大学出版部協会

 

教育心理学

教育心理学

A5判 364ページ 並製
価格:2,750円 (消費税:250円)
ISBN978-4-7664-2035-7 C3011
奥付の初版発行年月:2013年05月 / 発売日:2013年05月上旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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内容紹介

教育心理学の新たな可能性を拓くテキスト

◎教育を科学的に把握するための基本となる〈発達〉と〈学習〉の心理学的メカニズムや、教育における学習環境のあり方と実践的な問題をわかりやすく解説している。

◎普遍的な心理学や行動科学ばかりでなく、社会学や文化人類学などの社会科学、脳科学・進化学・遺伝学などの生命科学など広範な領域から人間固有の営みである教育の科学的解明にも意欲的に取り組んでいる。

◎最新の「教育心理学」の成果や現代的なトピックは第一線で活躍する多彩な執筆者陣によりコラムで紹介している。

◎慶應義塾大学の教育学研究にゆかりのある研究者総勢35名の執筆者陣が「教育心理学」の多彩さ奥深さ楽しさを伝えている。


【編者】
安藤 寿康(あんどう じゅこう) 〔序章,intro1,1-1章,intro2執筆〕
慶應義塾大学文学部教授。教育心理学,行動遺伝学,進化教育学。

鹿毛 雅治(かげ まさはる) 〔2-3章,intro3執筆〕
慶應義塾大学教職課程センター教授。教育心理学。

【本章・執筆者紹介】(掲載順)
小町 将之(こまち まさゆき) 〔1-2章執筆〕
静岡大学大学教育センター講師。言語心理学,理論言語学。
「刺激の貧困」言語処理学会(編)『言語処理学事典』(共立出版,2009年),「モジュール性」小池生夫(編)『応用言語学事典』(共著,研究社,2003年), “Reconstruction Availability in the Parasitic Gap Constructions and the Nature of Islands.” In V. Torrens et al . (eds.). Movement and Clitics (Cambridge Scholars Publishing,2010年)。

磯部 美和(いそべ みわ) 〔1-2章執筆〕
東京藝術大学言語・音声トレーニングセンター講師。言語心理学。
「言語獲得」中島平三(編)『言語の事典』(共著,朝倉書店,2005年),「ことばの理解のメカニズムをさぐる」大津由紀雄(編)『はじめて学ぶ言語学』(ミネルヴァ書房,2009年)。

大津 由紀雄(おおつ ゆきお) 〔1-2章執筆〕
明海大学外国語学部教授,慶應義塾大学名誉教授。言語の認知科学。
『ことばの力を育む』(共著,慶應義塾大学出版会,2008年),『英文法の疑問―恥ずかしくてずっと聞けなかったこと』(NHK出版〔生活人新書〕,2004年),『ことばのからくり』(全4冊)(岩波書店,1996年)。

藤澤 啓子(ふじさわ けいこ) 〔1-3章執筆〕
慶應義塾大学文学部助教。発達心理学。
“Hyperactivity/inattention problems moderate environmental but not genetic mediation between negative parenting and conduct problems”. Journal of Abnormal Child Psychology , 40(共著,2012年), “Social network analyses of positive and negative relationships among Japanese preschool classmates”. International Journal of Behavioral Development, 33(共著,2009年), “Reciprocity of prosocial behavior in Japanese preschool children”. International Journal of Behavioral Development, 32(共著,2008年)。

木島 伸彦(きじま のぶひこ) 〔1-4章執筆〕
慶應義塾大学商学部准教授。パーソナリティ心理学,異常心理学。
“Reliability and validity of Japanese version of the Temperament and Character Inventory (TCI)”, Psychological Reports, 86(2000年),「抑うつとパーソナリティ」坂本真士ほか(編)『実証にもとづく臨床心理学:抑うつの臨床心理学』(東京大学出版会,2005年),「パーソナリティ障害とパーソナリティの成熟」高橋隆雄ほか(編)『医療の本質と変容:伝統医療と先端医療のはざまで』(九州大学出版会,2011年)。

大村 彰道(おおむら あきみち) 〔2-1章執筆〕
東京大学名誉教授,元慶應義塾大学文学部教授。教育心理学,認知心理学。
『教育心理学Ⅰ―発達と学習指導の心理学』(編著,東京大学出版会,1996年),『文章理解の心理学―認知,発達,教育の広がりの中で』(監修,北大路書房,2001年),『教育心理学研究の技法』(編著,福村出版,2000年)。

