内容紹介
学校とは何であり,そして何でありうるのか? 近代以降の教育を根源的に批判しながら,現実の学校に足を運び人と出会いつづけ,そこに可能性を見出してきた稀有な研究者である著者が,「学びの共同体論」「公共圏論」「リテラシー論」そして「人」について,近年もっとも重要な論考を一書にまとめる.
目次
第I部 学校の哲学
1 交響する学びの公共圏——身体の記憶から近代の脱構築へ
2 学校という装置——「学級王国」の成立と崩壊
3 リテラシーの概念とその再定義
4 公共圏の政治学——両大戦間のデューイ
5 学びの共同体としての学校——学校再生への哲学
第II部 哲学的断章
1 越境する知の断章
2 コミュニケーションとしての演劇と教育——如月小春との対話
3 祈りの心理学・希望の保育学——津守真に学ぶ
4 授業研究の軌跡から学ぶもの——稲垣忠彦の「教育学(ペタゴジー)」
5 死者の祀りとしての「私」——宮澤賢治の言葉と身体