛争では国際法よりもパワーの実効がものを言う場合も多い。憲法改正、死刑制度、治安問題、国益論議等、動きが盛んな今こそ、法の理論と実際について考える書籍を「国や市民の安全」という視点で選び、紹介します。

90●アジアと日本――古代から現代までを視野に入れて

アジアと日本:「アジアのなかの日本」「日本のなかのアジア」――この2つの視点から見えてくるものは何か。歴史・経済・文化・教育などの各分野における交流は、公的なものから私的なものまで多様なものがある。今、外なるアジアと内なるアジアを見つめ直すことが求められていないだろうか。

89●人文学の世界

人間とは、私とは一体何なのか…。言葉は単なる情報伝達の道具ではなく、精神・文化を培い、表現し、蓄積する知の宝庫である。その言葉と文字をよりどころにして、人間と、人間が数千年に亘って築いてきた文化と社会について、その本質を根源から問い直す。

88●社会と希望

再び広がる格差社会の中で、私たち個人はどのように希望を持つことができるだろうか。先達の教えにも学び、様々な視点から社会へのかかわりと社会変革の可能性を考えてみよう。

87●日本経済の歴史

「アベノミクス」という造語が世間を賑わせて久しい。しかし、この政策が本当に有効かどうかを検討するためには、日本経済の歴史を遡り過去に学ぶ必要がある。今後の日本経済を考える上で有益な書籍を紹介する。

86●リスクと向き合う

高度技術社会では、食品の安全やプラントの安全をはじめとし、地球温暖化や化学物質による健康影響など、リスクの様相が変化しています。そうした中でわれわれは、リスクであふれる社会を生き抜くために、積極的にリスクテイキングを行いながら、それに対応する「技能力」、「実践力」、「人間力」を養う必要があります。こちらではその参考となる書籍をご紹介いたします。

85●鑑賞する力

絵画、舞台、古典芸能、文学、映画からテレビ、そして写真などの奥深い芸術鑑賞術を指南。読んでから観るか、観てから読むか…一度の鑑賞では気づかなかった新たな視点を案内します。作者のまなざしや歴史・通史をおさえて、意識を広げ理解を深めるのも方法。一歩踏み込んだ秋の芸術鑑賞ガイドにお役立てください。

84●暮らしのサイエンス

「不思議」を解明する「科学」。わたしたちの毎日の衣食住も、たくさんの「不思議」とたくさんの「科学」によって構成されています。暮らしに役立つ、暮らしに効く、暮らしの中に生きている身近なサイエンスの書籍をご紹介します。

83●スペインの風

慶長遣欧使節がスペインに派遣されてから今年で400年。近世日本の外国交易を支えた同国は、さまざまな文化的魅力にもあふれています。独創性に満ちつつも落ち着きをたたえた建築、大航海時代の豊かな歴史――大学出版部の書籍でぜひ、スペインの風を感じてみませんか。

82●自由とは何か

自由に行為するとはどういうことなのか。そもそも自由に行為することは可能なのか。そして、自由に生活することがどれほど重要なのか──。思想の自由、表現の自由、学問の自由、社会的自由など、さまざまな自由を考察し、複雑な現代社会を生きるためのヒントとなる本を紹介いたします。

81●地方と中央

東京一極集中が問題になって久しい。人が集まれば集まるほど、便利な施設やサービスが増え、一極集中の傾向に歯止めをかけることは容易ではない。地方の復権をどのようにして行うのかも大問題です。一極集中には弊害がともなうが、地方にも欠点があります。中央と地方の関係について考えたい。

80●変わりたいあなたへ

人生にはさまざまな変化が待ち受けている。災害、事故、病気、身近なものの喪失、友人との軋轢と和解、加齢による衰弱、あるいは希望と再生など。私たちは、この変化という向かい風をあたかも楽しむかのように、人生行路の諸段階における自己変容を積極的にとらえ、「よき生」への瞬間にできるよう努めたい。生きることは学ぶことであり、学ぶことは変わることである。あなたの自己変容のきっかけとなる書籍をご紹介いたします。