伊藤 貴昭(いとう たかあき) 〔2-2章執筆〕
明治大学文学部専任講師。教育心理学。
「実践に貢献する教授・学習研究」『教育心理学年報』51集(2012年),「学習方略としての言語化の効果―目標達成モデルの提案―」『教育心理学研究』57巻(2009年),「算数・数学大好きの子どもを育てる授業のデザイン」無藤隆(編著)『理科大好き!の子どもを育てる』(北大路書房,2008年)

藤谷 智子(ふじたに ともこ) 〔3-1章執筆〕
武庫川女子大学短期大学部幼児教育学科,同大学文学部教育学科教授。教育心理学,発達心理学。
「幼児期におけるメタ認知の発達と支援」『武庫川女子大学紀要(人文・社会科学)』59巻(2011年),「児童期における自己制御学習に向けた授業と家庭学習のシステム その2―予習の効果に着目して―」『武庫川女子大学紀要(人文・社会科学)』57巻(2009年),「児童期における自己制御学習に向けた授業と家庭学習のシステム その1―復習の効果に着目して―」『武庫川女子大学紀要(人文・社会科学)』56巻(2008年)。

山森 光陽(やまもり こうよう) 〔3-2章執筆〕
国立教育政策研究所総括研究官。教育心理学。
「学力低下論争,目標準拠評価の定着,学力テストブームの狭間で」『教育心理学年報』45集(2006年),「中学校英語科の観点別学習状況の評価における関心・意欲・態度の評価の検討:多変量一般化可能性理論を用いて」『教育心理学研究』51巻(2003年), “Using cluster analysis to uncover L2 learner differences in strategy use, will to learn, and achievement over time.” International Review of Applied Linguistics in Language Learning, 41(共著,2003年)。

伊藤 美奈子(いとう みなこ) 〔3-3章執筆〕
奈良女子大学大学院教授,元慶應義塾大学教職課程センター教授。臨床心理学。
『不登校 その心もようと支援の実際』(金子書房,2009年),『思春期・青年期臨床心理学』(編,朝倉書店,2006年),『スクールカウンセラーの仕事』(岩波書店,2002年)。

並木 博(なみき ひろし) 〔3-4章執筆〕
早稲田大学名誉教授,元慶應義塾大学文学部教授。教育心理学,認知発達心理学。
『個性と教育環境の交互作用―教育心理学の課題』(培風館,1997年), “Determination of optimal instructional treatment in ATI of two aptitude dimensions and multiple treatments”. Japanese Psychological Research, 19(2),(共著,1977年),「概念的妥当性の検証―心理測定学的構成概念と認知心理学的構成概念の場合」『教育心理学年報』45集(2006年)。

米倉 康江(よねくら やすえ) 〔3-4章執筆〕
立教大学人権・ハラスメント対策センター専門相談員,早稲田大学非常勤講師。教育心理学,臨床心理学。
『認知症診断のための神経心理学的検査の開発―認知発達心理学の精神神経学への応用』(風間書房,2008年),「作動記憶理論による学習困難の分析」『早稲田大学大学院教育学研究科紀要』別冊8号(2000年),「作動記憶理論と項目反応理論に基づく痴呆患者の神経心理学的検査(TKW式検査)」『精神神経学雑誌』104巻8号(共著,2002年)。

篠ヶ谷 圭太(しのがや けいた) 〔3-4章執筆〕
日本大学経済学部助教。教育心理学。
「予習が授業理解に与える影響とそのプロセスの検討―学習観の個人差に注目して―」
『教育心理学研究』56巻(2008年),「高校英語における予習方略と授業内方略の関係―パス解析によるモデル構築―」『教育心理学研究』58巻(2010年),「学習方略の展開と展望―学習フェイズの関連づけの視点から―」『教育心理学研究』60巻(2012年)。

松沼 光泰(まつぬま みつやす) 〔3-4章執筆〕
静岡大学大学教育センター専任講師。教育心理学。
「英語の定期テスト高成績者が実力テストで成績が振るわないのはなぜか?」『心理学研究』80巻(2009年),「受動態の学習における学習者の不十分な知識とその修正」『教育心理学研究』57巻(2009年),「学習内容の体制化と図作成方略が現在完了形の学習に及ぼす効果」『教育心理学研究』55巻(2007年)。

