境界線の学校史 戦後日本の学校化社会の周縁と周辺
価格:3,960円 (消費税:360円)
ISBN978-4-13-051355-5 C3037
奥付の初版発行年月:2020年12月 / 発売日:2020年12月上旬
通信教育や夜間中学が問う「学校に通える人」と難しい人との境界,民族学校が問う「国民」と非「国民」の境界,実業教育が問う「普通教育」とそうでない進路の境界…….「公教育」とは何か,誰になにを保障するのか.いまなお変動の中にある日本の「学校化社会」のありかたを歴史に追う.
木村 元(キムラ ハジメ)
一橋大学大学院社会学研究科教授
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
序 章 「境界線の学校史」の問題構制(木村 元)
第1章 「学校」制度の境界線――その形成と展開(木村 元)
第I部 教育を保障する境界――義務教育・学校教育・公教育
イントロダクション(木村 元)
第2章 夜間中学の成立と再編
――「あってはならない」と「なくてはならない」の狭間で(江口 怜)
第3章 勤労青少年と教育機会における学校方式の問題
――教育機会拡充をめぐる社会的力学(濱沖敢太郎)
第4章 揺れ動く公教育の境界
――外国人学校は公的に保障されうるか(呉永鎬)
第II部 どんな教育を保障するか――普通教育の境界変動
イントロダクション(木村 元)
第5章 道徳教育に抗する/としての生活指導
――普通教育の境界変動と宮坂哲文(神代健彦)
第6章 普通教育としての職業教育をつくる
――産業教育研究連盟と新制中学校のカリキュラムの変容(松田洋介)
第7章 高校工業科における普通教科と専門教科
――柔軟な教育課程編成による職業と生徒への対応(山田 宏)
結 章 〈学校の世紀〉における境界線の変動(木村 元)
Boundaries of Japanese Public Education:
A History of Schooling Society and its Borders
Hajime KIMURA, Editor