79●大学散歩

多くの大学には、さまざまな歴史遺産、記念碑や記念館、そして名所がある。まずは、訪ねてみよう。さらに、その大学の創立者や歴史に関心をもったら、各出版部推薦の本を手にとってみよう。そこには、思わぬ発見があるはず。それでは、「大学散歩」を始めてください。

78●ヨーロッパ文学の世界

ヨーロッパでは長い歴史を通じて様々な文学作品が蓄積されてきました。ギリシア・ローマの神話、中世の騎士物語から、ルネサンス期の詩集、戯曲、短編・長編小説、作家の残した日記や往復書簡集、近現代の実験的作品まで。あなたも豊かなヨーロッパ文学の世界にふれてみませんか。

77●沖縄を本源的に問う

沖縄「復帰40年」と無邪気に言ってのけるわれわれ。しかし沖縄独自の風土、文化、歴史を日本人はどれほどに理解しているのか。沖縄とは「われわれ」なのか? 島嶼国家としてしたたかに生き抜いてきた前近代、帝国主義の波に翻弄された近代。いま一度、その歴史と今を根源的に問うべき時だ。

76●現代人と価値

未曾有の災害を機に私たちは価値観の転換という問題に直面させられました。自分自身との関係、他者との関係、神との関係を省みるために、また、社会のさまざまなシステムを再考するために、これらの本が役に立てば幸いです。

75●こころと身体の関係を見つめ直

こころと身体の健康のために必用な要素ってなんだろう?こころを元気に、身体を健康にする術をしりましょう。

74●20世紀の歴史

今世紀に入りすでに10年以上が過ぎたが、決して華々しい時代ではなく、ある種の昏迷の時代を迎えているといえる。「激動の時代」であった20世紀を今改めて振り返ることは、我々の今後を考える上で何らかの参考になるのではなかろうか。

73●めくるめく論理と数学の世界

パラドクスあり、パズルありの、知的好奇心をそそられる論理と数学の世界。諸学の土台ともなるこの世界を、以下の書籍とともにぜひご堪能ください。

72●好奇心をくすぐる

表紙を開く前からドキドキ、ワクワク。怖いモノ見たさ。ページに身を潜める未知なるものたちは、あなたを取り込もうと手ぐすね引いて待っている。のぞき込んだら……もう逃げられない。いっそどっぷりひたってみましょう。仕事も家事も浮世の義理もすべて忘れて……。欲望のおもむくままに読み尽くす、これぞ読書の醍醐味。

71●空への誘い

日本国内での観測は25年振りとなる5月の金環日食をはじめ、6月の金星日面経過、8月の金星食、12月のふたご座流星群極大など、今年は天体ショーの当たり年と言われています。宇宙や天文現象への関心も高まっている今、「天文・宇宙・空」に関する思想、歴史、文学、美学、科学などのジャンルを超えた書籍を集め、空を見上げたくなるような本を紹介いたします。

70●イギリスを知る

2012年夏に開催されるオリンピックで、イギリスが話題になっています。イギリスといえば、「産業革命・シェイクスピア・ビートルズ・サッカーの母国」などが思い浮かぶことでしょう。政治・経済・歴史・文化など、多方面にわたって世界に影響を与えたイギリスに関して、書籍を通じてご紹介いたします。

69●AJUP版「学問の入口」フェア

東京大学出版会が毎春に書店店頭で開催している「学問の入口」フェア。それを大学出版部協会全体で展開してみたら――。人文書に理工書、そして芸術書まで、春に読みたい入門書が勢揃いです。

68●外国に学び・外国に遊ぶ

外国の文化・歴史・言葉を学ぶことは楽しいものです。たとえば、韓国ドラマがきっかけで韓国語を始めた人が多いのではないか。他国の文化等を学びつつ、楽しく遊ぶための手がかりを提供する書籍を紹介。

67●社会と個人

今、社会は情報技術の革新によって急激に変貌しつつあります。その中で暮らし働く私たちの立ち位置も日々揺れ動いています。個人を取り巻く社会はどう変わっているのか。グローバル化する社会の中での個人・学校・コミュニティのあり方をさまざまな観点から考察します。