【コラム・執筆者紹介】(掲載順)
石黒 広昭(いしぐろ ひろあき) [コラム1執筆]
立教大学文学部教授。発達心理学,教育心理学。
『文化と実践-心の本質的社会性を問う』(編,新曜社,2010年),『保育心理学の基底』(編著,萌文書林,2008年),『社会文化的アプローチの実際-学習活動の理解と変革のエスノグラフィー』(編著,北大路書房,2004年)。

内藤 俊史(ないとう たかし) [コラム2執筆]
お茶の水女子大学教授。教育心理学,比較文化心理学。
『子ども・社会・文化-道徳的なこころの発達』(サイエンス社,1991年), “Gratitude in university students in Japan and Thailand”. Journal of Cross-Cultural Psychology, 36(共著,2005年),「こどもの内在的正義の観念としつけ態度との関係-農村地域におけるケーススタディ」『社会心理学研究』3巻(1987年)。

原 知美(さかきばら ともみ) [コラム3執筆]
東京学芸大学講師。発達心理学。
Young children’s mathematical development in the sociocultural context (風間書房,2008年),「文化と発達」藤村宜之(編著)『発達心理学-周りの世界と関りながら人はいかに育つか』(ミネルヴァ書房,2009年),「幼児の数的発達に対する幼稚園教師の支援と役割-保育活動の自然観察にもとづく検討」『発達心理学研究』17巻1号(2006年)。

垣花 真一郎(かきはな しんいちろう) [コラム4執筆]
郡山女子大学家政学部専任講師。発達心理学,言語心理学。
「濁音文字習得における類推の役割」『教育心理学研究』53巻(2005年),「幼児は拗音表記の読み習得に混成規則を利用しているか」『教育心理学研究』56巻(2008年),「幼児のかな識字能力の認知的規定因」『教育心理学研究』57巻(共著,2009年)。

倉八 順子(くらはち じゅんこ) [コラム5執筆]
和洋女子大学日本語教員養成課程非常勤講師。教育心理学,コミュニケーション心理学。
『日本語の作文力練習帳』(古今書院,2012年),『多文化共生にひらく対話』(明石書店,2001年),『こころとことばとコミュニケーション』(明石書店,1999年)。

川上 清文(かわかみ きよぶみ) [コラム6執筆]
聖心女子大学文学部教授。発達心理学。
『ヒトはなぜほほえむのか-進化と発達にさぐる微笑の起源』(共著,新曜社,2012年),『心のかたちの探求-異型を通して普遍を知る』(共編,東京大学出版会,2011年),『乳児のストレス緩和仮説-オリジナリティのある研究をめざして』(共著,川島書店,2003年)。

柴原 宜幸(しばはら よしゆき) [コラム7執筆]
日本橋学館大学教授。発達心理学,教育心理学。
「日記に表れた初妊婦の心理的変容(1):妊娠中における胎児に関連した記述の分析」『郡山女子大学紀要』35号(1999年),「0-3ヶ月児をもつ母親のニーズの構造についての考察-地域保健センターにおける育児支援を念頭に据えて」『日本橋学館大学紀要』2号(共著,2003年),『新・乳幼児発達心理学-もっと子どもがわかる 好きになる』(共著,福村出版,2010年)。

鎌倉 利光(かまくら としみつ) [コラム8執筆]
愛知大学文学部准教授。発達・教育・臨床心理学。
“Genetic and environmental effects of stability and change in self-esteem during adolescence”, Personality and individual differences, 42(2007年), “Genetic and environmental influences on self-esteem in a Japanese twin sample”, Twin Research, 4,(2001年),『こころを支える臨床心理学と発達心理学〔改訂版〕』(北樹出版,2011年)。

佐々木 掌子(ささき しょうこ) [コラム9執筆]
立教女学院短期大学専任講師,慶應義塾大学非常勤講師。臨床心理学,性科学。
「性同一性障害当事者におけるジェンダー・アイデンティティを高めるストレス・コーピングスタイル」『心理臨床学研究』29巻3号(2011年),「子どもの性同一性障害-小児期・思春期・青年期のGIDに関する研究動向-」『哲学』123集(2010年),「性役割パーソナリティ(BSRI)の個人差に及ぼす遺伝的性差・環境的性差」『心理学研究』80巻4号(共著,2009年)。

