民族自決と民族団結 ソ連と中国の民族エリート
価格:8,360円 (消費税:760円)
ISBN978-4-13-036278-8 C3031
奥付の初版発行年月:2020年03月 / 発売日:2020年03月下旬
「民族自決」を前提として国家建設をしたソ連,同じ社会主義国でありながら,「民族団結」を前提として国家建設をした中国.本書は両国の少数民族政策を比較し,両国の制度的な差異,そして国家そのものの差異を明らかにし,崩壊した国家・ソ連と存続した国家・中国の本質に迫る,気鋭の論考.
熊倉 潤(クマクラ ジュン)
アジア経済研究所研究員
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
序 章 中ソの差異はどこのあるのか
本書の取り上げる地域と時期
本書の構成
I ソ連邦構成共和国の政治エリート集団
第1章 1920年代の共和国政治エリート集団(1920-29年)
はじめに
1 1920年代前半における政治エリート集団の形成過程
2 1920年代後半における政治エリート集団の変容過程
おわりに
第2章 集団化と経済再建の時期の共和国政治エリート集団(1929-37年)
はじめに
1 集団化(1929-30年)
2 危機下の迷走(1931-33年)
3 集団化後の展開
おわりに
第3章 大テロルと大祖国戦争の時期の共和国政治エリート集団(1937-45年)
はじめに
1 大テロル期の変化
2 大テロル後の変化(1938年5月-40年)
3 大祖国戦争期(1941-45年)
おわりに
II 中国少数民族自治区の政治エリート集団
第4章 国家建設期の自治区政治エリート集団(1949-56年)
はじめに
1 建国初期の新彊省指導部
2 新彊ウイグル自治区指導部の誕生
おわりに
第5章 反右派闘争と大躍進運動の時期の自治区政治エリート集団(1957-65年)
はじめに
1 反右派闘争
2 大躍進運動
おわりに
第6章 文革期の自治区政治エリート集団(1966-76年)
はじめに
1 文革初期(1966-68年)
2 文革中期(1968-72年)
3 文革後期(1973-76年)
おわりに
終 章 民族自決と民族団結
統計から見た差異
他の連邦構成共和国,少数民族自治区を含めた一般化
下級自治単位を含めた一般化
差異を持つ意味――比較帝国論の観点から
重要人物略歴一覧(中国新疆ウイグル自治区編)
重要人物略歴一覧(ソ連カザフ共和国編)
National Self-Determination and National Unity:
Ethinic-Minority Elites in the Soviet Union and the People's Republic of China
Jun KUMAKURA