66●放射能を「正しく」恐れるために

福島第1原発事故により、われわれが日常生活で浴びる放射線量は確実に増加している。しかし、その増加量は健康に影響があるレベルなのか、影響があるとしたらどの程度なのか。放射線/放射能を過剰に恐れないために、しかし適切に恐れるために有用な本を紹介する。

65●もうひとつ先の芸術鑑賞術

新たな視点を得ればアート、音楽、演劇、映画の鑑賞はもっと楽しくなる! 基本を知る・再確認する、解説や批評を熟読するのもひとつの方法ではないでしょうか。そんなもう一歩踏み込んで芸術に親しむための書籍を紹介します。読んで審美眼を磨き、その先にある芸術の世界とふれあってください。

64●メディアと現代

ほんの15年ほど前まで、メディアはテレビ・ラジオ・新聞が主流でした。ところが現代は、パソコンや携帯端末などで多くの情報が瞬く間に広がり、世界情勢を動かすくらいの影響力があります。私たちは今後、いかにメディアと付き合っていけばよいか。ご紹介する書籍を通じて、そのヒントが見つかるかもしれません。

63●森林を理解するために

2011年は国連の定める「国際森林年」です。世界の森林の減少・劣化をくい止め、持続可能な森林の管理・利用を拡げていくことの重要性を再認識し、森林の未来を守るために、各地でさまざまな活動が行なわれています。世界的に大きな課題となっている森林について理解を深める書籍を紹介します。

62●先達の教えに学ぶ

人が生きていくことは歴史を積み重ねること……。そんな積み重ねの中で、人は多くの知恵を身につけ、経験をし、それらを後世に伝えてきました。それら後世に伝えられた「先達の教え」は、私たちの生活のあらゆる場面で活かされています。ここで紹介させていただいた書籍を読みながら、はるか昔を生きた先輩たちの人生を通した教えに触れ、今を考える機会になればと思います。

61●電力・エネルギー再考

福島で起きた原発事故は、改めて日本のエネルギー政策のあり方について多くの問題を提起した。活動エネルギーの大半をを電力に頼る我々にとって、一つの転換期を迎えたことは確かであろう。太陽光や風力などの自然エネルギーの活用も含め、電力とエネルギーの問題について考えます。

60●健康生活のすすめ

「不健康にともなうリスク」とは一体何でしょうか? 人は不健康になると、「働けないリスク」、「遊べないリスク」、「学べないリスク」など様々なリスクを背負いこんでしまいます。健康体でいることがいかにリスクヘッジできている状態か改めて考え直し、自らの体をセルフマネジメントするように心がけましょう。

59●物語のちから

物語から呼び覚まされるものとは何だろう? 人間の存在の深みに変化をもたらすさまざまな物語にふれてみよう。人が物語ることは、物語る人に何をもたらすのだろう? ナラティヴ・アプローチの可能性を考えてみよう。

58●災害・救援・復興の歴史と今

2011年3月11日を経験した今、私たち大学出版部協会加盟出版部が持つ関連書籍を洗いざらい出してみてはどうだろう。自然災害、戦災、大事故、テロ…過去の経験と記録が今直面するこの未曾有の危機に立ち向かう力となるかもしれない。

57●旅行(たび)の様相

人間が考える存在であるかぎり、「旅」は人にとって永遠のテーマになろう。玄奘、マルコ・ポーロ、芭蕉…。思索の人ゲーテでさえ「旅行記」という名で恋愛論や芸術論をものしていることは興味深い。旅は空間でなく、書物の中にもあるという証左です。

56●水と生活

生命の源であり、人が生きるために必要な液体として、また、さまざまな産業活動に利用される資源として、重要な役目を果たしている「水」。その透明感と多様な姿態の美しさで人の心を魅了し、時には水害という形で牙をむく「大自然の恵み」と、人はどう付き合ってきたのか。水と生活の深い関わりに迫った書籍を紹介します。

55●社会の中の情報技術

 パソコンとインターネットに代表される情報技術。いわゆるITという表現も一般化しており、社会や暮らしと密接に関係しています。今や欠くことのできない情報技術について、技術面のみならす、教育・社会・経済など、さまざまな角度から論じている書籍を紹介しています。