今井 むつみ(いまい むつみ) [コラム10執筆]
慶應義塾大学環境情報学部教授。認知科学,言語心理学,発達心理学。
『新 人が学ぶということ-認知学習論からの視点』(共著,北樹出版,2012年),『ことばと思考』(岩波書店,2010年),『ことばの発達の謎を解く』(ちくまプリマー新書,2013年)。

福永 信義(ふくなが のぶよし) [コラム11執筆]
元敦賀短期大学教授(2012年12月逝去)。教育心理学,応用言語学。
「助産院から見えたコミュニティメンタルヘルス」氏家靖浩(編)『コミュニティメンタルヘルス』(批評社,2003年),敦賀短期大学地域総合研究所(編)『社会科教育・歴史教育の未来像』(同成社,2005年),「英語のリスニングにおける学習者の言語形式への注意-事前の文法教授の効果-」『敦賀論叢』20号(1996年)。

小林 亮(こばやし まこと) [コラム12執筆]
玉川大学教育学部教授。教育心理学,文化心理学,異文化間教育。
「留学生の社会的アイデンティティと対日イメージとの関連について-ドイツ人留学生と中国人留学生の比較」『異文化間教育』32号(2010年),「文化変容/同化」「文化衝突/カルチャーショック」「国際理解教育と心理学」「ドイツの国際理解教育」日本国際理解教育学会(編著)『現代国際理解教育事典』(明石書店,2012年),「文化と集合的自尊感情」榎本博明ほか(編)『パーソナリティ心理学へのアプローチ』(『自己心理学』第5巻)(金子書房,2008年)。

敷島 千鶴(しきしま ちづる) [コラム13執筆]
帝京大学文学部心理学科准教授。社会心理学,行動遺伝学。
“Culture moderates the genetic and environmental etiologies of parenting: A cultural behavior genetic approach,” Social Psychological and Personality Science (共著,2012年). “A simple syllogism-solving test: Empirical findings and implications for g research,” Intelligence, 39(共著,2011年),「共感性形成要因の検討-遺伝 - 環境交互作用モデルを用いて-」『社会心理学研究』26巻(共著,2011年)。

中野 隆司(なかの たかし) [コラム14執筆]
山梨学院短期大学保育科教授。教育心理学,発達心理学。
全国保育士養成協議会(編)『保育実習指導のミニマムスタンダード-現場と養成校が協働して保育士を育てる』(共著,北大路書房,2007年),「保育士養成システムのパラダイム転換Ⅱ-養成課程のシークエンスの検討-」『保育士養成資料集』46号(共著,全国保育士養成協議会,2007年),安西豪行(編著)『保育に役立つ教育心理学』(分担執筆,大学図書出版,2005年)。

大家 まゆみ(おおいえ まゆみ) [コラム15執筆]
東京女子大学現代教養学部准教授。教育心理学,青年心理学。
“Self-Regulated Learning and Creativity as Related to Age and Gender in the transition from Elementary to Junior High School” .In A. G. Tan(Ed.),Creativity, Talent and Excellence.(共著,Springer Verlag,2013年), “The Intersection of Psychology and Leisure Studies After March 11,2011 in Japan”. Creativity and Leisure: An Intercultural and Cross-disciplinary Journal ,1(2)(2012年),「動機づけの発達」上淵寿(編)『キーワード 動機づけ心理学』(共著,金子書房,2012年)。

塘 利枝子(とも りえこ) [コラム16執筆]
同志社女子大学現代社会学部現代こども学科教授。発達心理学,文化心理学。
『アジアの教科書に見る子ども』(編著,ナカニシヤ出版,2005年),『子どもの異文化受容-異文化共生を育むための態度形成-』(ナカニシヤ出版,1999年), “A Cultural Comparison of Conflict-Solution Styles Displayed in the Japanese, French ,and German School Texts,” Psychology Research, 2(12)(2012年)。

讃岐 真佐子(さぬき まさこ) [コラム17執筆]
慶應義塾大学学生相談室カウンセラー,同非常勤講師。臨床心理学。
「現代思春期・青年期が抱える諸問題の特徴について」『学生相談室紀要』38号(2008年),「学生相談室から垣間見る昨今の男子学生像」『学生相談室紀要』40号(2010年),「学生相談の諸特性に関する一考察-開設初年度の事例をとおして-」『学生相談研究』18巻2号(1997年)〈学会研究奨励賞受賞〉

