西洋古典叢書G113
ホメロス外典/叙事詩逸文集
価格:4,620円 (消費税:420円)
ISBN978-4-8140-0226-9 C1398
奥付の初版発行年月:2020年03月 / 発売日:2020年03月中旬
古来かの詩人の作とされてきた『マルギテス』『ケルコペス』『エピキクリデス』『蛙と鼠の合戦』を含む「ホメロス外典」。ニーチェによる研究でも有名な『ホメロスとヘシオドスの歌競べ』ほか、偽ヘロドトスらによる各種「ホメロス伝」。加えて「叙事詩の環」に属する残存断片からテーバイ伝説圏とトロイア伝説圏、さらにはヘラクレス・テセウス関連等の「叙事詩逸文集」を訳出・紹介する。
中務 哲郎(ナカツカサ テツオ)
京都大学名誉教授
一九四七年 大阪市生まれ
一九七五年 京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学
京都産業大学助教授、京都大学教授を経て二〇一〇年退職
主な著訳書
『物語の海へ―ギリシア奇譚集』(岩波書店)
『イソップ寓話の世界』(ちくま新書)
『饗宴のはじまり』(岩波書店)
『ヘロドトス「歴史」―世界の均衡を描く』(岩波書店)
『極楽のあまり風―ギリシア文学からの眺め』(ピナケス出版)
キケロー『老年について』『友情について』(岩波文庫)
ヘシオドス『全作品』(京都大学学術出版会)
ソポクレース『アンティゴネー』(岩波文庫)
アイリアノス『動物奇譚集 1、2』(京都大学学術出版会)
目次
第一部 ホメロス外典
一、『マルギテス』
二、『ケルコペス』
三、『エピキクリデス』
四、『蛙と鼠の合戦』
附録、『鼬と鼠の合戦』
第二部 ホメロス伝
一、『ホメロスとヘシオドスの歌競べ』
二、偽ヘロドトス『ホメロスの出自・年代・生涯について』
三、偽プルタルコス『ホメロスについて ⑴』
四、偽プルタルコス『ホメロスについて ⑵』
五、プロクロス「ホメロスの年代・生涯・性格・作品リスト」
六、ミレトスのヘシュキオス「『スーダ辞典』版ホメロス伝」
七、「ローマ写本版ホメロス伝」
八、「エル・エスコリアル写本版ホメロス伝 ⑴」
九、「エル・エスコリアル写本版ホメロス伝 ⑵」
第三部 叙事詩逸文集
テーバイ伝説圏
一、『オイディプス物語』
二、『テーバイ戦記』
三、『エピゴノイ戦記』
四、『アルクマイオン物語』
トロイア伝説圏
一、『キュプリア』
二、『アイティオピス』
三、『小イリアス』
四、『イリオンの陥落』
五、『帰国譚』
六、『テレゴノス物語』
ヘラクレス・テセウス関連の叙事詩
一、クレオピュロス『オイカリア征服譚』
二、ペイサンドロス『ヘラクレス物語』
三、パニュアッシス『ヘラクレス物語』
四、『テセウス物語』
系譜・旧事の叙事詩
一、エウメロス
二、キナイトン
三、アシオス
四、ヘゲシヌゥス
五、ケルシアス
六、『ダナオスの娘たち』
七、『ミニュアス』
八、『ナウパクティア』
九、『ポロネウス物語』
帰属不明の断片
解 説
関連地図
固有名詞索引/出典一覧