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ロンドン貿易商 1580-1941ボディントン家とイギリス近代

ボディントン家とイギリス近代 ロンドン貿易商 1580-1941

A5判 748ページ 上製
価格:6,600円 (消費税:600円)
ISBN978-4-8140-0070-8 C3022
奥付の初版発行年月:2017年02月 / 発売日:2017年03月上旬

著者プロフィール

川分 圭子(カワワケ ケイコ)

1963年生.1992年京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学
現在,京都府立大学文学部教授

主な著作
『イギリス近世・近代史と議会制統治』(青木康編著,吉田書店,2015年)(共著),『港町の世界史』(深沢克己編著,青木書店,2006年)(共著).翻訳として,E・リグビー著『フランス革命を旅したイギリス人——リグビー博士の書簡より』(春風社,2009年),J・S・ロジャーズ著『イギリスにおける商事法の発展——手形が紙幣となるまで』(弘文堂,2011年).

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

 地 図
 表目次/本文図版一覧/用語・暦・生没年について

序 章
 第1節 本書のねらいと構成
 第2節 政治史・中産階級史・非国教史に関わる先行研究
 第3節 レヴァント貿易,西インド貿易に関わる先行研究
 第4節 ボディントン家史の先行研究と家族史・個人史の方法論

第1部 信仰と民主主義と資本主義 ——17世紀の市民層

第1章 17世紀のロンドン商人
 第1節 発端
 第2節 ジョージ・ボディントン1世の兄弟姉妹とその子孫たち
 第3節 地主から商人へ
 第4節 ボディントン家第二世代 ——ジョージ1世の子供たち
 第5節 大商人と中小商人
 第6節 リヴァリ・カンパニと国内商
 第7節 海外貿易商
 第8節 非国教信仰

第2章 ロンドンと革命
 第1節 革命前夜のシティ・オヴ・ロンドン
 第2節 新興大西洋商人の台頭
 第3節 革命開始と市政の変化 1641—43年
 第4節 ピューリタニズム・長老派・会衆派
 第5節 革命期における国教改革の試みと挫折
 第6節 会衆派の隆盛とサヴォイ・カンファレンス(アセンブリ)
 第7節 革命期のボディントン家とロスベリ教区

第3章 ピューリタニズムの敗北
 第1節 ボディントン家と王政復古
 第2節 王政復古の宗教的解決
 第3節 1662年信仰統一法
 第4節 ボディントン家の宗教的選択
 第5節 包含か寛容か
 第6節 寛容体制の最終的確立
 第7節 第三世代 ——ジョージ・ボディントン1世の孫たち

第2部 特許貿易会社の活動とロンドン商人

第4章 レヴァント貿易
 第1節 最盛期のレヴァント貿易
 第2節 ジョージ・ボディントン2世と貿易商教育
 第3節 レヴァント会社の組織
 第4節 貿易拠点の集中化 ——イスタンブル,イズミル,アレッポ,キプロス
 第5節 メンバーシップ
 第6節 代理商
 第7節 もぐりの代理商? ——ボディントン家レヴァント貿易参入をめぐる問題

第5章 代理商と領事 ——レヴァント現地のイギリス人
 第1節 ジョージ2世と徒弟の雇用
 第2節 航海の危険
 第3節 代理商の生活
 第4節 レヴァントと東インド ——ロバート・ウェイクマンとウィリアム・ヘッジズ
 第5節 代理商の海上保険業
 第6節 領事
 第7節 レヴァンティンたち
 第8節 末子ベンジャミン1世の経験
コラム1 金融革命とボディントン家

第3部 非国教徒たちの18世紀

第6章 敗者の結束 ——共和政政治家・非国教聖職者・信徒による巨大親族網形成
 第1節 非国教徒の親族網
 第2節 スキナー家と初代ニコラス・スキナー(d.1670)
 第3節 ニコラス・スキナー(d.1670)の妻と子供たち ——第一,第二世代
 第4節 第三世代以降と親族網・信仰の再生産

第7章 名誉革命後の新教非国教徒たち
 第1節 宗教審査と便宜的国教遵奉
 第2節 アン女王時代最初の選挙とジョージ・ボディントン2世の出馬の顛末
 第3節 名誉革命後の長老派と会衆派
 第4節 非国教礼拝所
 第5節 市民的自由の制限
 第6節 ボディントン家第四世代 ——ハクニ非国教徒コミュニティ

第8章 ピューリタニズムの退潮と浮動する信者たち
 第1節 長老派の変容とソルターズ・ホール合同会議の生んだ亀裂
 第2節 非国教徒地域社会への影響
 第3節 ボディントン家とハクニ,エンフィールドの礼拝所
 第4節 ハクニ・ニュー・カレッジとボディントン家のユニテリアニズムへの接近
 第5節 新教非国教徒代表団(PDD)とボディントン家
 第6節 フォックス家=ホランド卿一族とボディントン家

第9章 ピューリタニズムの消滅と歴史的記憶の形成
 第1節 長老派の消滅と会衆派の再生
 第2節 国教への転向
 第3節 語り継がれる記憶
コラム2 公益活動と文化活動

第4部 西インド貿易 ——近代資本主義最大の暗部とボディントン家

第10章 西インド貿易への参入
 第1節 初期の西インド貿易 ——ジョージ・ボディントン2世とジェイムズ・ヴォーン
 第2節 ボール家と18世紀前半の西インド
 第3節 リチャード・メイトランドとメイトランド&ボディントン社 1750—70年代
 第4節 ボディントン商会とブリストルのピニー商会 1770—80年代
 第5節 公私の中間的ビジネス ——プランターの遺言執行者としての本国貿易商

第11章 七年戦争後の新英領ウィンドウァード諸島の土地販売とボディントン商会
 第1節 七年戦争後の新領土における土地販売事業
 第2節 植民地土地の売上金未納問題
 第3節 未納金発生のメカニズム
 第4節 植民地官僚による植民地資産形成の内実
 第5節 未納金弁済の過程
 第6節 イギリス政府の債権放棄

第12章 奴隷貿易廃止時代の西インドとボディントン商会
 第1節 リチャード・シャープとジョージ・フィリップス
 第2節 ジョージ・フィリップス商会の営業
 第3節 西インド委員会とボディントン商会
 第4節 奴隷貿易廃止問題とボディントン家
 第5節 ロンドン港問題とボディントン家

第13章 奴隷解放時代の西インドとボディントン商会
 第1節 ボディントン商会と奴隷賠償金
 第2節 サミュエル・ボディントンの遺書とそこに見る奴隷解放後の経営の方向性
 第3節 プランテーション取得の過程
 第4節 多重債務領地裁判所の時代
 第5節 ガイアナのリュニオン領地とボディントン商会
 第6節 ボディントン商会のその後

第14章 終焉 ——19—20世紀転換期の西インド砂糖生産
 第1節 19世紀世界における砂糖生産と英領西インドの経済情勢
 第2節 甜菜糖輸出奨励金の問題化と国際商品協定への歩み
 第3節 ノーマン委員会とボディントン商会
 第4節 アンティグア中央製糖所の設立とボディントン商会
コラム3 遺書の中の奴隷解放

終 章

関連系図 目次/凡例および略号/系図本文/系図の出典と解説
巻末付表 ボディントン商会所在地/非国教礼拝所一覧/ボディントン=スキナー親族網に関係を持つ非国教牧師
遺書リスト
参考文献
初出一覧
あとがき
索引(人名/事項/地名)


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