54●数字を読む 基礎から学ぶ数学

 日本人の数学的能力の低下が伝えられる一方で、ビジネスを中心とした実社会においては、経営に携わる人や経理担当者といった専門的な職種のみならず、さまざまな職種において数学的な知識の必要性が増してきています。こちらでは『数学の基礎的な力(数字を読み取る力)』を身につけるために最適な書籍を紹介しています。

53●世代と格差と社会

 人が社会の中で享受する様々な「得」や「益」は、平等に配分されてはいないのが現実だ。中でも時間軸上の格差=世代間格差の固定拡大は、社会のしくみの永続性を危うくする火種となりかねない。年金の目減り、長引く不況と雇用不安、社会保障の縮小、少子高齢化、貧富など、世代と格差と社会に関する問題を扱う本を選んだ。

52●古典時代にホンモノを探れ

 1000年の日本文化、2000年の西洋文明、4000年の中華世界。そこには、現代とは比べものにならない大変動があり、静穏もある。千年の単位で生き残った人間の知恵と心性が、古典世界に広がる。

51●活字文化を考える 出版と本の未来

 「活字離れ」が叫ばれて久しい。活字文化が危機的な状況にあるともいわれるが、出版の問題が、出版文化の話と出版ビジネスの話を混じり合わせて論じられている側面もある。日記・手帳を紙媒体に書くこと、インターネット上にブログを書くこと、新聞・雑誌を読むことも、出版物を刊行することと同様、活字文化である。広い視点から、出版と本の未来のあり方を見つめたい。

50●生物の不思議と多様性

 生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が本年10月に名古屋で開催されることから、「生物多様性」という言葉をよく聞くようになってきました。生物の多様性自体について書かれた本や、生物が織り成す様々な不思議についてまとめた本を紹介します。

49●社会倫理をめぐって

 医学の発展をはじめイノベーションで生活・制度が変わり、新たな倫理構築が望まれる。目指す方向はどこから見えてくるのか。責任の自覚はどのように生まれるのか。応用倫理の諸問題を考えることに加えて、社会倫理の歴史から現在の問題を見つめ直すことも必要ではないか。多様な視点を提供する著作をご紹介する。

48●談論風発  対談・座談の魅力

 丁々発止の議論、機知に富んだ会話、自由に展開する論旨。対談・座談には、論文にない魅力が多くある。対談者の人柄や知識の豊かさを感じることが出来だろうし、話しことばのもつ力によりテーマへの理解をより深めることが出来るだろう。書籍のテーマはさまざまであるが、その魅力を知っていただきたい。

47●暴力と平和

 国際政治の中において、「暴力と平和」の問題はすたれるどころかますます深刻さを増している。また戦争は私たちに何をもたらすのだろう──。戦争という悲劇を繰り返す、われわれ人間社会は過去の戦争体験をどういかすべきなのか。体験記や戦争論など、後世に伝えたい一冊を挙げた。

46●政治を考える

 自民党政治から、民主党へ転換した日本はどう変わったか。日本の与党の責任所在と問題点を考える。また2010年は、日米安保条約改定から50年。日本とアメリカの関係をみつめ直すのに好適な書籍を挙げた。さらに、政治学、政治論を網羅。外交論を含め、広く政治についてアプローチする。

45●外国語習得法

 昨今のグローバル化が進む中、われわれの周りにはたくさんの外国語であふれています。
外国の方と会話をするとき、遊ぶとき、仕事をするとき、恋愛をするとき、喧嘩をするとき、和解をするとき、色々な場面で外国語は必要となります。
こちらでは初級者から上級者まで、幅広いニーズに応えた書籍をご案内しております。

44●自然遺産・文化遺産をめぐって

 世界各国が自国を代表する普遍的な価値をもつ遺跡などの文化遺産や素晴らしい景観の自然遺産を、世界遺産として登録している。また能楽のように芸能、口承などが優れた無形の文化遺産も世界遺産としてリストアップされている。このような、人類が共有すべき世界的な遺産から、やがては忘れ去られる一地方に伝わる遺産や伝承まで、独特の風土を形作り、多様で独自の民俗性を継承してきたさまざまな遺産についての著作を集めました。

