高等教育シリーズ169
専門職の報酬と職域
価格:4,840円 (消費税:440円)
ISBN978-4-472-40526-6 C3037
奥付の初版発行年月:2015年09月 / 発売日:2015年09月中旬
近年、専門職は、隣接領域との業務重複や報酬の低下など、大きな社会的変動の中におかれている。本書では、医師・弁護士・教員など9つの集団をとりあげ、報酬と職域に焦点を絞り、それを維持するための戦略を論じることから、日本独自の専門職のあり方を考察。現在の議論に新たな視点を提供し、今後の研究に一石を投じる。
橋本 鉱市(ハシモト コウイチ)
1965年生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。専攻は教育社会学(高等教育研究)。東京大学大学総合教育研究センター助手、学位授与機構審査研究部助教授、東北大学大学院教育学研究科准教授を経て、現在、東京大学大学院教育学研究科比較教育社会学コース教授。主な著書に『高等教育の政策過程』(玉川大学出版部、2014年)、『リーディングス 日本の高等教育(全8巻)』(共同責任編集、玉川大学出版部、2010-2011年)、『航行をはじめた専門職大学院』(共著、東信堂、2010年)、『専門職の日本的構造』(玉川大学出版部、2009年)、『専門職養成の政策過程―戦後日本の医師数をめぐって―』(学術出版会、2008年)など。
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
第一章 問題の所在と本書の概要
第二章 医師――「家業」再生産と専門職化との葛藤
第三章 弁護士――仕切られた制度における自由専門職
第四章 聖職者――奉仕の業の社会的変容
第五章 義務教育学校教員――労働運動による専門職待遇の実現を目指して
第六章 高等学校教員――「灯火」としての独自給与体系
第七章 管理栄養士――実質的業務独占・職域確保に向けた職能団体の主張
第八章 看護師――量の確保という桎梏
第九章 保育士――福祉領域の教育職という困難
第一〇章 社会福祉士――曖昧な業務からの報酬(職域)確保運動