郁達夫と大正文学 〈自己表現〉から〈自己実現〉の時代へ
大東 和重:著
A5判 280ページ
価格:6,160円 (消費税:560円)
ISBN978-4-13-086040-6 C3098
奥付の初版発行年月:2012年01月
価格:6,160円 (消費税:560円)
ISBN978-4-13-086040-6 C3098
奥付の初版発行年月:2012年01月
内容紹介
五四新文化運動後の中国文学を代表する郁達夫.この作家における大正文学の受容を明らかにすると同時に,その眼を通して大正文学,特に第一次大戦後の日本文学の変化を大胆に描き出す.比較文学と文学史の手法を駆使し,中国と日本の文化交流に新たな光をあてる力作.
目次
序 章 郁達夫と大正文学——第一次大戦後の文学と〈自己実現〉
第I部 〈自己表現〉の時代の中で
第1章 〈自己表現〉の時代——『沈淪』と五四新文化運動後文学空間の再編成
第2章 日本留学時代の読書体験——学校体験・留学生活・日本語・外国文学
第II部 日露戦後から第一次大戦後へ
第3章 田山花袋の受容——『蒲団』と『沈淪』
第4章 志賀直哉の受容——自伝的文学とシンセリティ
第III部 〈自己実現〉の時代へ
第5章 大正教養主義の受容——自我をめぐる思考の脈絡
第6章 オスカー・ワイルドの受容——唯美主義と個人主義
第7章 大正の自伝的恋愛小説の受容——『懺悔録』・『受難者』・『新生』
終 章 比較文学と文学史研究