43●大学で学ぶということ

大学で学ぶためには、いかに主体的になれるかが、大きなポイントになるのではないか。自分がやりたいこと、将来どのような職業につきたいのか、ということを考え、学んでいく必要がある。学ぶためにどのような技法があるのか、いかなる視点をもつべきなのか、どのようなスキルを身につけるべきなのかを考えるための書籍を集める。

42●東南アジアを知る

東南アジアは、広範な範囲に広がっている。インドシナ半島・マレー半島・インドネシア諸島・フィリッピン諸島などを含んでいる。文化・歴史・宗教等は多様性に富んでおり、政治・経済面においても大きな違いを見ることができる。多方面において、東南アジアの諸国とつながりが強くなりつつある今、人々の関心と知識欲を満たす図書を紹介します。

41●イスラームの歴史と文化

 広汎な地域と膨大な人口、脈々たる文化と歴史を持つアラブ・イスラーム世界について、古代から現代まで、信仰の本質からオスマン帝国、ムガル帝国など諸帝国の歴史、文化の諸相、研究史や探検紀行、都市論やジェンダー論にわたって、偏見と誤解に満ちたイスラーム観を見直すための著作を集めました。

40●伝統芸能の世界

 ご存じのように、平成13年(2001年)に能楽(能と狂言)は、パリに本部があるユネスコ(国連教育科学文化機関)から世界無形遺産の第1号として認定されました。その後「人形浄瑠璃文楽」、「歌舞伎」がそれぞれ指定され、日本の伝統芸能の質の高さが世界的にも大変注目されるようになりました。
 しかしその一方で、そもそも伝統芸能とはどのようなもので、そこにはいかなる歴史が存在しているのか。概説的なことはともかく、それに適切に答えられる人はそう多くはないのではないでしょうか。
 今回はこの伝統芸能に対して、一見「食わず嫌い」ならぬ「食わず好き」になりがちな私たちに、その本当の姿と魅力を再発見させてくれる書籍の数々をご紹介します。

39●音楽と社会

 歌は世につれ……の言葉があるように、音楽はつねに時代・社会を映す鏡であった。帝王の徳や偉業を讃える楽曲、革命の精神を鼓舞した楽曲、時代の寵児となった演奏家、社会の荒波に翻弄された作曲家、さらにはコンサートや音楽祭の歴史と聴衆の変遷を通して、時代・社会を再現した書籍をご紹介します。

38●スポーツと健康

37●人文系のサイエンス

 自然科学が科学者や技術者だけのものであってはならない。たとえば、エコロジーや健康をめぐる厖大な情報に惑わされないためにも、自然科学の素養は万人にとって不可欠である。自然科学の基礎知識を持たない人文系の読者のために、やさしく、わかりやすく書かれた自然科学の入門書を選択しました。

36●資本主義とは何か

 世界恐慌とも言うべき未曽有の金融危機の時代を迎えている今日、資本主義の問い直しや新たな理解が求められていると言えるのではないでしょうか。全世界を覆うこの経済システムの実像に迫る本を紹介します。

35●遺伝と進化——『種の起源』150周年

 進化論の記念碑的著書『種の起源』が刊行されて150年、著者のダーウィンが生誕して200年を今年は迎えます。進化論はこの間に大きな開花を遂げ、並行するように遺伝学も発展を続けてきました。遺伝や進化に広く関係する本を紹介します。

34●法律入門——裁判員制度を考える

 裁判員制度は、天下の愚策なのか、司法を身近にする制度なのか。裁判員候補になった方には切実な問題でしょう。今年の候補者名簿に載らなくても、大多数の方はいつかは載る可能性があります。
 裁判員制度の是非はさておくとして、近代国家に生きるわたしたちには、「司法」についての素養も必要といえるかもしれません。まずはここに集めた、法律や裁判を身近に感じることのできる書籍からいかがでしょうか。

33●医療と現代社会

 高齢化の進むこれからの日本の医療では、さまざまな医療分野での研究や対策が必要になってきています。身近な健康管理はもちろんのこと、医療機関も良質な医療を提供するための体制を確立して行く使命があります。今回の「医療と現代社会」というテーマでは国内外の医療制度や病院事業のあり方、心・身体の問題とスピリチュアルケア、臨床研究などの幅広い図書を紹介しています。

