バリアフリー・コンフリクト 争われる身体と共生のゆくえ
価格:3,190円 (消費税:290円)
ISBN978-4-13-052024-9 C3036
奥付の初版発行年月:2012年08月
社会制度のバリアフリーは,科学の進展だけでは実現せず,また新しい問題の地平をひらきもする.人口内耳,障害者雇用制度,リハビリテーション……,立場によって目標が異なるばかりか,「争われる」バリアフリーすらある.東京大学のプロジェクトが発信する,現代社会の「バリアフリーのテキスト」.
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目次
序章(中邑賢龍)
第I部 バリアフリー・コンフリクトの実状
第1章 バリアフリーはなにをもたらしたのか?(中邑賢龍)——「能力」の保障・代替・増強のいま
第2章 役立つはずなのに使われない……——支援技術の開発と利用の狭間(巖淵 守)
第3章 人工内耳によって「ろう文化」はなくなるか?——ろう者の言語権・文化権と「音を聞く権利」を両立させる(大沼直紀)
第4章 障害者雇用って本当に必要なの?——制度の功罪と雇用の未来(岡 耕平)
第5章 読み書きできない子どもの難関大学進学は可能か?——障害学生への配慮と支援の公平性(近藤武夫)
インターミッション:「障害者」って誰?
第II部 バリアフリー・コンフリクトの論理
第6章 障害者への割引サービスをずるいと感じるあなたへ——「公平性」をめぐるコンフリクト(飯野由里子)
第7章 障害者のアートが問いかけるもの——「表現」をめぐるコンフリクト(田中みわ子)
第8章 裁かれない人がいるのはなぜか?——「責任」をめぐるコンフリクト(星加良司)
第9章 聴覚障害者のアイデンティティ・トラブル——テクノロジーの利用によって生じるコンフリクト(中野聡子)
第10章 「回復」と「代償」のあいだ——身体変容によって生じるコンフリクト(熊谷晋一郎)
あとがき
読書案内
コラム多数(上田一貴、大河内直之、ほか)