日中戦争の国際共同研究4
国際関係のなかの日中戦争
価格:6,380円 (消費税:580円)
ISBN978-4-7664-1855-2 C3031
奥付の初版発行年月:2011年07月 / 発売日:2011年07月下旬
日中戦争を外交と国際関係の視点からグローバルに位置づけ直す。
▼戦後60年以上が経過し、政府関係の資料のみならず、蒋介石日記に代表される多くの史料が公開され、イデオロギーから自由な歴史研究や学術交流が少しずつ進んできた。日・中・台のみならず、欧米の視点をも含んだ本書の多彩な議論は、その流れを促進してきたこの共同研究を締めくくるにふさわしい1冊となっている。「日中戦争の国際共同研究」シリーズの最終巻。
目次
刊行にあたって 山田辰雄
まえがき 西村成雄
総論 国際関係のなかの日中戦争――ヨーロッパ国際関係との関連を中心に 田嶋信雄
第1部 グローバル・ポリティクスとしての日中戦争
第1章 日中戦争と日独中ソ関係 田嶋信雄
第2章 日中戦争期のソ連、アメリカ合衆国と国共「統一戦線」 N.L.ママーエヴァ(巽由樹子訳)
第3章 抗戦期間における中国共産党とコミンテルン 楊奎松(梅村卓訳)
第4章 雲南省経由の援華ルートをめぐる国際関係
――日本側の対応を中心に 石島紀之
第5章 ベトナム問題をめぐる中仏交渉 1945-1946年 楊維真(天野裕子訳)
第6章 日本植民地帝国の展開と構造 山本有造
第2部 二国間関係のなかの日中戦争
第7章 アメリカ戦時外交と中国辺境少数民族問題 劉暁原(高光佳絵訳)
第8章 抗日戦争期の蒋介石とスターリン 李玉貞(黒木信頼訳)
第9章 日中戦争前後のイギリス外交と中国観の変容 R.ミッター(木谷名都子訳)
第10章 戦時中のカナダ-中国関係 D.ラリー(日野みどり訳)
第11章 蒋介石とインド独立運動 楊天石(渡辺直土訳)
第3部 戦時日中関係の諸相
第12章 日中戦争直前における日中国交交渉 臧運祜(根岸智代訳)
第13章 日中戦争と中国宣戦問題 土田哲夫
第14章 抗戦期重慶の歴史的役割 周 勇(関智英訳)
第15章 戦前期中国(関内)における日本の海外神社 副島昭一
第16章 未完の戦争責任
――旧日本陸軍登戸研究所の偽札作りについて 姫田光義
あとがき 石島紀之
執筆者紹介・訳者紹介
索引