質的・量的の別なく「筋のいい調査」の条件を,豊富な研究と,目からウロコの用語(概念)解説によって,はじめて学ぶ人にもわかりやすく語るテキスト.見たいものだけをみる安直な「アンケート」を脱し,私たちを発見に導く社会調査への入門.
★苅谷剛彦氏(オックスフォード大学教授)推薦
「社会調査の技法を学びながら,同時に社会について考えるとはどういうことかを学ぶ.その往復運動が私たちの感性を磨き思考を鍛える.ついに社会調査論の決定版と呼ぶにふさわしいテキストが出た.」
目次
序——対話としての社会調査
第I部 2つのトライアングル
1章 不思議の国の「アンケート調査」——リサーチ・リテラシーを目指して
2章 リサーチ・トライアングル——筋の良い社会調査の条件
3章 リサーチャー・トライアングル——社会調査における分業と協働
第II部 リサーチ・デザイン
4章 漸次構造化アプローチ——リサーチ・トライアングルの時間軸
5章 問いを育てる——筋の良いリサーチ・クェスチョンの条件
6章 仮説をきたえる——筋の良い「仮の答え」の条件
7章 リサーチ・デザイン——社会調査における計画と創発
8章 サンプリング——標本調査のサイエンス&アート
(以下下巻)
第II部 リサーチ・デザイン(承前)
9章 測定——数字で語る技法と作法
第III部 個別技法
10章 実験法——因果推論をきわめる
11章 サーベイ——研ぎ澄まされた言葉で社会的現実を切り取る
12章 フィールドワーク——五感を駆使して現場の情報を収集する
13章 既存資料——記録の真贋と質を見極める
第IV部 調査報告書
14章 報告書をまとめる——知ることから知らせる(報せる)ことへ
終わりに——チェシャ猫が消えてしまう理由