慶應義塾大学東アジア研究所 現代中国研究シリーズ
党国体制の現在 変容する社会と中国共産党の適応
価格:4,180円 (消費税:380円)
ISBN978-4-7664-1910-8 C3331
奥付の初版発行年月:2012年02月 / 発売日:2012年02月中旬
社会の要求に、共産党はどう対応するのか。
▼中国の経済・社会が過去30年間で大きな変化を遂げた一方で、中国政治に根本的な変化を見出すことができないのはなぜか。この問いに答えるべく、本書は変容する中国社会からの「要求」に対して、党国体制がどう「反応」しているかを実証分析し、体制の行動原理を論ずる。
▼第1部では社会の要求に対する体制側のアクター(国家・軍・共産党)の反応から、第2部では少数民族問題や宗教問題などの様々な具体的事例から、体制の対応のダイナミックスを導く。
加茂 具樹(カモ トモキ)
加茂具樹(かも ともき、慶應義塾大学総合政策学部准教授・メディア研究科委員)
小嶋 華津子(コジマ カズコ)
小嶋華津子(こじま かずこ、筑波大学人文社会科学系准教授)
星野 昌裕(ホシノ マサヒロ)
星野昌裕(ほしの まさひろ、南山大学総合政策学部准教授)
武内 宏樹(タケウチ ヒロキ)
武内宏樹(たけうち ひろき、サザンメソジスト大学政治学部アシスタント・プロフェッサー)
上記内容は本書刊行時のものです。
目次
総 論 (加茂具樹、小嶋華津子、星野昌裕、武内宏樹)
第1部 党国体制の制度設計
第1章 中国共産党の憲政――活動の法制度化と領導の法制度化 (加茂具樹)
第2章 中国共産党の武装力――法制度化する党軍関係 (毛利亜樹)
第3章 中国共産党の組織的適応――党と新興の社会経済エリート (鈴木 隆)
第2部 社会の要求と党国体制の対応、適応
第4章 党国体制と農村問題――税費改革を事例に (武内宏樹)
第5章 党国体制と労働問題――社会主義市場経済期を中心に (呉 茂松)
第6章 党国体制と民族問題――チベット・ウイグル問題を事例に (星野昌裕)
第7章 党国体制と宗教問題――カトリック教会を事例に (小嶋華津子)
第8章 党国体制とマクロ経済運営――2008年金融危機前後を事例として (佐々木智弘)
第9章 党国体制と情報社会――インターネット規制を事例に (土屋大洋)