英語圏の現代詩を読む 語学力と思考力を鍛える12講
価格:3,080円 (消費税:280円)
ISBN978-4-13-083075-1 C1098
奥付の初版発行年月:2017年09月 / 発売日:2017年09月下旬
20世紀後半以降,イングランド,アイルランド,アメリカ,ニュージーランドなどで書かれた多彩な詩の数々——これらを英語で読むことで,語学と文学を学ぶことができる現代英詩の入門.伝統,紛争,マイノリティといった切り口から,知と想像力を駆使した思考の冒険へ.
中尾 まさみ(ナカオ マサミ)
東京大学大学院総合文化研究科教授
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
I 詩の言語
第1講【英語】「謎」を学ぶ——ヌーラ・ニー・ゴーノル「キャビンティーリーからの眺め」,ポール・マルドゥーン「クゥーフ」ほか
第2講【実験】眩惑する言葉——エドウィン・モーガン「死の瞬間」「水星に降り立った最初の人間」ほか
第3講【図像】二つのメディアが織りなす迷路——スティーヴィ・スミス「手を振っていたんじゃない,溺れていたんだ」「私を愛して!」ほか
II 伝統を開く
第4講【定型詩】流動を湛える器——ジェイムズ・K・バクスター「暗い歓迎」
第5講【劇的独白】剃刀とシャーベット——サイモン・アーミテイジ「スグリの実のなる季節」
第6講【韻律】発音と綴りの政治学——リントン・クウェシ・ジョンソン「歴史をつくる」「ソニーの手紙」
III 「私」とは誰か
第7講【記憶】ある洪水の風景——ジョン・バーンサイド「洪水の中で泳ぐ」
第8講【フェミニズム】白い部屋の中で——キャロル・アン・ダフィ「小さな女の頭蓋骨」
第9講【アイデンティティ】消える「私」/もう一人の「私」——ポール・マルドゥーン「司教」「なぜブラウンリーは去ったか」ほか
IV 現代を生きる
第10講【地域紛争】嵐の中に立つ詩人——シェイマス・ヒーニー「犠牲者」
第11講【マイノリティ】 密やかな声のドラマ——ジャッキー・ケイ『養子縁組書類』
第12講【ポストコロニアル】 図書館と航海術——ロバート・サリヴァン「ワカ62」「ワカ65」ほか
おわりに
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Masami NAKAO