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無意味論を超えて採用面接論

採用面接論 無意味論を超えて

A5判 240ページ
価格:4,290円 (消費税:390円)
ISBN978-4-13-040317-7 C3034
奥付の初版発行年月:2024年07月 / 発売日:2024年07月上旬

内容紹介

そもそも人材採用の面接で分かることとは何か。面接が正統性を持つ評価につながる方法とは何か。1980年代までを支配した「面接無意味論」を脱し、20世紀後半から今世紀に至るまでに、面接が意味ある方法へと進化した背景には何があったのか。構造化面接法、面接者配置法、知的能力やパーソナリティを含む非認知的特性の構成概念研究などの面接理論の現代思想史をレビューしつつ、日本における採用・就職慣行とそれが変化しつつある現在において「会って話す」意味とその手法を考える。

著者プロフィール

鈴木 智之(スズキ トモユキ)

名古屋大学大学院 経済学研究科 産業経営システム専攻 准教授
名古屋大学 経済学部経営学科 准教授
慶應義塾大学総合政策学部卒業。東京工業大学大学院社会理工学研究科人間行動システム専攻修士課程、同博士課程修了。博士(工学)・人間行動システム専攻。
アクセンチュア株式会社マネジャー、wealth share株式会社代表取締役社長、東京大学大学院情報学環特任准教授などを経て現職。主な著書に『就職選抜論―人材を選ぶ・採る科学の最前線―』(中央経済社、2022年。経営行動科学学会賞・優秀事例賞受賞。日本の人事部HRアワード2022書籍部門入賞)、『ワークプレイス・パーソナリティ論―人的資源管理の新視角と実証―』(東京大学出版会、2023年。日本の人事部HRアワード2023書籍部門入賞)など。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序章 変化する日本の採用・就活――その本質とは
新規学卒者の採用・就活環境/変化の本質/日本企業の偏った現代化/世界的研究動向と日本企業の課題/理論的布置

第Ⅰ部 面接研究の見取り図
第1章 面接の構造――選抜研究の視角
選抜の全体像/選抜手法の構造/選抜構造の前提条件/選抜構造の周辺
第2章 面接の正統性――意味ある面接とは何か
面接の正統性/適性検査の正統性/エントリーシートの正統性/日本的採用慣行と欧米の面接現代史

第Ⅱ部 面接の現代史
第3章 20世紀史――就活面接無意味論の支配と反旗
1980年代:採用面接無意味論の支配と歴史的転回/1990年代:面接の妥当性を生む要因探求
第4章 21世紀史――構造化面接からパーソナリティなどの構成概念の時代へ
2000年代:選抜基準の内容特定/2010年代以降:動画・オンライン面接の影響検証

第Ⅲ部 面接で分かること
第5章 採用面接による人事評価予測――入社前後4年間の追跡調査
面接と行動評価の基礎理解/データと手法/結果と考察/総合考察
第6章 採用面接の信頼性と構成概念――入社前後4年間の追跡調査(2)
面接の信頼性の基礎理解/データと手法/結果と考察/総合考察

終章 面接設計論の展望――ポスト新卒一括採用時代に向けて
面接現代史を今に活かす/現状を数値で正しく把握する/会って話す面接を作り直す/選抜過程全体で選抜妥当性を獲得する


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