32●韓国を知る

 日本と韓国は、歴史・文化はもちろん、現代では経済・政治の分野でも強いつながりがある。多様な視点から見ることにより、より深く韓国を知ることができるだろう。例えば、韓国映画や食文化の底流にあるものに気付かれるだろうし、韓国の人々の行動や考え方の芯にあるものに着目することになるのではないだろうか。「日本と言えば、フジヤマ・ゲイシャ」という言葉が代表するステレオ・タイプの見方から抜け出すために、書目リストを活用していただきたいと考えます。

31●コミュニケーション力をつける

 伝えたいことを伝えることは、難しい。言葉にしろ文章にしろ、そんなつもりで話したり書いたりしたのではないのにという思いを、数多く経験しているのではないか。「コミュニケーション力」を身に付けるためには、経験が大切なことはもちろんだが、技術も重要である。リストの中から、ご自身の課題にあった本を是非探して、お読みいただきたい。

30●こころと身体を考える

 「健康」であることは、私たちの切なる要望である。現代は、身体はもちろん、こころの健康も求められている。乳幼児から高齢者まで、日常・学校生活から会社までのさまざまな過程における「こころ」と「身体」をテーマにした図書を紹介する。これらの図書の多様さが、このテーマの広がりと深さを示していると思われる。

29●こどもと教育

 人間社会は子どもたちを教育することによってその歴史を連綿とつないできたが、今、子どもたちが育つ社会・環境はかつてない速度で変わり続けている。いじめ、暴力、不登校、非行が多発するのはそうした変化に子どもがうまく適合できないこともその一因としてあるのであろう。学力格差、低学力化についての報道も多い。価値観が多様化し、技術革新による10年後の社会変化すら予想困難な現代において、子どもの教育はどのようするのがいいのか。子どもと教育について、文化的、社会的、制度的な面からとらえた著作などを紹介。

28●資源とエネルギー

27●共生と再生——持続可能な社会へ

 地球温暖化によって、地球滅亡のシナリオが絵空事ではないと認識されてきている昨今、環境問題は重要な関心事です。スローガンのようにうたわれる「地球にやさしい」とはどのようなことでしょうか? サスティナブル建築(持続可能な建築物や考え方)をはじめ、次世代へ環境を維持するためのアプローチを考える書籍をご紹介します。

26●宇宙と生命

 環境問題、温暖化、石油資源など、近代文明は持続可能性という問題に直面している。人類は、地球上の環境破壊を最小限にとどめる努力のみならずく、宇宙でも人類存続の可能性を探らざるを得ないかもしれない。米国の無人探査機は、火星で生命存在の条件とされる水の検出を試みる。日本の有人宇宙施設「きぼう」が国際宇宙ステーションに設置され、地球の生命体が宇宙を起源とするのかを辿る実験も計画されている。私たちは人類の起源と存続の鍵が宇宙の謎に秘められているという可能性を考慮する必要がある。

25●中国はいま……

 さまざまな問題を抱えながら、急速な経済発展を続ける中国──世界の注目を集めるこの国の「いま」を知るために、政治・経済をはじめ、歴史と文化・社会にわたる多彩な視点から執筆された書籍を集めました。

24●アートへの誘い

23●日本の食を考える

22●アメリカの政治と文化

21●ヨーロッパを考える

 欧州連合は憲法条約の否決から改革条約の批准へと動き出した。地域的には東欧諸国、トルコ加盟の問題などまだ不明な部分もあるが、方向としては拡大を目指している。そこで明らかになってきたことは、政治、経済領域の問題だけでなく、文化など深層から見た「ヨーロッパとは何か」という問題である。ここに紹介する書籍群はその問題を考える視角を与えてくれるだろう。

20●福祉と社会保障の課題

 福祉、教育、医療など公共サービスの拡大は政府の財政支出を増加させ、さまざまな国でサービスの効率と公正のバランスをとるために市場原理の導入による構造改革を断行した。しかし市場はうまく機能せず、政府の公共政策は失敗し、公共サービスの低下を招いた。財政支出を抑制し、サービスを向上させるいかなる政策が可能なのか。現代における福祉と社会保障の課題を考える。