前川 浩子(まえかわ ひろこ) [コラム18執筆]
金沢学院大学文学部准教授。教育心理学,発達心理学,行動遺伝学。
「青年期女子の体重・体型へのこだわりに影響を及ぼす要因-親の養育行動と社会的要因からの検討-」『パーソナリティ研究』13巻(2005年),「体重・体型と遺伝の関係-双生児法によって,遺伝と環境がもたらす影響の大きさを明らかにすることができる」『からだの科学』241号(共著,2005年)。「教育という営みの中で精神的健康について語る意味」『哲学』115号(2006年)。

林 文瑛(りん ぶんえい) [コラム19執筆]
中原大学理学院心理学研究中心教授(台湾)。教育心理学。
The moral judgment under different contextual considerations: comparison between Taiwan and Japan. Psychologia,29(共著,1986年),「教養觀背後的人生觀-以能力觀為例」『本土心理學研究』20号(2003年)。From beliefs about human nature to parenting behavior: The mediation process model. Journal of Education and Psychology, 32(2009年)。

目次

序章 教育心理学とは (安藤寿康)

第1部 発達のメカニズム
  intro 1 発達とは何か (安藤寿康)
  【コラム1】社会歴史的アプローチからみた心の発生的社会性
  (石黒広昭)

 第1章 知性の発達 (安藤寿康)
  1-1 ヒト(人間)の知性
  1-2 知性発達のみちすじ
  1-3 知性の個人差の形成
  【コラム2】道徳的感情としての感謝 (内藤俊史)
  【コラム3】幼児の数理解を促す文化的支援―算数の早期教育は必要
   か (原知美)

 第2章 言語獲得 (小町将之・磯部美和・大津由紀雄)
  2-1 言語の種固有性と領域固有性
   2-1-1 言語の種固有性
   2-1-2 言語の領域固有性
  2-2 言語の発達段階
   2-2-1 生後から多語文期まで
   2-2-2 子どもの誤用
   2-2-3 言語経験
   2-2-4 自然発話の記録
  2-3 言語獲得の論理的問題
  2-4 メタ言語意識の発達と教育
  【コラム4】かな文字表記の習得 (垣花真一郎)
  【コラム5】多文化共生につながる“やわらかなまなざし”と“対話力”
  (倉八順子)

 第3章 社会性の発達 (藤澤啓子)
  3-1 社会関係
   3-1-1 親子関係
   3-1-2 きょうだい関係
   3-1-3 友人関係
  3-2 社会的認知
   3-2-1 自己認知
   3-2-2 他者認知
  3-3 社会行動
   3-3-1 遊び
   3-3-2 向社会行動
   3-3-3 攻撃行動
  【コラム6】微笑の起源 (川上清文)
  【コラム7】育児は自分と向き合うこと (柴原宜幸)

 第4章 パーソナリティ (木島伸彦)
  4-1 パーソナリティの理論
   4-1-1 代表的なパーソナリティ理論
   4-1-2 アイゼンク理論
   4-1-3 ビッグ・ファイブ理論
   4-1-4 クロニンジャー理論
  4-2 パーソナリティの構成
   4-2-1 気質と性格
   4-2-2 気質と性格の遺伝と環境
   4-2-3 パーソナリティと精神疾患
  4-3 パーソナリティへの介入
   4-3-1 AMBT
   4-3-2 パーソナリティ障碍の治療と性格の成長
  【コラム8】自尊感情の形成因とは (鎌倉利光)
  【コラム9】性同一性における遺伝と環境―教育とジェンダー 
  (佐々木掌子)

第2部 学習のメカニズム
  intro 2 学習とは何か (安藤寿康)
  【コラム10】言語の学習の臨界期 (今井むつみ)

 第1章 知識獲得 (大村彰道)
  1-1 記憶の3段階
  1-2 短期記憶
   1-2-1 符号化
   1-2-2 貯蔵
   1-2-3 検索
   1-2-4 ワーキングメモリ(作業記憶,作動記憶)
  1-3 長期記憶
   1-3-1 符号化
   1-3-2 貯蔵
   1-3-3 検索
  1-4 読解による知識獲得
   1-4-1 メタ認知
   1-4-2 概念の獲得と変化

 第2章 思考 (伊藤貴昭)
  2-1 思考とは何か
   2-1-1 帰納的推論
   2-1-2 演繹的推論
  2-2 問題解決
   2-2-1 問題解決過程
   2-2-2 ヒューリスティックス
   2-2-3 類推(アナロジー)
  2-3 思考力を育む
   2-3-1 批判的思考(クリティカル・シンキング)
   2-3-2 創造的思考

