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トリフォリウムからみる建設技術史ゴシック建築の考古学

ゴシック建築の考古学 トリフォリウムからみる建設技術史

A5判 344ページ
価格:7,920円 (消費税:720円)
ISBN978-4-13-066864-4 C3052
奥付の初版発行年月:2024年12月 / 発売日:2024年12月下旬

著者プロフィール

嶋﨑 礼(シマザキ アヤ)

1990年埼玉県生まれ。九州大学大学院芸術工学研究院助教。2019年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程修了。博士(工学)。東京大学大学院工学系研究科学術支援職員。日本学術振興会特別研究員(RPD)などを経て2024年より現職。武蔵野美術大学造形学部、京都芸術大学通信教育部非常勤講師。前田工学賞(2021年)ほか受賞。主な著書に『ロンドン大図鑑』(共訳、西村書店、2017年)、『西洋の名建築解剖図鑑』(共著、エクスナレッジ、2023年)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 章 物質としての大聖堂
1 俯瞰の作業と虫めがねの作業
2 トリフォリウムとは何か
3 方法と対象
4 本書の構成

第1章 様式発展を支える石組みの技
1 ゴシック以前の壁内通路
2 「石積み」から「石組み」へ
3 盛期ゴシックにおける立面と石材の大規模化
4 迫石のないアーチの採用
5 レイヨナン様式のトレーサリー
6 簡素化と柱頭の省略
7 フランボワイヤン様式の表面装飾

第2章 石材の規格化と加工過程
1 作業小屋と石積み職人の出現
2 規格化の手法
3 石材の寸法と重さ
4 加工と施工の痕跡
5 サインや落書き

第3章 材料の純化と複合化
1 充填積みの壁から単積みの壁へ
2 柱の純切石化による安定性の確保
3 構造の複合化――鉄と鉛

第4章 ゴシックの建設現場
1 宙に浮いた足場
2 トリフォリウムに残る足場固定の痕跡
3 部材の引き上げと運搬
4 工事の進行と中断
5 新旧の接合――サン=ドニ修道院教会堂を例に
6 階段状の建設――ノワイヨン大聖堂を例に

第5章 通路としての実用性
1 階段と水平通路のネットワーク
2 通路へのアクセスの可否
3 トリフォリウムの使用法

第6章 色彩と彫刻における可視性と不可視性
1 伽藍は白くなかった―色彩と擬似石積み
2 植物、顔、動物―個性的な建築彫刻
3 見えない部分の装飾を省くか施すか

終 章 書斎のゴシックから現場のゴシックへ

補 遺 「トリフォリウム」、由来不明の言葉

あとがき

トリフォリウム関連地図
調査建物一覧
用語集
図版出典一覧
参考文献
索引


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