19●アジアと日本の現在

 アジアは地球人口の3分の1を占め、豊富な労働力により経済成長も著しい。しかし、急速な経済成長の影で貧富の格差を生み出し、環境破壊、また政治状況の不安定などの負の部分も抱えている。アジアはどこに向かうのか。そのアジアの中で日本の役割は何かを多方面から検討する。

18●民族と宗教

 グローバリゼーションが進展し、経済の分野では世界は均一化に向かっているように見えるが、他方で、民族ナショナリズムが勃興し、世界各地で紛争や政治的な緊張を生み出していることも事実である。その民族ナショナリズムを強化しているのが宗教ナショナリズムであるといわれる。民族と宗教はどのような関係にあるのか。世界各地の民族と宗教の問題を論じた書籍をここに挙げた。

17●大学とは何か

 大学はいま大きな変革期を迎えている。大学設置基準の大綱化による教育内容の変化、国立大学の独立行政法人化、少子化による定員割れ、学生像の変化、国際的な競争環境の登場など、大学は存立に関わる変化と課題に直面している。根源的な問題は、現代において「大学とは何か?」を明らかにしなければならないということである。

16●ジェンダー論の現在

 男女の性別に関わるさまざまな現象を社会文化的な視点で捉えることをめざすジェンダー論は、女性学、フェミニズムを超えて、性の多様性を捉える学問に展開してきた。ここでは「男女共同参画」への政策的研究から性の多様性を歴史的に捉える研究などその拡がりを紹介したい。

15●文学の楽しみ

14●自分を磨く──自己啓発のために

13●現代人と宗教

12●日本語を考える

11●ものづくりの復権のために

10●憲法を考える

9●新しい教育のかたち

 学校教育から社会教育や生涯学習まで、eラーニングをはじめとする最先端の教育方法を紹介する本、教育学の古典の中に、あるべき教育の姿を再発見する本など、多方面から新しい教育の理念と方法を探ります。

8●暮らしの中のサイエンス

 科学は研究室や実験室だけに存在するのではありません。暮らしの中の科学を見出し、暮らしの中で科学することで、今まで見えなかったものが見えてきます。そのための、親しみやすい科学の本を選択しました。

7●高齢社会を考える

 年金や老人医療・介護の問題はもとより、老後の生きがい、老人ホームのあり方、諸外国の制度まで、高齢社会に伴うさまざまな問題に、法律学、社会学、歴史学、医学、人生論などのあらゆる分野から迫ります。

6●企業経営と社会的責任

 自動車、湯沸器、シュレッダーの欠陥、インサイダー取引など、企業の社会的責任が問われる事例が頻出しています。このような時代にあって、根本的な見直しを迫られている企業経営の理念と方法を追究します

5●民衆の歴史を跡付ける

 帝王や貴族、一部の聖職者など、権力者・支配者の歴史だけが歴史ではない。名もない民衆の日常生活や仕事、あるいは従来の歴史の中に埋もれた反逆者やアウトローの活動を通して、知られざる歴史に迫ります。

4●グローバリズムの光と影

 経済・金融から文化・社会まで、グローバリズムの波が押し寄せている。それは、世界をひとつにする魔法の呪文か、それとも、個々の人間や民族の生き方を抹殺する凶器なのか。さまざまな側面から検討します。

3●人とその世界――伝記の楽しみ

 一筋の道を歩み続けた人生、社会の矛盾と闘い続けた人生、そして破天荒な人生──さまざまな人たちの生涯を通して時代と社会をも語り、生きるための指針を与えてくれる、魅力的な自伝・評伝をご紹介します。

2●地球環境を考える

 地球環境はいま、どのような状況にあるのか。私たちは地球の未来のために、何をしなければならないのか。何をしてはならないのか──自然科学から社会・人文科学まで、幅広い分野からの提言を網羅しました。

1●都市と都市生活の諸問題

 巨大化し変貌する都市の現状と問題点を明らかにし、その未来を展望するために、都市の精神を論じ、歴史的な都市に学び、都市の構造と機能を解析し、都市に生きることの意味を考察した基本図書を揃えました。

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