 第3章 動機づけ (鹿毛雅治)
  3-1 動機づけとは何か
  3-2 認知論的アプローチ
   3-2-1 期待と価値
   3-2-2 随伴性認知と自己効力
   3-2-3 価値と目標
  3-3 欲求論的アプローチ
  3-4 感情論的アプローチ
  3-5 教育環境と動機づけ
  【コラム11】小中学生の生活満足度 (福永信義)

第3部 学習環境と教育実践
  intro 3 教育実践とは何か (鹿毛雅治)
  【コラム12】異文化への適応 (小林亮)

 第1章 教育方法 (藤谷智子)
  1-1 学習の理論と教育方法
   1-1-1 教育目標と教育方法
   1-1-2 教育方法の分類
   1-1-3 プログラム学習と個別化教育
   1-1-4 目標の分類学と完全習得学習
   1-1-5 有意味受容学習と発見学習
   1-1-6 協同学習
   1-1-7 習熟度別学習と自己調整学習
   1-1-8 プロジェクト学習
  1-2 発達過程と教育方法
   1-2-1 幼児期の学びを支援する教育方法
   1-2-2 児童期の学びを支援するには
   1-2-3 思春期・青年期の学びを支援するには
   1-2-4 足場かけと足場はずし
  1-3 授業をつくる
   1-3-1 授業をつくるプロセス
   1-3-2 教師の授業スキルと授業研究
  1-4 特別なニーズをもつ子どもへの学習支援
  1-5 教育方法における今後の課題
  【コラム13】教育環境としての家庭 (敷島千鶴)
  【コラム14】理想の保育者像 (中野隆司)

 第2章 学習評価 (山森光陽)
  2-1 学校での学習における評価
   2-1-1 教育評価と学習評価
   2-1-2 学習評価の種類
  2-2 学習評価の方法
   2-2-1 測定的方法と非測定的方法
   2-2-2 測定的方法を用いた評価対象の数値化
   2-2-3 非測定的方法としてのパフォーマンス評価
   2-2-4 妥当性と信頼性
  2-3 学習を促進する評価
   2-3-1 学習評価の形式が学習者に与える影響
   2-3-2 学習評価の結果の戻し方が学習者に与える影響
  【コラム15】青年期のキャリア形成 (大家まゆみ)
  【コラム16】東アジアと欧州の教科書に描かれた「いい子」像 
  (塘利枝子)

 第3章 教育とカウンセリング (伊藤美奈子)
  3-1 はじめに
  3-2 教師とカウンセラー
  3-3 教師に求められる臨床的視点とは
   3-3-1 「問題」という言葉
   3-3-2 意味を読み取る
  3-4 アセスメント
   3-4-1 アセスメントと児童生徒理解
   3-4-2 学校現場で求められる生きたアセスメント
   3-4-3 複眼的なアセスメントの大切さ
  3-5 スクールカウンセラーの専門性
  3-6 スクールカウンセラーの立ち位置
  【コラム17】大学生のメンタルヘルス―長引く「思春期心性」 
  (讃岐真佐子)
  【コラム18】対人関係から見る摂食障害 (前川浩子)

 第4章 学習環境と個性 (並木博・米倉康江・篠ヶ谷圭太・
     松沼光泰)
  4-1 教授学習過程と学習者の個人差
  4-2 適性処遇交互作用(ATI)
  4-3 学習能力の個人差
   4-3-1 知能研究のあらまし
   4-3-2 一般知能因子g
   4-3-3 作動記憶(WM)
   4-3-4 WMの個人差に応じた学習支援
  4-4 予習の効果におけるATI
   4-4-1 ATIパラダイムの重要性
   4-4-2 予習の効果と個人差
   4-4-3 ATI研究のメリット
   4-4-4 ATIパラダイムから自立した学習者の育成へ
  4-5 個人差の問題を扱った英語の教育実践に関する研究
   4-5-1 個人差と英語の学業成績の関連性を検討した研究
   4-5-2 学習内容の理解および個人差に働きかける英語の授業実践
       に関する研究
  4-6 ATI研究に基づく個別指導の時代を目指して
  【コラム19】人性観と教養行為 (林文瑛)

 索引
 執筆者紹介


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